先日発表された、将来的に和歌山県立高校の再編の必要性があるという話になりました。将来、子どもが今よりも減少するため地域ごとに高校の再編を検討する必要があることについての意見です。普通高校の再編は生徒数と要望に合わせて検討することはやむを得ないことですが、工業高校や商業高校、および需要の高い専門性の高い学科の高校は更に必要になるという見通しです。地方都市においては、一度都会に進学した子どもは地元に戻ってこないことが多く、生徒の希望に沿う形で、地元で働くための技能、技術、資格を習得できる高校が必要になると思います。
地方都市では中小企業、福祉系や医療系の仕事、これから需要が高まるITやAIに関わるプログラマーなどの職種に対応できる人を欲していますというよりも、専門性のある人材を地元で育成しないことには地方都市の将来性はないと思います。福祉系、医療系は地元で働く場所がありますし、ITやAI系の仕事は、地方都市でも都会と関係なく働ける、品質が保たれることが、現在実施しているリモートワーク、在宅勤務などで証明されようとしています。更に在宅勤務の環境が整っていけば、地方都市に拠点を置くことも可能であり、そんな企業から地方都市の人材に仕事の依頼がくると思います。そんな時代に備えて、地方都市で人材を育成することのできる教育の必要性は益々高まっていくと考えます。
高校再編をマイナスと考えるのではなく、将来のために必要なことであり、近未来の社会に対応する教育ができる高校にしたいと話し合いました。これから起こりうることに対して、マイナスに捉えることなく、生徒数や社会のニーズは事前予測ができるので、今を好機と捉えて対応を協議したいと考えています。
Hさんの事務所を訪ねました。新型コロナウイルス感染症の影響で、今年前半の仕事は減少していたようですが、Hさんの業種の市場は少し盛り返しているということでした。こんな環境に置かれていると、取引している会社と人柄が「よく見えてきた」と話してくれました。自分のところだけ仕事を確保するために動いていた会社。組んで仕事をしていた途中で抜けて単独で受注を受けていた会社。見積もりの依頼が来たけれど、それを基に他の会社に発注していた取引先など、「信頼できない」と思える会社が数社あったことを話してくれました。
その時は腹が立ったそうですが、「今後は取引しないこと」「信頼できない相手との関係を断ち切れたこと」「どの会社が、どの人が信頼できるか見極めができたこと」と考え直して、「取引する相手、つきあう相手の整理ができた」ということです。将来のために信頼できる相手と仕事をするようになれば、一時的には仕事量が減少したとしても信頼は信頼を招きますから、また仕事量は伸びると思います。
「仕事は人だと思いますし、つきあう会社も選ぶことができました。大変な半年でしたが将来付き合う相手が誰なのか分かったことが利益です」と伝えてくれました。
市場が縮小して経営環境が厳しい時です。利益を独り占めしようとする人か、利益が少なくても分けようとする人かの見極めが容易ですから、信頼できる人との関係が強化できたことが財産になったようです。
友人達との集まりに参加しました。暑さが厳しい時期、昼間の仕事で体力が落ちていますが懇親会での楽しい話と笑いによって元気が蘇ってきました。ここで感じたことは、計画通りに物事が進行していることは楽しい話題にならないけれど、少し外れた出来事が後々、楽しい話題に変化していることです。その時、思ってもいない出来事、失敗談などが楽しい笑いになり、話のネタになっているのです。その時は「困った」と思っても、それをバネにして乗り越えると、楽しい話題になっています。そんな話題がたくさんあるほど、その後に訪れる日常は楽しくなるのです。今なら夏バテした時、外を回って疲れた時などの夕方、笑い合って笑顔になれる時間があれば、元気を回復することができます。一日の終わりが元気であれば、明日はもっと素晴らしい日としてスタートすることができます。
そんなことを考えることができたのも皆さんのお陰です。皆さんに感謝しています。