飲食店経営者と懇談した時の話です。新型コロナウイルス感染症の予防のため休業していることから、4月の売り上げがゼロになっています。その前の2月中旬から3月も売り上げが減少、そして5月も閉店しているため売り上げはゼロとなっています。
そこで金融機関に運転資金の融資の依頼に行ったそうです。市役所からセーフティネットの認定を受けたうえでの融資相談だったのです。しかし「担保が必要です。保証人はありますか」という問いがあり、「緊急事態に備えての融資のお願いに来ているので、適用を検討して欲しいと思います」と答えたのですが、その時点での答えは「NO」でした。国では緊急事態のため金融機関に対して、売り上げが落ち込んで困っている事業者への貸付の指導をしていますが、どうも浸透していないようにも感じる話です。
この経営者が、その時の金融機関の窓口担当者が対応した印象を聞かせてくれました。
「飲食店は社会での役割が小さいので貸し付けに関して信用がない。どうせ融資しても立ち直れないだろう、という内心で対応しているように感じた」ということです。
地方都市の金融機関は、地元企業、地元の事業者の成長を支え、事業を応援する姿勢がその役割だと思います。この方は「飲食業の先輩から言われた言葉を覚えています」と言って伝えてくれました。「飲食業と言うだけで社会からの信用がない。金融機関は特にそんな対応をする」という話でした。
そのことは覚悟して事業を始めたそうですが、危機に直面して「そのことを強く感じている」と話してくれました。
飲食業は地域社会にとって大切な産業です。仕事帰りの懇談会や観光客の楽しみ、友人同士での懇談などの機会を提供してくれていますし、飲食店は欠かせない存在です。そんな大切な飲食業の存在を、金融機関の全てではないと思いますが軽く見られているとすれば残念なことです。
飲食店は近年でも「紀の国わかやま国体」や「ねんりんピック」、来年の「国民文化祭」などでも大きな役割を担ってくれることになりますから、地元で支えたい大切な産業です。
現実に起きたこの事例を関係者にも伝えて、新型コロナウイルスで影響を受けている事業者向けの融資相談になるよう、対応をお願いしたいと考えています。
某自治会長を訪ねました。新型コロナウイルスの影響で「自治会行事は実施できない状況が続いています」というものでした。4月から新年度に入っていますが、総会以外の大きな行事は見合わせているようです。
自治会でも人が集まることを避けているので、早くても動き出すのは秋以降になりそうです。また5月の連合自治会役員会も大きな会議室に場所を移して、2メートルの間隔を開けて開催したことを聞きました。
秋には国勢調査も実施予定でインターネットでの回答を依頼しますし、接触を最小限にする方法を検討しながら運営を考えていることを聞きました。
- 融資に関する相談に対応しました。新型コロナウイルスの影響がいつまで続くか分からないので、経営者としては当面の手持ち資金を準備しておきたい気持ちになります。資金繰りを安定させるために資金調達を検討していることへの対応を行いました。
- 喫茶店、洋食店、カラオケ店を訪ねました。いずれのお店も6月に入って本格的に営業を再開しています。皆さんとも、明るく元気な姿で迎えてくれました。「新型コロナウイルスの影響でお客さんが落ち込んだ時期がありました。だからお客さんに来てもらえることは嬉しいことです」など感想を聞かせてもらいました。気の緩みを防ぎながら、少しずつ日常に近づいていきたいものです。