新型コロナウイルス感染症予防対策についての説明を受けました。これは和歌山市料理飲食業組合の役員会の場で講習会を開催したものです。和歌山市内の料理飲食組合の役員が参加して「飲食業のガイドライン」について説明をうけました。
まず従来の食中毒対策と異なるのは「調理従事者が対策を徹底すれば防げる」のに対して、「調理従事者だけではなく、お店の関係者やお客さんなど全ての人が対策を徹底しなければならない」ところにあります。お客さんの協力を含めての徹底が難しい点です。
食中毒の場合、「調理従事者と食材」そして「健康保菌者」を意識した対策を実施するのですが、新型コロナウイルス感染症は全ての「人」の対策を講じなければならないのです。お客さんの協力と意識が必要なので、お店が徹底を目指しても「人」の問題に直面するので難しい側面があるのです。ですから主体的にお店で出来ることは従業員の安全衛生管理の徹底になります。
そこで出勤前と退社時の体温測定の徹底。風邪の症状が出た場合は「出勤しない」「出勤させない」こと。マスク着用と手洗い、手指食毒の徹底、ロッカールームや控室の換気、同居家族の体調不良の確認、そして健康管理の確認と記録が対策となります。
中でも健康管理は実施していると思いますが、記録を取っているお店が少ないようです。日常からの記録はとても大事になります。万が一にでも陽性患者が発生した場合、お店の記録がウイルス管理の証拠になりますから、お店も人も守りますし、今後の衛生管理のあり方の参考にもなります。記録をつけること、残すことが大事な取り組みとなります。
店舗の衛生管理は、店舗のドアノブ、発券機など、多数の人が触れる箇所は定期的にアルコール消毒を行うこと。テーブルや椅子、パーティション、メニュー表、タッチパネルや卓上ベルなどについてもお客さんの入れ替わるタイミングでアルコール消毒を実施することが必要です。
特にトイレのドアやレバーは不特定多数が触れるので、定期的にアルコール消毒を行うことを徹底すべきです。トイレのドアのレバーなどが感染源になっているという話も聞きますから、定期的なアルコール消毒が必要になります。
また食品残渣、鼻水、唾液が付いた可能性のあるごみなどの処理は手袋、マスクを着用してビニール袋に密封して縛って回収することと、マスクと手袋を脱いだ後は手洗いを実行することも習慣化すべきことです。
政府が緊急事態宣言をした都府県で自粛すべきこととして、飲食は午後8時までとされています。飲食店が発生源とならないためにも、店舗や調理従事者など働く人への衛生管理の徹底を図りたいところです。
和歌山市料理飲食組合では行政と連携しての講習会や迅速で必要な情報伝達を行っています。
飲食事業者の皆さんには危機管理、衛生管理の向上のためにも、お店の防衛のためにも組合に加入して欲しいと願っています。危機管理は情報を得ることと対策の徹底に尽きますから、この全国組織の機能を活用して欲しいと思います。講習会は飲食事業者の対策を学べる機会となり、大変勉強になりました。
新型コロナウイルス感染症対策を徹底するための講習会と役員会を開催した飲食組合役員の皆さんの取り組みに敬意を表す次第です。飲食事業者の表面化していない見えないところの対策によって、お客さんが護られています。社会は見えないところで誰かが動き、責任を担い支えていることで平穏が護られているのです。
そして講習会の冒頭、挨拶の時間をいただきましたことにも感謝しています。
新年おめでとうございます。早速になりますが、首都圏に続いて、明日、大阪府、京都府、兵庫県でも緊急事態宣言が出されると思います。和歌山県も間接的には影響を受けるものと思います。これまでも大変な環境にありますが、更に衛生管理の徹底が求められることになり、お客さんをお迎えするための対策も必要になると思います。
和歌山県とも情報の連携を取り、衛生管理を実行するための講習会による知識を得て欲しいと思います。事業者の皆さんが必要とする支援を行いたいと考えていますし、補助制度も活用してコロナ禍の事業継続に取り組んでいただきたいと思います。出来る限りの支援体制を整えてまいりますので、引き続いての衛生管理の徹底をお願いいたします。本年もよろしくお願いいたします。