活動報告・レポート
2020年12月24日(木)
学校教育
学校教育

教育関係者と学校教育に関する話を聞かせてもらいました。先生の経験から、学校教育は先生の熱意と伸ばしてあげたいと思う気持ちと指導が欠かせないということです。先生の熱意は生徒に伝わりますから「生徒がこの先生は自分達のことを思ってくれている」と感じてもらうことが大切です。それは甘やかせる意味ではなくて、時には厳しい時もありながら愛情を伝えることが大事だということです。

例えばスポーツ部においては、比較的強いチームを指導するのであれば、厳しく、気を緩めないこと、格下の相手であっても全力であたり敬意をもって接することなどが求められます。逆に比較的弱いチームを指導する場合は、相手に委縮しないように励まして、自信を持たせることや、例え大差で負けたとしても「よくやった。力はついてきている。この次は勝てる」など試合後には悔しさと共に次に向かう気持ちを抱かせることが求められるのです。指導者は強気でいることが求められ、弱気な指導者では生徒を伸ばすことはできませんし、指導についてこなくなると話してくれました。

ただ教育は、生徒の成長を近くで見られることが楽しくて、卒業後、大人になって活躍している姿を見せるために、母校を訪ねてくれることが嬉しいことだそうです。教え子の中には、スポーツ推薦を得て大学に入り、恩返しをするために故郷に戻り教員となっている先生もいるようで、その先生は教職につきながら、その分野でも実力を認められているので国際審判の資格を取得して、国際大会の試合の審判もしているそうです。今年、東京オリンピックが開催されていたなら、「オリンピックの審判になる予定だったので、活躍していたと思います」と話してくれました。教え子がオリンピックの試合の審判をすることは、とても嬉しいことで教師冥利に尽きるということです。

その生徒が成長したのは「才能を感じたこともありますが、才能があるために周囲との実力が違うので怠けないよう、特に厳しく指導しました。高いところを目指さないことには、学校のクラブで一番だとしても、地方の学校なので全国には通用しません。そのため中学生なので高校生と練習試合を組むことや、県外の強豪校と練習試合を組むなどして実力を高めるように工夫しました。強いチームと試合をしなければ実力は高まらないからです。大差で負けて悔しさを感じることで、その日以降の練習に気持ちが入ります。悔しさを乗り越える過程が成長過程なのです」

先生の仕事は大変ですが、熱意を継続させたならやりがいがある仕事だと言えます。

今は熱血指導などできませんから、現在の先生は指導面で大変だと思います。言葉だけで熱意を表現する方法が難しいからです。体罰はやってはいけないことですが、先生も選手と同じように試合に負けて悔しいという表現をすることが難しいのです。

人は同じ体験をすることで絆は深まります。悔しさを体験した場合、生徒と同じように先生も悔しいと思っていることを伝えなければなりません。感動した場合、その感動を生徒に伝えなければなりません。感情を共有できることが信頼であり、生徒が「この悔しさを感動に変えるためにこの先生についていく」と思ってもらうことが必要です。改めて、人を育てる先生の役割を実感し、責任の大きさも感じました。

確かに、学校に入ると空気が伝わってきます。学校の空気は先生の熱意や思いやりによって違ったものになると感じることがありますから、やはり先生の熱意が学校の空気に影響していると思いました。先生の熱意は、生徒にも学校にも伝播していくと思います。

挨拶

お世話になっている皆さんとお会いして懇談の機会を頂戴しました。今年は人と会う機会が減少しているので、例年よりもコミュニケーションが少なくなっていました。しかし顔を合わせて話をすることで思いは伝わりますし、今年という時代を共感することができます。「令和3年は新型コロナウイルス感染症が収まって欲しいと願っています」という言葉が行き交いました。

また今夜の会合に参加した皆さんとの懇談を楽しみ、その後、遅くまで営業をしている友人のお店にも挨拶に伺いました。皆さんにとって今年の残りの期間も、そして来年も良い年を迎えられることを祈っています。