活動報告・レポート
2020年12月27日(日)
Tさんの毎日
Tさんの毎日

水彩画教室の先生であるTさんと懇談しました。体調を崩していたこともあり、今年は教室をお休みしていました。そんな状況の中、お会いすると笑顔になってくれたことを嬉しく思います。「体調を崩すと氣力が低下してくるので注意しています。そのため毎日の散歩や本を読むこと、日記を書くことなどを続けています」と話してくれました。

最近、脳の機能について学んでいるからと言って「脳を機能させるためには身体を動かすことが大事だそうです。身体を動かさない、家でゴロゴロしていて脳が活性化することはないようです。脳は身体を動かさなければ働くことを止めるようなので、動くことが脳を活性化させることになるようなので、辛い時もありますが極力動かしています」という話です。

最近の行動を聞いてみると、毎日しているのは次の行動だと話してくれました。

毎朝の散歩。スクワット。深呼吸。日記を書くことと英語で日記を書くこと。本を読むこと。そしてこれまでの人生を思い出して文章にして書き出していることです。

「健康が良くないので出来ることはこんなことぐらいです」と話してくれたのですが、「毎日、これだけやり続けている人はいないですよ」と答えたほどです。

特に、これまでの人生を振り返って、その時々のことを思い出して書いていることは脳の活性化に役立っていると思いました。学生時代のこと、社会人になってからの出来事などを話してくれたのですが、その経験は後輩に役立つものだと思います。経験談を書いたからと言って、誰が読むわけでもないのですが、書き出すことで記憶がしっかりとしたものになり、記録はいつ何時、役立つことがあるかもしれないものです。この冊子にはインデックスが付けられていて「会社生活」「健康」「水彩画」などと共に「片桐さん」の項目がありました。Tさんは「僕は片桐さんとのことを書いています。訪ねてくれた時の会話や議会のことなど書いて残しているのですよ」ということでした。

僕のことを項目建てして冊子に書き記してくれていることは嬉しいことです。僕のことを大切に思ってくれていることを感じるからです。「県議会の様子はテレビで観ていますから、県政のどんなことを取り上げているのか分かっています」と話してくれたように、日頃からも注意してくれていることは有り難いことです。

ですから「訪ねてくる機会は少ないとしても、日頃はそれほど会わなくても活動していることは分かっていますから」と伝えてくれました。

それにしても凄い方だと思います。出来事を話すことはできても、そのことを文章として書いている人は少ないからです。書いて残していることは、その人の主観が少し入っているとしても、状況は分かりますし、その時の考え方も分かるので、自分を見つめることや何か発生した時など後々役立つことになります。往々にして「言った、言わない」「聞いた、聞いていない」など、その時の記憶が曖昧になっていることや思い違いが、トラブルの原因になっていることが多いのです。記録はそれを裏付けるものになりますから、残しておくことはとても大事だと思います。

また病床で思ったことも記録しているので、「ベッドの上でどんなことを考えていたのか、自分も読み返すと分かります。弱気になっている自分がいることに気づきます。病気に勝つためにも弱気はいけないと、自分の言葉で感じることができます」と伝えてくれました。

Tさんの毎日の行動から、大切な学びを得ることが出来ました。毎日の行動や考え方の記録を残すことは生きた証となるもので、振り返ることで気付くことにつながります。「あの時、あの人にお世話になった」と感謝の気持ちを持つことや「あの出来事があったから今がある」など感じられることができます。今日の日を書いて振り返ることは、明日の行動の糧になるものだと思います。

クリスマスコンサート
HoneyGOLD

障がい者施設のクリスマスパーティに「HoneyGOLD」に来てもらってミニコンサートを行ってもらいました。昨年も同施設でコンサートを行った時、入居者の皆さんから「来年もきっと来て下さい」とリクエストをもらっていたので、約束通り来てもらって歌ってもらいました。入居者の皆さんは来てくれることを楽しみに待ってくれていて、何人かの方は到着した時から笑顔になっていました。施設の皆さんは歌が好きな人が多くて、毎週、日曜日の夕方から音楽を聴く時間を設けている程なので、一年に一度のコンサートをとても楽しみにしているのです。

「HoneyGOLD」もこの日を楽しみにしてくれていて、参加者が一緒に歌える歌を中心に選曲してくれていました。昨年、アンコールで歌ってくれた「世界に一つだけの花」を最初に歌ってくれると、みんなはしゃいで大喜びでした。その後も軽快な音楽を歌ってくれたので、最初から最後までホールには笑顔の花が咲き、拍手と歌声が響きました。

「HoneyGOLD」は和歌山市によく来てコンサートをしてくれています。今回もラストの曲として歌ってくれた「夢のお話し」は、和歌山市にある「こばと学園」を訪問してミニコンサートを行ったことがきっかけで誕生した曲です。「HoneyGOLD」はコンサートのラストの曲として歌うことが多い代表曲ですが、その曲が和歌山市とのご縁から誕生したことは嬉しいことです。

HoneyGOLD

そして僕のために作ってくれた「片桐あきひろ〜ひとつでも多くの幸せを〜」も歌ってくれました。障がい者の入居者の皆さんとって、この日は特別な一日で、施設でコンサートを聞ける機会は一年でたった一日だけなのです。もっと言うなら、コンサート会場に行く機会も少ないことから、一年に一度のコンサートは特別なものなのです。

このことを「HoneyGOLD」も知っているので、みんなのこの一日のために懸命に歌ってくれたことが分かりました。会場内の温かくて楽しい雰囲気は、その気持ちが歌に乗ってみんなに伝わったと思います。笑顔と拍手の花が咲く大切な時間となりました。今年もクリスマスの季節が過ぎていきました。