活動報告・レポート
2021年2月5日(金)
飲食店の皆さんとの懇談
飲食店の皆さんとの懇談
和歌山市内で飲食店を経営している若手の方々と懇談しました。現在の飲食店を取り巻く状況について話を伺いました。
- 昨年11月ぐらいからお客さんが減少していますが、今年1月に入ってからはこれまでにないほど大幅に減少しています。2月も同じような状況なので回復するまで多くのお店は持ち堪えられないのではと思っています。
- 和歌山市内では令和2年2月から始まったコロナ禍での営業ですから、スタッフも疲れが出ています。そしてさらに悪化した昨年11月から3ヵ月近く経過している中、スタッフの士気が著しく低下しています。このままではスタッフもお店も元気が失われてしまいます。
- 飲食店も和歌山県や和歌山市に税金を納めています。飲食店というよりも納税者の意見を聞く機会を持って欲しいと思います。
- 私達の周囲のお店では考えられる全ての感染症対策を実施してお客さんをお迎えしています。感染症対策としての器材の購入費用の補助金はとても有り難いのですが、意識の高いお店ではもう全て揃っています。器材への補助金も有り難いのですが、それよりも食事クーポン券を市民の皆さんに配布して欲しいと思います。それを利用してお店に来てもらえる方が、スタッフも私達もやりがいがありますし嬉しいのです。飲食の仕事が好きで働いているので、補助金よりもお客さんに来てもらいたいのです。その支援をして欲しいと思います。
- 県庁では飲食を制限していないと聞きますが、実際、県の職員さんの来店はなくなっていると思います。また大企業で働く人も来店されなくなっています。東京や大阪本社の企業は、外食や午後8時以降の飲食を控えるような取り決めがあると思います。お店の感染症対策の取り組みだけではお客さんは戻らないと思います。この観点でも行政からの支援をお願いします。
- お客さんが減少しているのは、ニュースやワイドショー番組などの報道の影響が大きいと思います。和歌山県は皆さん真面目なので、報道されると覿面に影響があります。西村大臣が「昼食も控えること」の発言があった時、即座に反応がありランチのお客さんが減少したのです。
またウレタンマスクは効果が少ないと報道された翌日は、ほぼ全てのお客さんはウレタンマスクをしていませんでした。和歌山の県民性は真面目なので、和歌山県知事の話をよく聞いて行動すると思います。 - 緊急事態宣言が発令された都府県では感染者数が減少しています。これは当然、喜ばしいことですが、飲食店の営業時間の制限を設けたことによる成果だと言われると「やっぱり飲食店が原因だった」と思われることになります。多くの飲食店はガイドラインに沿った感染症対策を行っていますから、全てが悪いのではありません。悪者にしないように注意喚起して欲しいと思います。
- 仮に飲食店を利用したお客さんが陽性であったとしても、お店で飲食をしていた場合は「そのお店で発症している。お店が悪い」と世間ではなってしまいます。お店が真の原因ではない時でも、世間ではお店の責任になっています。飲食店では細心の感染症対策を実施していること知ってください。
- 感染症対策を講じていても、これだけお客さんが来てくれないのは死活問題です。安易に頼りたくないのですが、この状況においては和歌山県や和歌山市が頼りです。簡単に支援をお願いしたいと思っているのではありません。昨年の2月からの1年間、第三波が発生している秋以降の感染状況から、もう限界に来ていることを分かって欲しいのです。もう限界だという現状を知って政治をしてください。
- 大阪府と隣接している和歌山県は緊急事態宣言の影響を受けています。大阪府、京都府、兵庫県に緊急事態宣言が発令されていますから、和歌山県も同じように影響を受けていることを分かってください。現地に来てくれると分かりますが、外食の人は減少していますし、午後8時以降になるとお客さんが帰ってしまうことは珍しくありません。
主に以上のような意見に対して考え方を答える形で懇談しました。この意見を知事と関係部長に届けます。
お店での聴き取り
続いて現状を確認するため知り合いのお店を訪ねました。いつもと違ってお客さんがいませんでした。「今日、どうしたのですか」と尋ねると「最近はこんな感じですよ。私のところはほぼ常連さんですが、そんなお客さんも感染症対策として外出や外食を控えているようです。だから食材の仕入れが読めないのです。現在は、念のため常連さんが来てくれると想定して仕入れています。でも来てくれないと食材はロスになりますから、お客さんが来てくれないのと同じぐらいに経営環境は厳しいのです。お客さんが来ないことを前提にお店を開けていませんから、仕入れは減らしていますがメニューにある食材は揃えておく必要がありますから、ロスはなくならないのです。今はメニュー絞って対応していますが、売り上げの減少と共に食材のロスが増えているので厳しさは増しています」という話を聞かせてもらいました。
日持ちのしない食材という在庫を抱えておく必要があるのが飲食店です。ロスが増えていることも運営の難しさを物語っていますし、お店の経営を圧迫しています。
「まぁ、私が言っても知事には伝わらないですし、聞いてもくれないでしょうが」と言うので「そんなことはありません。確実に伝えますし、皆さんの意見と共に支援を提言します」と伝えました。現場の声を聞いて届けること。それが大事なことだと認識しています。