企業誘致に関する協議を行いました。和歌山県の最大の課題は企業誘致と雇用確保ですから、何としても県外から企業を誘致したいと考えています。和歌山県はハイテク産業や医療産業が適しているので全力を傾けているところです。背景には南紀白浜空港の国際線化やロケット射場建設があります。これらの県内の動きに対応する取り組みを実施したいと考えています。
参加メンバーと前向きな話を交わすことができたので、協議したことの早期実現を目指していきます。
「いじめから子供を守る読み語りフォーラム」に参加しました。講師として、昨日に引き続いて夢ら丘さんと吉澤さんが担当してくれ「カーくんと森のなかまたち」の読み聞かせと模擬授業を実施してくれました。絵本は、自分に自信がないことから精神状態が沈んだカーくんが仲間の応援によって元気を取り戻していく内容です。励ましや応援の言葉は生きる希望を与えますが、ダメな奴と言われるなど否定されると自信を失っていきます。元気がないうつ状態が2週間も続くとうつ病になる危険性があります。そうならいためには先生や友人達に相談すること、周囲の人は声をかけるなど接する機会を作ることが、落ち込みを防ぐために大事なことです。
昨日の加太中学校の授業に続いて、講義を二人が担当してくれました。いじめを防ぐための授業の機会を和歌山県として大事にしたいと考えています。
さて冒頭、挨拶の機会をいただきました。
こんにちは。本日いじめを防ぐフォーラムが開催されたことを喜びたいと思います。
和歌山県内でもいじめが発生していますが、表面化するものではないので動向が分かりにくいと思います。しかしいじめの問題は決まったものがない、解決方針を定型化できないものなので、解決が難しいのです。講師から読み聞かせを聞いて、いじめは身近な問題として考えて欲しいと思います。
さて、講師としてお迎えした夢ら丘さんと吉澤さんと僕が出会ったのは平成20年だったと思います。その翌年の平成21年には和歌山県に来ていただき「命の授業」を実施してもらいました。授業内容は、この後実施してくれる「カーくんと森のなかまたち」を使った読み聞かせでした。和歌山県のいじめ問題への対応と自殺予防の観点から実施したものですが、この取り組みは文部科学省に和歌山県の自殺予防対策の事例として報告しています。
効果を認めた和歌山県では「カーくんと森の仲間たち」の絵本を県内の小中学校に配布して、道徳の時間で活用してもらうことにしました。自殺率が高い和歌山県ですから、絵本の読み聞かせによって予防につなげているところです。
全国の府県で回っている講師から今日の講義を聴いていただいて、いじめ予防と自殺予防につなげて欲しいと思います。皆さんと共に最後まで一緒に学習したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上の主旨の挨拶行いました。
いじめ問題が解決に向かわない理由は大きくふたつあります。ひとつは学校に相談しても無駄だと思っていること。ふたつ目は、いじめられていることを友人や家族に知られたくないという意識が働くことです。
そこで生徒に伝えていることは「いじめに負けるな」ということです。この意味は、自分で感情のコントロールをしていじめる側にならないこと。そしていじめられても落ち込まないようというに自分に負けないことです。いじめは絶対に許さない。その強い気持ちを学校には持って運営して欲しいと思いますし、学校内でいじめは絶対に出さないことを求めたいと思います。
以上のような内容でした。
宇宙教育の取材に関して、これまでの和歌山県教育委員会の取り組み、JAXAとの関係などの経過について説明しました。平成21年に開始した宇宙に関する講演活動と宇宙教育が、和歌山県にとって宇宙を身近なものにした理由だと確信しています。約10年前からのこれらの活動があったからこそ、宇宙が和歌山県にやって来たのです。和歌山県に宇宙を意識させてくれた人物が上野精一さんであり、私達はその意志を受け継いだ活動を実施しているといえます。
上野さんの特筆すべきことは調整型リーダーであり、しかも粘り強く交渉して勝ち取るリーダーだったといえます。攻撃型のリーダーは勝ったとしても相手と後にしこりを残しますが、柔らかに交渉した結果、勝ち取った場合、後々、両者が協調することができます。国際社会において調整型リーダーを輩出する日本人の役割は大きく、国際貢献や国際平和の分野では日本人がリーダーになることで実現できると思います。
宇宙に関してNASAとの困難に交渉を行ってきた上野さんは優れた調整型のリーダーであり、加えて優れた感性を有していた人だったことを知ることができました。先を見通せる感性はリーダーにとって不可欠な資質であり、何をどう進めるのか、誰と誰が任務遂行に適切なのかを見抜く力、即ち、感性は不可欠なものです。
宇宙は一足飛びに和歌山県をノックしてくれたものではありません。多くの人に知られることなく、過大なPRをすることもなく、熊野に代表される和歌山県特有の控え目で厳かで地道な活動によって迎え入れる準備を整えてきたのです。準備があったからこそ、「いざ」の時に受け入れることができたのです。文化を受け入れられる和歌山県であり、文化を融合させる力を持つ和歌山県だから、宇宙も身近な存在にしてしまう力があるのです。
宇宙教育とロケット射場を持つことになる和歌山県が次にすべきことは、JAXA宇宙教育プログラムの再始動です。JAXAと和歌山県教育委員会で開発していくことを締結していますが、途中で止まった状態にあります。ロケット射場と背景に熊野を持つ和歌山県で教師や子どもたちを受け入れて、研修することで宇宙教育は本物になっていきます。
宇宙関連産業は人材を求めています。人材を輩出するための教育訓練を実施することが和歌山県の、そしてわが国がすべきことです。そのためのJAXA宇宙教育プログラムの開発を求めたいと考えています。