活動報告・レポート
2021年3月6日(土)
外国とのリモート会議
外国とのリモート会議

外国と交渉をする時、文化や習慣が異なるので時には難しいやりとりになります。そんな時、信頼関係に基づいて話をしていることが大切です。もっと言えば文化や習慣、背景や人脈、商習慣など全てが異なりますから、自国の常識で進めることは出来ません。日本の常識だと思うことがそうでないことがありますが、とにかくスピードを落とさないような推進力が求められます。とにかく世界を相手にすることは発想のスケールが桁違いなので、「そんなことはできないだろう」という先入観は禁物です。

米中関係や中国と台湾との関係。そこに関わる日本としての立ち位置は、本当に難しいと感じます。その環境の違いは、まるでスポーツの大会のように思えます。最初の段階は和歌山市大会。それを勝ち抜くと和歌山県大会に進みます。そこで優勝すると近畿大会へと進みますが、舞台が進むにつれてレベルがあがっていきます。

そして全国大会になるとレベルも緊張感も相当違うと思います。更に日本を飛び越えて国際大会の舞台に立つとしたら、言葉、文化、習慣、考え方やスピード、パワーなど全てが違うので、日本流は通用しないと思います。世界と戦うためには、そこを目指して準備が必要となると思います。

世界を舞台にするビジネスの交渉は、恐らくそれと似たような感覚があります。最も違うのはスピードとスケールです。まず計画を進めるスピードと、企画を議論した後の変化させるスピードが違います。交渉事に参加するには権限を持つ必要があるのは、意思決定のスピードも違うのです。

そしてスケールです。発想の大きさは勿論ですが、島国的発想では「できない」と思うことを平気でやろうとしてきます。一例として、投資できる対象さえあれば、それは「できる」と考えるのです。主にできない理由として考えられるのは規制や資金力ですが、多くの場合、資金力は問題ではなく、その国の規制を「クリアできるか、できないか」が問題となります。クリアできる場合でも「時間がかかるか、かからないか」「時間がかかるとして、それは短縮できるものか」の問題となります。枝葉の議論はなく論点はストレートであり、問題点の本質を議論していきます。これは慣れるまでは結構大変だと感じると思います。

そして何よりも意志決定が速いことが特長です。Time is moneyの考え方が根底にあるため、とにかくスピードを求めてきます。時間は有限であり「有限なものを大事にする」ことが文化としてあるように感じます。それが地球環境保全に熱心であったり、金やエネルギーに価値をつけていることだと思います。

意思決定の遅さは時を逸することになり、利益を失わせることになる。その意識でもって行動しているように感じています。外国との交渉事はスピード、スケール、ストレートがキーワードだと感じています。

さて和歌山県への企業進出についての協議内容です。

  • もし「RE100」の企業を集める政策があれば興味があります。脱炭素は国だけではなく企業の命題ですから、工業団地にその概念を整えての欲しいとの依頼です。
  • 世界に開かれた県と言うためには国際空港は必要。国際線化することを知らせるのでビジネスの機会にしたいと思います。
  • 和歌山県の歴史にとても興味があります。日本の歴史は和歌山県で語れるのではないかと思います。どの国においても、興味のある国の歴史と文化に関心があります。わが国で和歌山県のことを説明している中で、「和歌山県は歴史があり、しかも重みがありますね。和歌山県の歴史を知りたいので資料を下さい」と依頼がありました。国外への進出を考える場合「その県の文化を重視しています」ということです。
  • 大事な話はお互いに納得して協議を進めることです。頼んで説得して進めるものではありません。そのためには直接話し合うことが大事ですし、国が違うと文化が違うので話し合うことを大事にしたいと思います。
  • その国を訪問しても有効だけで実績につながらないのであれば意味がないので、投資できる対象があることが訪問の条件です。来県や投資を求めるなら目的を明確にして欲しい。
その他
  • 大阪市内から和歌山市内に支店を出してくれる企業の社長を迎えて懇談しました。「和歌山県での仕事はまだ少ないのですが、これから和歌山県の発展ために尽くしたいと思います」と話してくれました。
  • 障がい者グループホームを訪問しました。障がい者福祉施策の現状とそこから必要な支援策と課題を話し合いました。支援策は国の制度でもあり、国に現状と必要な支援を伝えたいと考えています。
  • 企業の「RE100」の取り組みについて協議を行いました。現在、完全に「RE100」に対応できる制度は少ないので、個別に話し合うことにしています。