活動報告・レポート
2020年9月27日(日)
ラジオ出演
陸奥宗光外務大臣

「陸奥宗光外務大臣の功績を教育に活かす実行委員会」定例会に参加しました。今回の議題は次の通りです。

1.小学生会員募集について

2.秋からの学習会の活動予定について

今秋の学習会は和歌山市だけではなく、那智勝浦町、串本町、白浜町そして田辺市で開催します。故郷の偉人の功績を県内所縁の場所で学習会を行うことで伝えたいと考えています。

また令和2年11月1日は、和歌山県も和歌山県青少年育成協会主催の「日本書紀編纂1300年」記念講演会「―生きる―偉人に学び、生命を強くする学習会」を行います。ここでは次の3つの学習を予定しています。

  1. 「日本書紀に学ぶ日本の心・・天地と宇宙のつながり〜和歌山に宇宙を呼んだ男、上野精一〜」
  2. 「神武天皇が投げた剣〜日本書紀で知られていない名場面〜」
  3. 「記紀を学んだ偉人たち〜徳川治宝、本居宣長、伊達宗広、陸奥宗光、そして坂本龍馬〜」

以上のテーマで学習会を開催する予定です。


3.県議会一般質問の報告について

令和2年9月県議会一般質問で取り上げた内容について解説しました。

  1. 「わかやま記紀の旅」について。日本書紀に記されている所縁の地を伝えることは勿論のこと、口碑として地元で伝えられている物語も「記紀」に準ずるものであり、大切に継承することは大事なことです。議会で取り上げた太刀ケ谷神社は、神武天皇が上陸し、その太刀を海に沈めた、または村人に譲ったという言い伝えがあり、地元で神社を祀り大切にされてきました。そんな埋もれた物語を「記紀」として物語に付け加えることについて説明しました。
  2. また和歌山県誕生150年式典に関しては開催しますが、先立っての令和3年8月21日の式典についても県の協力を求めています。当日は和歌山ビッグ愛で式典を行った後、式典参加者が岡公園に移動して陸奥宗光伯の銅像の前で建立50周年記念式典を開催する予定です。建立の式典と同じように、和歌山県と和歌山市の参加を呼びかけて盛大にお祝いしたいと考えています。
  3. 避難所でのペットとの共生については、日常から飼い主がしつけを行うことによって避難所でも共生できることにつながっていくので、まずは飼い主に対してしつけを求めたいと思います。
    また同行避難が原則ですから、飼い主は自家用車や預けられる場所を予め決めておいて、ペットの避難と共に自分も避難行動に移せるようにすることを求めたいと考えています。そのための啓発は獣医師会などを通じて呼び掛けていきます。
    つまりペットを通じて飼い主はプラスの人生にして欲しいと考えています。ペットは飼い主にとって人生の学びとなる存在です。
  4. 和歌山市のライブハウスの新型コロナ感染症対策の取り組みの説明を行いました。県の協力を得ながら自分達でガイドラインを策定し、遵守した結果適切であれば「Go to live」のステッカーを店頭に掲示する取り組みを行っています。お客さんに安心と安全を伝え、経済活動再開に向けて活動していることを評価しています。
  5. 「紀の国わかやま文化祭2021」について

    令和3年11月3日に偉人学習会を、また11月14日には偉人を称えるイベントを予定しています。これは「紀の国わかやま文化祭2021」に参加する事業であり、同実行委員会として実施するものです。

  6. 次回定例会の案内について

以上の議題について協議と実施内容の決定を行いました。

ラジオ出演

和歌山放送に出演させていただきました。今日、夕方から収録で、放送は令和2年10月3日の午後8時からの予定です。番組は「てっきゅう先生のサタデーナイト」で、進行の中谷哲久さん、歌手の夕海Yooさん、そして古宮克人さんとおしゃべりをしてきました。

勝手に決めたテーマは「和歌山県と宇宙」です。和歌山県が取り組んできた宇宙教育のきっかけと経過についてはお話しさせていただきました。

和歌山放送 ラジオ出演

串本町に民間のロケット射場が建設されていますが、誘致するまでの知られていない地道な取り組みがありました。平成21年、当時JAXAの部長だった上野精一さんと「串本町は本州最南端でロケット射場に適している場所です。ここにロケット射場をつくりたいですね」と話したことがあります。串本町にロケット射場を誘致することなんて夢幻の話で皆さんからは「無理」という意見ではなく「何を言っているの」という程度の反応でした。

そこで土壌を形成しなければならないと思い、平成21年に「宇宙が和歌山にやってくる」イベントを実施しました。ここでは小学生を始めとする子ども達に呼び掛けて後に宇宙飛行する山ア直子さんにも参加してもらって子ども達と「ライブで交流」を行いました。

この企画が成功したことから、平成22年7月に「JAXAタウンミーティング&ユース・スペース・プログラム in 和歌山」を開催しました。ここで宇宙教育について言及し、和歌山県が全国一の宇宙教育実施県になることを誓いました。

その後も上野さんと協力しながらJAXAと和歌山県教育委員会は宇宙教育で連携を図り、ついに平成22年11月に全国初となる「宇宙教育活動に関する連携協定」を締結したのです。JAXAが協定してくれることは信じられないことで、和歌山県として全国に誇れる教育の成果でした。

そして平成23年3月、「宇宙教育活動に関する連携協定」に基づいて、「JAXAスペースティーチャーズ和歌山」を発足させたのです。冠にJAXAがついているように、JAXA公認で宇宙教育を指導できる先生方に任命をしたのです。この「JAXAスペースティーチャーズ和歌山」を任命したことによって、和歌山県では本格的に宇宙教育が始動したのです。

「JAXAスペースティーチャーズ和歌山」は筑波宇宙センターで教育訓練に派遣した先生方で、僕も皆さんと共に一部訓練に参加しましたが、宇宙飛行士になるための訓練の一部を体験してきました。宇宙飛行士は限られた空間で作業、生活をするので、クルーの資質として何よりも大切なことがあります。

それは和であり、協調性であり、コミュニケーション能力です。どれだけ優秀であっても協調性がなければ宇宙飛行士として不適格です。大きなミッションの場合、決して一人で任務は果たせないからです。

例えば僕と古宮さんが宇宙飛行士になるための訓練を受けていたとします。二人で白地のパズルを完成させるために作業をしています。そうしたところ古宮さんがパズルが不得意で作業が進んでいなかったとします。そこで僕が「何をしているんだよ。そんなことでは作業は終わらないじゃないか。しっかりしろよ」など発言したとします。それでは宇宙飛行士は失格なのです。

宇宙空間は限られた空間ですから、資質として何よりも和と協調性が求められます。人の失敗を批判する人は不適格だと見做されます。

このような訓練を受けた「JAXAスペースティーチャーズ和歌山」の先生達は、生徒達に宇宙教育を実践してくれています。桐蔭高校の藤木先生も「JAXAスペースティーチャーズ和歌山」の一員で「缶サット」など、その後の活躍はご存知の通りです。

和歌山放送 ラジオ出演

和歌山県で宇宙教育を実践していることから迎え入れる土壌が出来ていきました。上野精一さんは、和歌山県の宇宙教育を見守ってくれていました。これが和歌山県と宇宙の関係性を強固なものにし、全国一の宇宙教育県であることを自負するようになりました。あの時に描いた「宇宙が和歌山にやってくる」の土台が形成されていったのです。

平成21年から時を経て、残念なことに上野精一さんはこの世を旅立ちました。和歌山県に宇宙がやってくるまであと少しのところでです。だから宇宙教育に関わった一人として、上野さんの意志を受け継ぐ使命があります。しかも「必ず実現する」という強い意志をです。

そこで令和2年11月1日、和歌山ビッグ愛で「日本書紀編纂1300年」を記念して「―生きる―偉人に学び、生命を強くする学習会」を開催することになりました。和歌山県の偉人の功績を学ぶ機会となりますが、上野精一さんの功績を伝えることにしています。講師に上野敦子さんをお招きしていますので、「和歌山県と宇宙」について講演してもらいます。

和歌山県と宇宙の関係は、決して科学分野だけではありません。和歌山県は「記紀」に登場している県ですから、優れた自然信仰を持ち、神仏習合という世界に類を見ないような文化を融合して取り入れる深い懐を持っています。日本人、特に和歌山県人は日本人の心を2680年もの間、ずっと持ち続けているのです。

アメリカ人がこの精神を持ちえたのは宇宙飛行士が誕生した1960年代のことですから、和歌山県人はそれよりも2600年以上も前から、自然と共生し、文化を融合する、そして和の精神こそ世界平和につながることを知っており、その優れた精神性を有しているのです。

講演では「和歌山県と宇宙」について、「記紀」に記された優れた精神性も含めてお伝えすることになります。故郷の偉人である上野精一さんの功績を知っていただき、多くの方にその意志を受け継いで欲しいと思います。皆さん、是非、お越しいただくようお願いいたします。

そして番組で放送した曲は上野精一さんが歌った「宇宙(そら)へ」です。この歌声に局内の皆さんが「素敵な曲ですね」と感想を聞かせてくれました。僕は和歌山県と宇宙のテーマソングになって欲しいと思っています。

主に以上のようなお話しをしてきました。中谷さんを始め、この機会を作ってくれた皆さんに感謝しています。ありがとうございます。