連日、外国の友人とリモート会議を活用しながら案件を進めています。和歌山県のことをリモート会議で協議できるのは本当に便利だと思います。これまでは、来日してもらって直接協議すること、或いは、相手国に行って協議を行うことが必要でしたが、行き来しなくても意志疎通が図れるので仕事の速度は格段に速くなっています。また国内でも移動しなくて協議ができるので、県外の人とでも話し合いを進めることができています。
コロナ禍において移動が難しい状況もあるのですが、逆に遠くの人と話し合える機会が増えているのはリモート技術が導入されたお陰です。接触機会が限られていますが、共通のことに関わっている人との接点は増えているので、逆に仕事が進展することは珍しいことではありません。
次回は数か国の関係者がリモート会議に参加して全員で顔合わせを行い、お互いの意思確認をすることになりました。数か国であってもリモート会議で挨拶や意見交換、そして意志疎通が図れることができる環境になっています。
但し最終決定するのは、やはり直接会ってのことになりますから、リモート会議でお互いの意思が確認できた後に、来日してくれる話に進展しました。この場合、コロナ禍のためのビジネスジェットで来日することになるようです。先方からは「南紀白浜空港が国際線化していたら、直接、和歌山県に入れるのですが、まだ開港していないので今回は関西空港に入ります」と話してくれました。
世界とつながるためには国際空港が必要だと感じられる話し合いでした。アジアの方から、和歌山県に南紀白浜空港があり、今秋に国際線ターミナルが完成すると聞いて「国際空港があることは進出につながる条件です」と言ってもらったことがあります。世界とリモート会議をしている今、そのことを実感しています。
信頼関係を構築してリモート会議でつながる。そして国際空港でつながる。地方都市が不利だと言えない環境になっています。これまで和歌山県は半島のため、国土軸を中心とした経済圏から離れているので遅れを取って来たと言われてきましたが、アジアに視点を移すとそんなことは言えなくなっています。それどころか本州最大でアジアに突き出した半島にあることから、アジアのゲートウエイになり得る県だと確信しています。これまでの自分が持っている常識を覆す必要があると感じています。
但し、リモート会議を活用するためには、信頼関係に基づいたメンバーが参加することが必要です。参加する全員が初対面、または両国の誰かを知っていて軸になる人がいない場合は効果が薄いと思います。
現代は国際社会ですが、そこで仕事の機会で役割を果たそうとするなら人を知っていることが基本となります。社会は人で構成されていますが、人とのつながり、人脈、そして信頼が大事なことです。そして世界のスピード感覚を知っておくことと、そのスピードに対応できることが求められます。
もう一つ感じていることはスケール観です。国内の事業計画と世界の事業計画とではスケールが全く違います。投資金額を始め、必要とされる用地や設備、そして話す内容の大きさなどです。
協議する話の内容が多国籍企業や大陸の企業の感覚はスケールが大きいので、日本の感覚でいると「そんなことは無理」「嘘でしょう」「できないですよ」と判断してしまいます。国際感覚、スピード感覚、そしてスケール観に対応できない人が判断すると計画は頓挫することになります。
そうならないためにも世界を舞台にしている人の感覚を感じ取り、その感覚に対応することが必要だと思います。
コロナ禍で世界が大きく変化している、むしろ社会が変わっていること。そのため地方においてもそれに対応すべきことを実感しています。これまでの感覚で対応すると判断を誤る危険性を感じます。
- 母の月命日のため、和歌浦のお墓と母方の鷹匠町のお墓参りに行ってきました。今進行中の案件の報告などを話してきました。懐かしい香りを感じました。
- ある方が「仕事によって人の本質が分かる」ことを説明してくれました。仕事の成果が上がった時は、それまでお世話になった人に恩返しをする絶好の機会です。その時の態度で本質が分かるので注意深く観察することを伝えてくれました。