活動報告・レポート
2020年8月27日(木)
和歌山県の教育のあり方
勉強の目標

元教師の方と懇談する時間をいただきました。生徒には目標を決めてあげることが大切であることを聞かせてもらいました。勉強でもスポーツでも目標があるとそれを目指すことができますが、目標がなければどうしても緩んでしまいます。目標こそ向上するために必要なものであり、教師は生徒の思っていることを把握して目標に導くことが役割だということです。

しかも目標は点線ではダメで実線である必要があります。現在地から目標までの右肩上がりの矢印が実線であれば、目指すべきところが明確になるのでやる気になります。しかし現在地から目標までが点線であれば、目指すべきところが明確ではないので行動力に欠けることになります。

目標は実線でなければならないのです。教師は生徒に実線目標を与えることが役割だということです。

続いて勉強のやり方についてです。好きな科目から勉強することが大事だということです。好きな科目だと取り掛かる意欲が起こりますが、嫌いな科目であればやる気になりません。最初の問いを解答するのに20分も30分もかかるようなら、勉強への意欲がなくなってしまいます。そのため好きな科目から始めることがお勧めだということです。解答していくことで頭の機能が向上していくので、その次から嫌いな科目になっても勉強を続けられることが多いのです。好きな科目から始めることがお勧めだということです。

生徒にやる気を持たせること、勉強を続けられるように導くことが教師の役割だと聞きました。これは社会においても同じことだといえます。

和歌山県の教育のあり方

和歌山県の教育のあり方に関して意見交換を行いました。これからの教育はわが国の文化、故郷の文化を学ぶことと、外国語力を高めることだということで一致しました。現在の子ども達の戦う舞台は世界です。今までのように国内が主戦場ではありませんから、外国語力を高めることは必須です。1980年代のように「ジャパンアズナンバーワン」ではないのです。英語、中国語の習得は世界でビジネスをするための必須条件です。

しかしそれだけでは足りません。日本と故郷の文化を知ることも必須です。文化力がなければ日本人としてビジネスができません。日本人としてビジネスをするのであれば、日本の文化、故郷の文化を知って相手に伝えられることが大事なことです。文化力と外国語力を備える教育こそ求められることです。文化力とは歴史を知ること、日本語力を身に付けることなどですから、これも日本人としてビジネスをするための必須条件だと思います。

そこで和歌山県の子ども達の教育です。社会で生きるための学力を身に着けるための教育を実践したいところです。奇しくも公立高校再編案が提案されていますから、これを絶好の機会と捉えて必要な科目を付け加えたいところです。考えられるものとして、外国語、プログラミング、医療、福祉、宇宙工学、水産業、IRで働くためのサービススキルなどがあります。現在、和歌山県でこれらの科目を学ぶことができないのです。地元で働くことは勿論のこと、全国で、世界で働くために求められる地域とスキルを学べる教育を求めたいところです。

また外国に和歌山県のことを知ってもらう、学んでもらうことに取り組んでいる話を聞かせてもらいました。外国の大学で「和歌山県のことを知りたい」という要望があり、教材を作っている人がいます。和歌山県各地を取材して教材づくりをしているのですが、そこで取り上げた内容は次のようなものがあります。

高野山の寺院、海南市の漆器、湯浅町の醤油、熊野古道、華岡青洲、南方熊楠、などだと聞きました。外国に対して和歌山県の文化と偉人を紹介してくれることは有り難いことです。この教材で学習した大学生は和歌山県に興味を持ってくれると思うので、日本に来てくれる機会が訪れることが期待できます。その時は和歌山県を訪れてくれるに違いありません。

この方は「和歌山県にはいいものがいっぱいあります」と自信を持って語ってくれました。県内の取材を通じて、故郷の良さを再認識できたことも要因だと思います。

故郷の歴史と文化、偉人達のことを知れば誇りを持てます。だから故郷教育は大事なことであり、学んだ人がそれを伝えることも大事なことです。とても有意義な教育談義を交わすことができました。今後につながるものだと確信しています。

英語学習

英語教師と生徒との意見交換会を行いました。外国語教育の重要性は何度も記していますし、今日も意見交換を行ったばかりですが、ワーキングホリデーを活用して短期留学を目指している生徒を紹介してくれたので懇談してきました。新型コロナウイルス感染症対策のため外国に行く機会は限定されているので、今年行く予定を来年に変更して、それまで語学学習をしながら備えているようです。彼は「国内にいては経験できないことを体験してみたい。語学に苦労すると思いますが、それも経験だと考えています」と意欲を伝えてくれました。

これまで二度、アジアの国を訪れた経験があり、その時「英語が全くできなかったので勉強したいと思いました」ということで語学学習の必要性を感じたと話してくれました。その時に英語の先生との出会いがあり「これがきっかけとなり外国で語学を学びたいと思うようになりました」ということです。物事に取り組むきっかけと人とのご縁は行動につながります。外国で言葉が通じない経験をしたことで、そして英語の先生との出会いを通じて、新しい体験をすることに踏み切ることになったようです。

彼と話をして志が伝わって来たので彼の選択を支援していますし、希望が実現することを願っています。「来年のことになると思いますが、行って帰国した時、ワーキングホリデーの経験を聞かせて下さい」と伝えました。

本日は偶然ですが、教育関係者との意見交換会が続きました。皆さんとの意見交換の結果を生かせるようにしていきます。