和歌山市内に「わかやまスポーツ伝承館」があります。ここでは和歌山県に所縁のあるスポーツ選手から預かっているものを展示しています。例えばオリンピックメダル、ユニホーム、サインボールなどです。オリンピックミュンヘン大会において、柔道で金メダルを獲得した野村豊和選手の金メダルの本物も展示されています。スタッフからは「子ども達には本物の金メダルを触って欲しい、そこから何かを感じて欲しいと思っています。見学に来てくれたある小学生は『僕もオリンピックで金メダルを獲りたい』と言っていました」と説明してくれました。
やはり本物が持つ輝き、重さを触れることで感じ取ることができるのです。大人でもオリンピックの金メダルの実物を触ったことのある人は少ないと思います。野村選手も「本物に触れて欲しい」という気持ちがあり、貸し出してくれていると話してくれました。
また和歌山県内の高校硬式野球部のユニホームが展示されていて、中には海草中学校と和歌山中学校のユニホーム、これらはレプリカですが、展示されています。伝統を感じるのに十分な迫力がありました。和歌山県が持っているスポーツの伝統の力を感じることができます。
また世界の凄さを感じる展示がありました。例えばウサイン・ボルト選手がオリンピック100メートル競技決勝でのゴール直前の歩幅がどれぐらいだったかを示す展示があります。100メートル走の一歩が2.99メートルですから、信じられない歩幅であることが分かります。「世界は凄い」と感じさせられます。
その隣には走り幅跳び世界記録8メートル95センチのマイク・パウエル選手の踏切距離が記されています。踏切版の位置から見ると、人間とは思えない凄さを感じます。数字では実感できないものですが、床にその長さを示すことにより世界を実感することができます。大人はこれを見て「凄い」か「諦める」と思いますが、子どもにとっては世界を感じて目指すべき目標にするかもしれません。多くの子ども達に触れて欲しい展示物がたくさんありますから、「和歌山スポーツ伝承館」を訪れて欲しいと思います。
そして「西本幸雄・嶋清一生誕100年展」が10月7日から開催される告示がありました。故郷の偉人である二人の功績を確かめてみたいと思います。母校向陽高校からも、嶋清一投手に所縁のある品を貸し出しているので、これを見ることも楽しみにしています。
奈良県から和歌山県の食を求めて飲食店経営者が来てくれました。和歌山県の食材は新鮮で品質が良いので自信を持ってお薦めすることができます。食を通じて奈良県と和歌山県の交流につながれば良いと思って引き合わせたのですが、今後、このご縁が相乗効果を齎してくれることに期待しています。
奈良県のこのお店では「和歌山県フェア」を開催してくれる予定なので、和歌山県の食材のPRに向けて、奈良市内にあるこのお店を訪ねたいと考えています。食の交流は文化と人の交流につながるものなので、和歌山県を県外に向けて良いところを発信することを考えています。