活動報告・レポート
2020年10月25日(日)
陸奥宗光外務大臣の功績を教育に活かす実行委員会学習会
陸奥宗光外務大臣の功績を教育に活かす実行委員会学習会
学習会

「陸奥宗光外務大臣の功績を教育に活かす実行委員会」主催の学習会を開催しました。これは和歌山県立近代美術館のホールをお借りして子ども達に向けた学習会を行ったものです。

今回は故郷の偉人、陸奥宗光伯の功績を小学生の子ども達に学んでもらいました。教育において、故郷の偉人の功績と志を学ぶ機会は意外と少ないと思っています。学校で歴史の学習は行いますが、行動の原動力になった内に秘めた心、それをやり遂げた原動力などを学ぶ機会は、教師によって異なると思います。教科書をなぞるだけで終えてしまうと、歴史はつまらない科目になってしまいます。逆に、教師が偉人の活躍を生き生きと話してくれるなら、歴史は楽しい科目になると思います。

学習会

僕の場合はフィクションですが歴史小説に学んだことが多かったと思います。坂本龍馬を始め織田信長、豊臣秀吉の生き様は、小学校の時に読んだ伝記や大人になってから読んだ歴史小説によるものです。歴史小説を読んでいなければ、その偉人の功績や生き様は知らなかったと思います。事実、歴史小説を読んでいない偉人の功績は、歴史で習った程度のこと以外、何があるのかは知らないのです。行動に駆り立てた志を知っていると物語としてその人物を語れますが、年号や出来事を暗記しているだけでは物語として語ることはできません。物語として語れることが偉人教育だと思います。

その意味で、本会主催の学習会は、偉人の成し遂げた功績を通じて志を伝える。その行動に駆り立てた内心を語っているので記憶に残るものだと考えています。結果が出ていることには必ず過程がありますから、その過程を学ぶ機会を毎年、提供できていることを嬉しく思います。

話は逸れますが、明治維新で代表的な人物は坂本龍馬と西郷隆盛だと思います。鹿児島県では西郷隆盛のことを誇りに思っていますし、高知県において坂本龍馬は誇れる大スターです。これらの県では、故郷の偉人の話をしながら飲み会ができるほどです。

陸奥宗光伯の銅像

ところが和歌山県においては、偉人の話で飲み会をすることは滅多にないと思います。和歌山市の岡公園には銅像が建立されていますが、この場所を訪れる人は少ないと思います。僕も子どもの頃は岡公園で遊びましたが、銅像の存在には気がついていませんでした。勿論、その功績を知ってはいませんでした。今から思うと残念なことですから、今の子ども達には故郷の偉人の功績を知ったうえで岡公園を訪ねて欲しいと思うのです。故郷の偉人を語れると、故郷そのものを誇れますし、県外に行った時にはそれぞれの故郷の偉人の話を交わすことができます。

令和元年、高知県で開催された「全国龍馬会総会」に和歌山県の龍馬会代表として出席したのですが、総会に続いて開催された懇親会の場では、坂本龍馬の話だけで盛り上がり懇親会を終えたほどです。みんなが龍馬のことを語れ、高知県だけではなく日本の近代化を切り拓いた人物として誇りに思っていたのです。偉人のことを語れる、誇りに思えることを「本当に素晴らしい」と感じたものでした。

勿論、その懇親会の席では「和歌山県の偉人は陸奥宗光元外務大臣です。坂本龍馬の弟子ですから、陸奥宗光の志に出会うために和歌山県にも来て下さい。そして全国龍馬会の皆さんには和歌山県に来て欲しいと願っています」と宣伝してきました。

龍馬ファンですから、当然、陸奥宗光伯のことは知っていましたし「土佐と紀州の間にあった当時の事件は忘れて、今は仲良くしようぜ」と笑いながら話したものです。

是非、子ども達には「土佐と紀州」の間に起きた事件と、坂本龍馬の志を陸奥宗光が受け継いで明治政府を導いたことを学んで欲しいと思います。人物の行動と志を知ると歴史は楽しい。そう感じてもらえる学習会になったと思います。

さて11月1日は「日本書紀編纂1300年記念講演会」が開催されます。ここでは陸奥宗光伯と共に神武天皇に関わる太刀ケ谷神社の言い伝え、そして「日本書紀と宇宙」として上野精一さんの功績を伝えます。古代から現代までの偉人の話を三本立てで行う予定です。