活動報告・レポート
2020年9月17日(木)
一般質問二日目
一般質問二日目

一般質問は二日目に入り、4人の議員が質疑を交わしました。主な項目は、高校再編、新型コロナウイルス感染症対策、ペットの問題などでした。

また経済警察委員会を開催し、議案第114号「令和2年度和歌山県一般会計補正予算案」を審議しました。この補正予算の議案は、40億6780万円の大型の補正予算です。

補正予算案の内訳は次の通りです。

1.「事業継続支援金」27億4780万円の増額です。これは新型コロナウイルス感染症の影響により、売り上げが対前年比50パーセント以上減少した事業者に対して、県独自で支給する事業継続支援金の予算です。事業は令和3年2月末までです。

2.「県内事業者事業継続推進」は7億8000万円の増額です。県内事業者の事業継続、危機的状況の打破は安心と安全確保のために実施する事業に対して補助する事業継続推進補助金の補正予算です。申し込みは令和2年8月末で締め切っています。

3.「県民リフレッシュプラン販売促進」は5億4000万円の増額です。県民による県内宿泊施設や観光施設の利用促進を支援する「わかやまリフレッシュプラン」の補正予算です。事業は令和2年9月末までです。

以上3つの対策に関する予算が不足していることから、増額の補正予算を行うものです。

この補正予算案は委員会で審議を行い、全員一致で可決しました。その後、本会議を再開し全員賛成で補正予算案を可決しました。議案第114号を可決したことによって、3つの事業に必要な予算配分ができるので事業を推進することになります。

和歌山県内の「記紀」について

和歌山県内の「記紀」について話し合いました。「記紀」に記されていることは、現代の日本人が持ち合わせていることだと思います。「争わないで協調する」「自然信仰」「話し合いによる統治」「礼儀や秩序を重んじる」などの価値です。神武天皇の時代は今から2680年前ですから、日本人であれば2680年前から「他人との協調」「自然との共生」「争わない」などの価値を持ち続けていることになります。

1960年代に入って人類が宇宙に飛び立ちました。アメリカやロシアの宇宙飛行士は宇宙から地球を見た時、宇宙に地球が存在している奇跡を目の当たりにして、「神は存在する」ことを思ったと聞いています。宇宙から地球を見た時に感じた価値を、日本人は2680年も前から有しているのですから凄いことです。

欧米の文化では人間が上位に位置し、自然を含む他の生命はその下に位置しています。そのため人間が自然を破壊することも、これまでの彼らの価値なのです。日本人は人間も自然も、全ての命も同じだと考えてきました。だから自然破壊は欧米と比較して少ないのです。自然の中に神が宿っているから破壊することなく、地域ごとに神社として祀ること。その価値は宇宙から地球を見た宇宙飛行士が感じたことなのです。

欧米人が60年前に気付いた価値を、日本人は既に有していたことを思うと、日本人の価値を世界に広めるべきだと思います。しかもその価値は「記紀」に記されているものですから、「記紀」の舞台として登場する和歌山県は、日本人の価値を生み出した地でもあると言えます。

「記紀」に記されている所縁の地を訪ねることは、その精神性を改めて感じ、引き継ぐことになります。和歌山県の熊野は、日本人の優れた精神性を得られる地なのです。だから精神性の高い外国人であれば熊野に魅かれるのです。熊野を訪ねることは、熊野を知ることは日本を知ることだからです。そんな熊野を有する和歌山県の歴史は素晴らしいと思いますし「記紀」の舞台となっているこの地が持っている価値は凄いと思うのです。

また和歌山県は「紀伊」「紀州」と言われてきました。「紀」は始まりを意味していますから、神武東征の舞台でもある和歌山県が日本の始まりに関係しているのだと思います。

それにしても解釈の仕方で歴史の見方は変わるもことに気付きます。「記紀」に記された情報量は少ないかもしれませんが、それを基に当時のことを想像することができます。欧米の価値であれば白か黒か。YESかNOかですから、歴史の解釈はある程度明確になります。

しかし日本は白か黒かではなく、灰色の部分を持つ解釈をします。灰色は一色ではなくてグラデーションをかけられますから、何色にでもなります。黒に近い灰色、白に近い灰色などの色がでますから、解釈は無数にでてきます。歴史の解釈がおもしろいのは、何通りもの想像ができることにあります。

そんな議論を交わした時間は、午後5時から10時頃まででした。実に5時間の議論を交わしたのですが、「記紀」にみる歴史認識、日本人の価値などを深めることができました。