活動報告・レポート
2020年9月7日(月)
和歌山県の将来
政策懇談会

令和2年9月県議会に向けて政策懇談会を行いました。懇談会では最初に、これまでの新型コロナウイルス感染症対策について、そして下期に必要な支援策のあり方についてなどの議論を交わしました。

9月以降も引き続き、新型コロナウイルス感染症への対応が最大の課題ですから、政策論議を交わして危機に対応できる県政を築きたいと考えています。

また和歌山県内における雇用の問題、新産業の創造について、中小企業のために必要な支援策について議論を交わしました。

僕からは企業が必要な人を確保できないことの問題について見解を伝えました。少子化と現役世代の人口が少ない構造上の問題があると共に、18歳、22歳の人口の社会減も大きな原因です。就職機会の年代の人は、大阪や首都圏での就職を希望する人が多いと思います。和歌山県での採用が少ないので、希望業種に就職することは難しいこと。首都圏で働くと賃金が高いことなどから、新卒の人を中心に人が流失しているのです。和歌山県よりも20パーセントも30パーセントも所得が高い就職希望職種があれば、どうしても東京に出ていくことになります。

知事は「和歌山県は物価が安いから、東京と比較して所得が低くても暮らしやすい。そして豊かな生活が実現できる」ことを訴えていますが、若い人はそれを感じてくれていないように思います。

ただ和歌山県で豊かな生活を実現することも働き甲斐のある企業もたくさんあるので情報発信することなどの対策が必要だと考えています。若い人が県内で就職できる環境を整えることが県政の役割ですから、継続して企業誘致に努めていきます。

今回の様に政策議論を交わすことで考え方が整理できますし、そこから発見できるものがあります。令和2年9月議会に向けて良い気づきの機会となりましたこと感謝しています。

和歌山県の将来

将来の和歌山県を築くために、今、挑戦することにつながる提言と議論を交わしました。新産業の創出というのは簡単ですが、比較的近い将来に実現させることは困難な取り組みだと認識しています。それよりも既に存在している新産業といわれ発展している企業を誘致する方が、まだ実現できる可能性があります。新しい業態は世界のどこかに既に存在しているからです。それらの企業に和歌山県の魅力伝えて進出を決断してもらうことが、新産業を和歌山県に誘致することになります。ただこれも相当難しい取り組みになります。

新産業の代表的な集積地は、アメリカのサンノゼと中国の深センだと思います。シリコンバレーですが、世界を代表する機器が集積しているので、人材が世界中から集まっています。起業家にとって憧れの地であり、これらの企業と取り引きしたいと訪ねる企業は後を絶ちません。

このような世界一流の新産業を集積することは夢のような話です。一時期、和歌山県白浜町を日本のシリコンバレーを目指すことや「シラコンバレー」と名付けた取り組みもありました。今はICTオフィスを誘致して、その一端は感じられますが、規模は当時の構想よりも小さくなっている感があります。

このように、これまでも和歌山県として新産業の誘致に取り組んできましたが、世界的な企業やハイテクや先端医療産業を誘致するに至っていないのが現状です。

今回、実現すれば「和歌山県は凄い」「和歌山県の奇跡」「どうしてそんなことが実現できたの」と思われるような企画の提言を行うと共に議論を交わしました。これからスタートすることになる今回の構想は夢物語のように思えますが、本気で取り組みたいと考えているものです。

それは、今日、和歌山県に対してこの構想を提言した私達は、本気でやれば必ず実現すると確信しているからです。

大げさに言えば「100年に一度の仕事」だと思って取り組み始めたものです。令和の時代、ハイテク関連の企業にとって、立地場所や移動距離は以前ほど大きな課題ではなくなっています。

医療とハイテク産業を核とした企業を和歌山県に誘致したいと考えています。考えている主な業種は、半導体、電子機器、医療、人工衛星関連、衛星電話、AI企業などです。

将来的にはシリコンバレーのような世界最先端都市を目指すことを念頭に置いています。

世界が認める企業と和歌山県が組んで先端的な取り組みを行うことによって、和歌山県の存在をわが国の中で誇らしいものにしたいと考えています。和歌山県が新産業の集積が図れることになれば、他府県から「和歌山県は凄い取り組みをしている。どうしてこんなことが実現できたのだろう」と言わせることができます。

もし実現できるとすれば、そのための条件を整えてからになります。その条件とは、今日時点では次のようなものがあります。

  1. 関係者が同じ価値観を有して実現できると信じていること。
  2. 構想に関わっている人が、今やることが和歌山県の発展につながると考えて行動すること。
  3. 新型コロナウイルス感染症が世界に与えた影響によって企業の考え方も変わったので、この機会を生かす気概があること。
  4. 個々人の力を発揮すると共に、総合力を発揮することができる体制を整えること。
  5. 人との出会いに直感があり、それを信じて行動することができること。
  6. お互いに90パーセント以上の理解をしながら取り組みが進められていること。
  7. このプロジェクトの締め切りを意識しながら進めていること。

会議を終えて話し合ったことは「私達は100年に一度の仕事をしようとしています。生涯の中で、大きなプロジェクトに関われる機会が訪れることは奇跡です。そんな奇跡のような動きに対応できるメンバーが揃ったので、何としても実現しよう」と覚悟を決めたことで、奇跡は現実になると考えています。

そして強く感じたことは、これまでのことが今につながっていることです。串本町でのロケット射場建設と観光、南紀白浜空港の活用を始めとする和歌山県活性化のためのこれまでの取り組み。そして新産業の集積を実現できるための人が集まったことなどから、好機が訪れたものです。

メンバーの一人から「この取り組みは片桐さんがいることからスタートできたものです。スタートできたことを喜びたいと考えています」「共にプロジェクトを進めていける関係、信頼があるからやろうと思うのです」「私の直感で、二人(僕ともう一人の方)をつなげたらこのプロジェクトはうまく行くと感じました」「和歌山県の未来のために、やるべきことを着手したいと思います。後の世になって『あの時、舵を切ってくれたことで和歌山県は発展した』と感じてもらいたい」などの意見を聞かせてもらいました。

和歌山県にとって大切なこのプロジェクトが実現するように行動したいと考えています。

その他
  • 他府県から来てくれた皆さんと、再生可能エネルギーの現状と取り組みについて話し合いました。和歌山県外における再生可能エネルギーの取り組みを紹介してもらったので、和歌山県で可能な取り組みに反映させたいと考えています。