「太陽経済」について話を伺いました。これまでの戦争の歴史は資源の奪い合いが原因の一つになっています。石炭、石油、今後は天然ガスにもその可能性があるので、どの国においてもエネルギーが豊富に使える技術を創り出すことを世界は目指しているようです。資源の奪い合いから解放されることから平和への道の一つだと言うことになります。
どの国でも活用できるエネルギー資源とは、太陽光や風力などの再生可能エネルギーです。そのことから世界企業が参画している「RE100」への取り組みを推進することが必要であり、世界がその方向に向かっているのです。
ヨーロッパや中国が洋上風力や太陽光の技術開発を行い実用化していることは周知のことですが、それは資源から解放されて友好的な経済活動を行うためでもあるようです。現在は、そこに必要となるエネルギー貯蔵システムの組み合わせについて話し合いました。開発はできているのですがコストが高いことと貯蔵量が限られていることから、実用化に至っていないのですが世界で研究開発が続けられています。安価であり、かつある程度の貯蔵が確保できれば、将来のエネルギー問題は安定したものになります。
世界はカーボン・ニュートラルにシフトに向かっていますし、企業活動の価値は「RE100」に重きを置くようになっています。当然、わが国も同じ方向に向かっています。大企業は環境を重視することが企業価値の向上につながっていますし、市場の評価にも結び付いています。
そこにはエネルギーに関わる企業も、エネルギーを使っている企業も、つまり全ての企業がこの環境価値を共有することになります。世界が同様の価値を持って動くことになるので、ここに巨大な市場が登場することになります。
これに合わせて情報ネットワーク構築が必要となります。残念なことに情報ネットワークの分野では、わが国はアメリカや中国に相当な遅れをとっていると聞きました。周回遅れどころか挽回できない程の遅れであることを知りました。今さら、デジタル庁を設けていますが、この分野に取り組んでいる国から20年以上遅れている現実があります。
ビッグデータの集積はできていませんし、それ以前にビッグデータセンターはありません。今からデータ集積をしても挽回できない情報量になっている、情報格差になっているのがこの世界です。情報システムは資源ですから、どの国もこの資源を解放してくれることはありません。せめて連携してもらって活用できる環境にすることが、現時点でわが国ができることです。もちろん情報は価値のあるものなのでコスト負担が必要となりますが、ビッグデータの蓄積のないわが国が情報ネットワークから取り残されないためには必要なことだと考えます。今更言うまでもなく、AIを活用するためには、AIに学習させる必要があるので、そのためにビッグデータが必須なのです。データの量が多ければ多いほど正確な結果を導くことができますから、同じAIを活用するにしてもデータ量によって予想される結果が違ってくるので、国によって差が生じることになります。その差は追いつくことは出来ないので、今あるビッグデータを活用することは絶対です。
幸いこのことに気づいた日本が太陽経済圏に入ることは歓迎すべきことであり、世界レベルの情報ネットワークへの連携に期待するところです。
- 企業立地に関して協議を行いました。コロナ禍のため大きな動きはありませんが、活動を止めることはしていません。社会が変わろうとしている現在、立ち止まることは後れを取ることなので、情報収集や必要な活動は行っているところです。
- これまで人類がウイルスと戦ってきた歴史から考えると、感染症を抑え込むまでには2年から3年の時間を要することを聞かせてもらいました。このことからいくつかの国は2023年を終息の目途として国として長期的な対策を建てていると言うことです。短期的な取り組みと共に長期的な戦いの戦略を立てることが必要だと考え方を伝えてもらいました。