活動報告・レポート
2021年1月26日(火)
地方の製造業
地方の製造業

コロナ禍における和歌山市内の製造業の現状について、経営者から話を聞かせてもらいました。今年は昨年までの状況とは違って「資金事情が厳しくなっている」ということです。

昨年の春から同じ状況が続いているので、発注を受けた仕事を仕上げた後に受注が減少しているようです。そのため売り上げにする経費負担の比率が増加してるいので支払いが厳しいところも出てきたようです。

今すぐではないと思いますが、受注が減少したままでは、廃業するところも出てくるのではないでしょうか。勿論、更に融資枠を広げてくれたことや、新規事業に転換する場合の資金補助制度を作ってくれていますが、本業が不振な時に新規投資やそれに対応する経営判断は難しいと思います。本業であれば経験と人脈を備えているので何とかなりますが、新規事業への進出となれば経験も人脈もないので、余程のことがなければ転換は厳しいと思います。

また資金繰りに関しても、昨年、運転資金の借り受けをしている場合、まだ相当の残高があるので追加融資の審査は厳しくなっています。地方の製造業は資金繰りが厳しいと思うので、今年から来年にかけての状況は相当厳しくなると予想しています。

この状況を脱するためには、この会社の技術が必要とされているか、他が真似できない特殊な工作機械を持っているなどの特長が必要になります。特長のない製造業は国や金融機関からの支援を受けなければ事態は変わらない様にも感じています。地方の事業者のための経済支援を求めたいところです。

という意見です。

昨年の段階では「受注残」があるから、令和2年度の上期から下期前半までは大丈夫という意見を伺ったのですが、半年後の今は状況が一変しています。地方における金融面での支援の必要性は増していると感じています。

地方の旅行業

旅行事業者と懇談する機会を持ちました。国内外を問わず「観光は限りなくなくなっています」という状況なので、「このままでは生き残れない」という話です。観光が全く動かないので、事業領域を広げることも検討しているので話を聞かせてもらいました。全くの新規利用域ではなく本業に付随した商品を取り扱うことを企画しているので、つながりが分かりやすかったので対応しています。ただ収益は小さいように思うので、やはり本業があってのものだと思います。専門である旅行に関連する商品を取り扱うことで今を乗り切って、観光需要が増えることを期待するばかりです。

但し、企業や自治会の話を総合すると「春の慰安旅行や親睦旅行は中止です」というところが殆どであり、楽観的に見ても回復するのは夏から秋以降になりそうです。現在の社会は人が動くことへの抵抗感があり、移動を手段としている観光業界の環境が回復する見通しは「分からない」のが現状だと思います。

また地方都市から首都圏などへの出張機会も減少しているので、ビジネス需要が戻るのも現状では不透明です。観光業界の方の話を聞くと、確かに国の支援制度の必要性は理解できます。

地方の飲食業界

和歌山県においても飲食業界は冷え込んでいます。官公庁や企業では会議や出張の機会が減少しているので会議の後の懇親の機会や、出張してきた方との懇親の機会もなくなっています。また企業や事業所で感染者が発生すれば、職場の従業員さんへの検査や職場の消毒、一時休業になるため、企業防衛のため飲食を控えていますから、飲食店の感染症予防だけではお客さんが戻らない環境にあります。

ただ飲食業は地域を支えている大きな産業であり、お店を維持することがアフターコロナ対策として必要だと思います。地元資本の飲食店や個人のお店は、昨年末からのお客さんの減少で限界が迫っていることを、飲食業界の皆さんのからの声で認識しています。

和歌山県や地方自治体に飲食業界の現状を訴え、街に飲食店が必要とするなら支援の検討を求めたいと話し合っています。

緊急事態宣言の対象となっている都府県と同じように、人は街に出ていませんし外食を控えている状況があります。令和2年春の緊急事態宣言の時と同様に、県内飲食店の皆さんの声を知事や首長に届けたいと考えています。

学生の就活

来春に就職を目指している学生と話をしました。「コロナ禍で企業訪問やインターンシップの機会も限られているので不安です。多くの企業の決算は良くないようなので採用人数も減少しているようなので、今から就活していますが不安になっています」という意見を聞かせてもらいました。

将来に希望を持って社会に飛びだそうとしている学生が、その手前で不安に感じている社会は極めて良くない状況です。採用を見合わせる企業や縮小する企業もあり、現状は若い人が希望の持てる社会ではなくなっています。今後の就活の進め方について、アドバイスと激励をしてきました。議会の役割の重要性が増していると考えています。

その他
  • スーパーシティ構想について確認しました。和歌山県から応募する地方自治体があるので、その計画を応援しています。
  • 和歌山県下における新型コロナウイルス感染症のワクチンの接種について確認を行いました。