活動報告・レポート
2020年5月3日(祝・日)
「生きる」学習会

「生きる −偉人に学び、生命を強くする−」学習会について打ち合わせを行いました。令和2年度に実施することを企画としていたものですが、秋開催に向けて企画案を再度、確認したものです。

この企画は新型コロナウイルス感染症が拡大する前から検討していたものですが、この時期にこそ実施する意義があると考えています。困難に直面した時、不屈の精神を持って切り抜けてきた故郷の偉人の生き方を紹介し、諦めないこと、強く生き抜いたことを学んでもらいます。

その中から「生きる」ことの素晴らしさを学ぶことができ、「生きる」ための生命を強くする起点となれるように「元氣力養成」学習になるように取り組みます。

今回取り上げるのは、故郷の偉人である陸奥宗光元外務大臣、わが国で初めて天然痘ワクチンを開発した小山肆成氏。そして現代の偉人だと思っている上野精一氏の三人の生き方を通じて、子ども達に「生きる」ことを伝えようと企画しています。

さて陸奥宗光伯については言うまでもないので紹介を割愛します。

小山肆成氏は、和歌山県の医学界では「北の青洲、南の蓬洲」と評価されていますが、県内でも名前は知られていません。時代は1838年から1842年。和歌山県熊野地方で発生した天然痘に対処するため家財を売り払ってまで実験用の牛を購入し、奥さんを実験台にして天然痘ワクチンの研究に没頭した偉人です。

実験によって牛痘を接種して効果を上げ、1849年には強い免疫性を持つ天然痘ワクチンの牛化人痘苗(ぎゅうかじんとうびょう)の開発に成功しています。これはイギリスのエドワード・ジェンナーによる種痘開発から半世紀遅れただけの出来事です。出身が現在の白浜町であり、小山氏の漫画本を発刊している立谷誠一さんに講師をしてもらう計画です。

また上野精一さんは現代の故郷の偉人だと思っています。上野さんは元JAXAで有人宇宙環境利用ミッション本部事業推進部長であり、わが国の宇宙関係事業の発展に大きく寄与した方です。残念なことに志半ばで上野さんはお亡くなりになりましたが、和歌山県内でも子ども達に向けて宇宙教育を実施してくれたことなど、和歌山県が宇宙教育の先駆けになるための仕組みを作ってくれた方でもあります。

串本町で民間ロケット射場の建設につながったのも、上野さんが誘致できるための土壌を作ってくれていたからだと思っています。

和歌山県の偉人、江戸時代に活躍した小山肆成氏、明治時代に活躍した陸奥宗光伯、そして平成の時代に活躍した上野精一氏の三名の功績を子ども達の学びになるよう取り上げる予定です。

努力を惜しまず、未来のため、人のために夢を次世代に残したくれた人の存在を後世に伝えていく企画にしています。この企画は時代を超えて和歌山県民として、後世に語り継ぎたい三人の人物を取り上げます。和歌山県は多く偉人を輩出していますが、今回は「生きる」をテーマにする中で「生きる」ことに価値があり、そんな価値ある人生で何かを成し遂げた三名の生き方から受け取れる宝物は大きいと思います。

江戸時代や明治時代の人は凄かった。けれど現代活躍している人も、上野さんの生き方を通じて負けず劣らず凄いことを分かってもらいたいと思います。

これが「生きる −偉人に学び、生命を強くする−」学習会の内容です。ただ新型コロナウイルス感染症の収束が明らかになっていない中、今秋に実施したいと考えていますが、状況によっては令和3年春に延期することもあり得ます。開催が決定すれば広報させていただきますので、是非、期待して欲しいと思います。