活動報告・レポート
2020年11月10日(火)
障がい者グループホーム見学
人材不足

会合があり参加者の方々と懇談しました。そこでのテーマは「後継者がいないこと」と「公立高校の再編成」についてでした。

後継者不足は一昨日の活動報告でも取り上げましたが、今回は「農業」「建設業」も人手が不足していることが話題になりました。農業は早くから後継者がいない状況が続いていますが、会合のあった当該では休耕地が増加しており、担い手を探しているようです。近くの学校の生徒にも体験してもらっているようですが、後継者までには至っていないようです。そこで農業体験や果樹の収穫体験などを行うことの検討を行いました。まずは「収益よりも体験してもらうことで、しんどいけれども楽しさを味わってもらうことから始めよう」と企画することにしました。

また障がい者施設にも案内をすることで、自然体験や将来の就労機会につなげられないかも検討することにしています。

また建設業も人材が不足していることを話してくれました。最年少が40歳代の会社もあり、しかも入社する人がいない状況が続いているので、技術の継承もそうですが、会社を存続させることにも危機を感じているようです。「募集しても人が来ないのです」という意見を深刻に捉えています。

そこで高校教育です。和歌山県の企業や事業主が求める人材が不足していることから、高校教育の大切さを改めて感じています。工業高校や専門性の高い教育などが企業から求められているのです。現状の公立高校は普通科志望が多くなっているため、十分に対応できていない状況にあります。和歌山県教育委員会では公立高校の普通科の見直しと再編成を検討しているところですが、企業、事業主、第一次産業の方々の意見を聞きながら、対応する必要性を感じています。

生徒が減少している中において再編成は必要だと思いますが、生徒も地元企業も期待できるような方針を打ち出して欲しいと願っています。

障がい者グループホーム見学

福祉施設の施設長から紹介をしていただき、障がい者グループホームを訪ねました。この施設長から聞いていた通り、オーナーは明るく元気で前向きな方だったので、障がい者福祉に関して話が弾みました。

例えば次のような話です。

僕がしっかりしていないので職員さんに頼っています。だから僕の役割は働きやすい環境を作ることです。嫌われ役は僕が全て担っているので、自由に接してもらっています。

職員さんに元気で働いてもらうために、私はお菓子ばかり買っています。仕事の合間にお菓子を食べてもらうことで、リラックスやお互いの会話につながります。休憩後の仕事も頑張れる力になります。私はお菓子の配布係みたいなものです。今では職員さんから「今日〇〇のお菓子がいいです」などの声も出ていますから、良い職場環境、人間関係が築けていると思います。

ここでは職員さんの給与を高くしてやりがいを高めています。みんな私の給料よりも高いですよ。

また「報告書などの記録は絶対です。記録をすることで仕事の正当性が証明されますし、入所者とホームを守ることになります。記録を嫌がることや面倒臭いと思うようでは、この仕事は成り立ちません」と話してくれました。当然、現場は大事ですが、記録することも大事です。仕事をしていても記録がないと、日々のお世話の内容や、大変な仕事をしていることの証明できないからです。

現場も大事にしながら日報などの記録も大事にしていることで、入所者もその家族も、そしてスタッフも安心できる環境を整えています。

高いレベルの仕事をするための環境を整えて、人材を育成していることを感じました。その秘訣は、オーナーが職員さんに声をかけることやリラックスできる職場を作っていること。そしてオーナーの明るさにあると思います。説明を聞いて、話をして「元気」をいただきました。

施設運営の話の中で「仕事は楽しまないとね」と伝えてくれたことが印象的でした。