活動報告・レポート
2020年8月6日(木)
食の交流
食の交流

先月、和歌山県出身の料理人が奈良県の老舗店舗で料理長に就任しました。数々の賞を受賞されている料理長を始めとする異業種の皆さんと懇談の機会をいただきました。

その中で奈良県の料理店社長から「今回、ご縁があって和歌山県出身の方に料理長になっていただきました。この機会に和歌山県の食材を使った料理を提供したいと考えています。特に和歌山フェアの企画を考えているところです」と話をいただきました。

続いて料理長からも「和歌山県にいる時は、県庁の方も大勢お店に来てくれました。今回、奈良県でお世話になることになったので、和歌山県の食材を使いたいと思います。まだ日が浅いので奈良県の食材を把握しているわけではありませんが、奈良県の食材と和歌山県の食材を組み合わせて、新しいメニューを提供したいと考えています」と話してくれました。

そんな新しいメニューに関して次のような話をしてくれました。

私は料理師というプロです。調理師とは違うところは、食材をいただいたら新しいメニューを作れることにあります。例えば、加太の鯛という食材をいただいたら、30ぐらいの料理を作れます。咄嗟でも10ぐらいのメニューは直ぐに頭の中で考えられます。奈良漬けというテーマをもらったとしても約30種類の料理を作ることができます。このように和歌山県の鯛と奈良漬けの二種類の食材を使った料理を作ろうとすれば、組み合わせによってさらに新しいメニューを作ることができます。

だから和歌山県の食材を提供してもらえるなら、奈良県の食材と組み合わせて両県の特長を生かした料理を生み出すことができます。食材の特長を生かして新しい料理を生み出すことができるのが料理師です。そして提供する料理をお客さんから「美味しい」と言ってもらえることが喜びとなります。もちろん私が提供する料理は「美味しい」と言われる自信はあります。

と話してくれたのです。プロの仕事人の自信と誇りを感じることができました。

僕からは、

奈良県に和歌山県の料理長がいてくれることを嬉しく思います。和歌山県の食材の良さを知ってくれているので、奈良県でも和歌山県の食材の良さを知ってもらえる機会になるからです。奈良県と和歌山県は、ここに三重県も含めてですが、三県の交流機会をもっています。交流は知事、議会の双方で行っているところで人と政策、文化の交流を行っているのです。テーマは半島振興となりますが、交流会には食事はつきものですから、それぞれの県が会場となる時には、地元県の食事でお迎えすることになります。そう思うと交流には食事は欠かせないものだと思います。

今回のご縁によって奈良県と和歌山県の食材を組み合わせた料理が誕生しそうです。組み合わせた料理ができると、人と文化の交流が始まることになります。奈良県の人には「和歌山県の食材は新鮮で美味しい」と思ってもらえますし、和歌山県からすると「奈良県で和歌山県の食材を使った料理を提供してくれているお店がある」となります。食の交流は人の交流へとつながりますから、新型コロナウイルスの影響から外食を控えている人にとっても「和歌山県の食材を使った料理を食べてみようか」と、人を動かす動機付けになることもあり得ると思います。

食材の交流は人と文化、そして情報の交流も生み出してくれるのです。また今、話している中でお店の姉妹店提携もおもしろいなと思いました。奈良県で和歌山県フェアを行う、和歌山県で奈良フェアを行うお店が姉妹店提携をすることで、人が行き来することにつながるように思います。今回のご縁が、これまでの交流に加えて、食で交わる奈良県と和歌山県につながる機会になることを期待しています。

と今日の集まりの主旨に沿った見解を伝えました。

その他
  • 徳島県人会の秋の行事に関して打ち合わせを行いました。徳島県からも阿波踊り連が来てくれることもあり、地元で盛大に歓迎したいと考えています。但し新型コロナウイルスへの対応を考えて密にならないように行事内容を検討しています。
  • 新型コロナウイルス感染症の陽性患者の方達に対して、心のない非難の言動が発生していることの指摘がありました。噂話を広めることや批判の声を発する人がいるようですが、非難の声は人を傷つける行為であり、時には精神的に追い込むこともあります。できることなら、私達は高い県民意識を持ちたいものです。
  • 固定資産税の相談、事業継続資金に関する相談、再生可能エネルギーに関する相談、学校教育の問題などに応じました。