活動報告・レポート
2020年7月26日(日)
保護者からの要望
保護者からの要望

来春に高校受験を控えている保護者の意見を代表する和歌山市中学校PTAの皆さんの意見を聞かせてもらっています。来春の受験に関しては、新型コロナウイルス感染症の影響が最大の課題です。高校受験生は只でさえ不安ですから、ウイルスの影響を極力受けないようにすることが大事だと思います。

今年の中学校三年生は休校、県外への修学旅行の中止、運動会や文化祭の中止もあり得るから、良い思い出になることがないということです。クラブ活動をしている生徒であれば、和歌山市大会、県大会や全国大会も中止、または縮小ですから、実力を発揮する機会に恵まれなかったことになります。せめて勉強、そして受験は真剣にやってきたことの力を発揮できるための環境を整えることが責務だと思います。

受験生に対する新型コロナウイルス感染症への対応としての主な意見です。

1.入試日、または入試前に受験生に陽性反応が出た場合、受験できないことになりますが、その場合の救済措置は考えてくれているのか。例えば、令和3年は3月11日頃が受験日だと思いますが、その時に受験できなかった場合、追加受験の日程が2週間以上、間隔を開けておくなど、救済措置を検討して欲しいという意見です。
または一発勝負だとすれば、受験できなかった生徒は、追加募集枠だけが選択肢となります。それは救済にはならないということです。

2.中学校で一人でも陽性の生徒が出た場合、中学校全体が休校、またはクラスが閉鎖となると思います。平時であった場合は授業の遅れ、受験日直前であれば不安感の増大など、受験に際して大きな不利益となります。学校全体が休校となった場合などの救済措置も検討課題になります。

3.受験する高校で陽性が発生した場合は、受験日が変更になるのでしょうか。また受験会場が変更になるのでしょうか。緊張した中での環境変化は受験生の不安感を高めることになります。

4.全体として新型コロナウイルス感染症の波が押し寄せた場合に備えてこんな時はこう対処するといったスケジュールを示して欲しいと思います。特に秋に発生すると予想されている第二波やその次の第三波にも備えておくことが必要です。全てに対応することは難しいと思いますが、可能な限り、対応できるよう予想と準備をしておくことが必要だと思います。

5.新学年の4月から6月まで学校が休校措置をとっていることから、授業の進捗が遅れていると思います。進捗度が遅いことから試験範囲を縮小することや、この範囲は学習できないので出題しないなど、その時の状況に応じた柔軟な対応をして欲しいと思います。
試験範囲の縮小は、例えば、休校した期間と比例させて20パーセント縮小させることも考えられると思います。また他の県では、既に出題範囲を狭めることを決定して、その出題範囲を示しているところもあるようです。和歌山県も他県の好事例を参考にして欲しいと思います。

6.スポーツ推薦を希望する生徒にとって、クラブ部活動や大会の中止は実力を発揮する機会が与えられていないことになります。成績が残せていないので、スポーツ推薦希望者には例年と違う選抜基準を示して欲しいと思います。選抜基準を示してくれたなら、今からでもそれを目標にすることができます。

以上の意見から言えることは、受験で決定した月日や会場が変更になる要素があり、また一部の生徒や学校が受験に不利益になるなど、受験に対する公平な環境が整わないことが懸念されるので、あらかじめ考えられる状況を想定して対応できるスケジュールを考えて、柔軟に対応して欲しいと言うことです。何よりも受験生に新型コロナウイルス感染症による不安と負担をかけないように対応することが教育関係者、教育行政、社会として備えておくべきことです。

多くの学生にとって人生で最初の試練となるのが高校受験ですから、不安感を和らげることを最優先した受験になるよう備えておきたいと思います。