活動報告・レポート
2020年11月4日(水)
県政の動向の報告
県政の動向の報告

和歌山県政のこれからに関して報告をしました。和歌山県では将来に向けて政策を打ち出していますが、まだまだ追加していく必要があると考えて活動しています。和歌山県政の中で将来に好影響を与える政策として、ロケット射場建設、南紀白浜の空港の国際線化、統合型リゾートの誘致、和歌山市内での大学の開学、ICTオフィスの開設などがあります。和歌山県に動きが出て来ていると思うので、将来への期待を感じてもらえると思います。

ただ数年間の政策があるからと言ってその先も考える必要があります。そこでロケットビジネスに関しては、ロケット発射だけなら宇宙ビジネスの10分の1の規模に過ぎないようなので、その前後の企業誘致を進める必要かあります。前後の企業を誘致することで宇宙産業が完結することになります。ロケット本体の組み立て工場、研究所、人工衛星、教育機関など和歌山県には大方の宇宙産業が集積していることを目指すべきだと考えています。

和歌山県がわが国の宇宙産業の拠点になれば、ここから技術の移出、製品の輸出につながるので県内総生産に大きく影響を及ぼします。勿論、人材の育成も同時に目指すことになるので、世界の宇宙産業で活躍できる人材を輩出することにもつながります。

事実、宇宙産業に関わる方からは「産業を集積しようと思ったら地元で人材が必要となります。いきなり人材を揃えることは無理だと思うので、企業誘致と共に人材育成のための教育機関を同時に設置する必要があります」という話があります。

地元和歌山大学では宇宙教育を実施できる環境にありますし、人材の育成も可能です。企業と提携することで研究と実践の機会が得られますから、人材育成のしくみは作れると考えています。

更にアジアでは、数千機単位の人工衛星を打ち上げる必要性があることの説明を受けています。

例えば、アジアに衛星電話を普及させるためにはそれぐらいの人工衛星が必要になるようで、そのための発射場が不足しているそうです。日本で可能性のある地域は鹿児島県の内之浦と和歌山県の串本だけなので、ビジネス機会は十分すぎる程あります。この絶好の機会を逃さないようにしたいと考えています。

この宇宙ビジネス以外にも、データセンターや水素製造拠点、将来有望なエネルギー施設の誘致なども考えています。和歌山県の利点は関西空港に近接していること、南紀白浜空港があることにあります。この利点を生かした企業誘致に務めているところです。

また洋上風力関しても世界中から投資が集まろうとしています。日本ではまだ存在していないので具体的イメージが出てこないのですが、洋上風力は地上の風力とスケールが全く違うので、大出力の電力を生み出すことができます。安全性に関しても巨大地震や津波にも耐えられる安全性を確保していると聞いています。

専門家に尋ねたところ、津波が発生した時、陸地に近いところよりも沖の方がエネルギー量は小さいので安全性は高いと聞いています。そのためわが国で開発中の洋上風力は約12GWを超える環境影響評価の手続きが進められています。和歌山県では洋上風力に関するゾーニングマップを公開しているように、将来の導入も視野に入れて検討を進めているところです。今後の動向に注目しているところです。

以上、企業誘致と期待できる産業についての説明を行いました。これらの政策が実現できるよう取り組んでいきます。

問題提起

福祉施設の職員さんの処遇改善について要望をいただきました。福祉職場によっては、労働に対して賃金が低いところもあることの話がありました。職場の実態を聞かないことには分かりませんが、福祉職場で働く人からの意見として受け止めています。

また和歌山県に進出する主な建設関係の事務所の取り扱いに関して意見を伺いました。事務所開設にあたっては、固定電話の設置を求められるということです。固定電話を設置する意味は「和歌山県内にきちんとした事務所の存在を証明するためのもの」ですが、今ではIP電話もあり、固定電話が所在地を証明することにならないようにも感じます。

また建設会社の事務所では、現場に出掛けることが多いので固定電話があっても転送にする場合があります。それなら事務所責任者の「携帯電話で代替できるのではないだろうか」という申し出です。府県によっては固定電話の設置を求めていないところもあるようなので、これまでも指摘を受けているので、更に調査したいと考えています。