活動報告・レポート
2020年9月12日(土)
避難所でのペットとの共生
秋のイベント

今日も暑い一日でした。新型コロナウイルスの影響で夏のイベントの多くが中止になっていますが、「せめて子ども達に楽しさを味わってもらいたいと思います。危険防止のために室内イベントはできませんが、この暑さですから10月以降に屋外でのイベントを考えています。その時は協力をお願いします」と連絡をいただきました。

和歌山県では公立小学校の短い夏休みも終わり授業が再開していますが、秋の楽しみを提供しようとする気持ちに温かさを感じます。できることは限られていますが、できることを考えて実行しようとしている気持ちを嬉しく思います。

その後、話が続いたのですが、困難な時期に何かを行うためには「心に余裕が必要」だという話になりました。心に余裕がなければ人のために行動することはできません。自分のことに精いっぱいであれば「人のために」と思うことはできません。どんなことでも、余裕があることが安全な行動につながっていくと思います。

もうひとつが「同じことを思っている人がいること」も大事なことです。一人が「子ども達のためにイベントをやろう」と提案しても、周囲が「そんなこと」と思うようなら実現に向かいません。提案に対して周囲も「やろう」と思ってくれることが必要です。幸い周囲には同調する人がたくさんいるので、計画は実現に向かうと思います。それも「同じ価値観を共有している仕事仲間がいるから」ということです。

「心の余裕と価値観の共有」によって考えたことが実現に向かうことになります。このことは他のことにも当てはまると思いますので、意識しておきたいものです。

避難所でのペットとの共生

ペットに関して動物愛護の法律が整備されてきています。災害時発生時に「同行避難」を原則とすることの準備を勧めるなど、日頃からの心構えを説いてくれています。その分、飼い主にも義務付けがあります。避難所では大勢の知らない人がいます。他のペットもいます。そのうえ犬や猫が嫌いな人も避難しています。

そんな時のために、避難所で迷惑を掛けないこと、避難スペースでいられるように、和歌山県ではしつけを求めています。環境省と法は、このようにペットの災害対策を飼い主に求めているのです。

大災害でなくても、今年9月に到来した台風第10号接近に備えて環境省では都道府県などに対して事務連絡を発しています。それはペットとの同行避難について、都道府県などに準備を求めるものです。

  • ペットの受け入れができない避難所がある場合は、受け入れ可能な避難所について事前に情報を提供すること。
  • 各避難所にペットの飼育スペースの確保と飼養のための資機材の準備を行うこと。
  • ペットの預け先の確保を行うこと。避難所で飼養できない場合の預け場所の確保を行うこと。
  • 獣医師会や愛護団体など支援者と災害時の対応に係る事前調整を行うこと。

すでに台風接近に際しても、環境省からペットの同行避難に関する連絡がある時代へと変化しているのです。避難所においてペットとの共生を図ることは、当然の時代になっていることが分かります。動物が好きや嫌いではなくて、避難所でペットの受け入れは当然の対応ということです。その代わり飼い主には、他の人や他のペットに迷惑を掛けないように日常からのしつけが求められています。

避難所におけるペットとの共生については、令和2年9月県議会一般質問で取り上げることにしています。皆さんから意見を伺いながら質問内容を詰めているところです。

そして環境省ではペットの災害対策として、飼い主に対して次のような準備を求めています。

避難所等においては、自治体の指示に従い、ルールを遵守し、他の避難者に迷惑をかけてはなりません。特に、避難所では動物が苦手な方やアレルギーを持っている方等への特別な配慮が求められます。また、避難や避難生活はペットにとっても大きなストレスとなる可能性があるので、ペットの行動も考えた十分な準備をすることが重要です。これは決して特別なことではなく、普段からペットの基本的なしつけや健康管理をし、ペットを様々な環境に慣らしておくことが、災害時の備えの基本になります。しつけはペットの安全確保のみならず、災害時のペットのストレスも軽減させ、あなた自身や周囲の方々への安全・安心の確保にも重要です。

現在ご自分が住んでいる地域で指定されている避難場所は、ペットとの同行避難が可能かどうかをあらかじめ確認し、可能な場合はその注意事項を管轄の自治体に確認する等して、ペットとの避難計画を考えておきましょう。

ペットに関する法律に基づいた依頼なので権利と義務があることを理解する必要があります。

決して権利だけが与えられているものではありません。社会生活上のルールを守ることを前提にしているものです。