和歌山県新型コロナウイルス感染症対策本部内に、下宏副知事を本部長とした支援本部が設置されました。この支援本部は、休業要請に関係なく売り上げが落ち込んでいる事業者の事業継続が図れることを支援する目的を持っています。
この支援本部には、総合支援相談窓口と支援策検討チームが設置されます。総合支援相談窓口は、事業者の運転資金の調達や家賃を含めた固定費への支援や、農林漁業者への支援など、相談に応じて活用できる制度を紹介することにしています。
また支援策検討チームは、業界との議論を踏まえた支援制度の構築を目指すことにしています。
ようやく支援制度の設計を行う組織ができたので、スピードをあげて困っている皆さんの支援に向かいたいと考えています。副知事が本部長に就任してくれたことから、オール和歌山県として支援制度を作りあげていくことを確信しています。
東京から帰省している友人と話し合っている中での感想と意見です。
和歌山市内を車で走行していた時、思いました。「どうして和歌山市の経済は成り立っているのだろう」。人の動きがなく経済が低迷している現状を認識すると、新型コロナウイルスが落ち着いた後の和歌山市が心配になります。「果たしてお店は再開できるのだろうか」と。
実は、まちの賑わいを支えてくれているのが飲食店なのです。飲食店の賑わい、人の出入りと話し声が、和歌山市の元気を支えてくれていたのです。今支援しないで飲食店を立ち上がれないようにしてしまえば、和歌山市の中心地は廃墟になってしまうと思います。飲食店を弱らせてしまうと、どの業種が和歌山市の賑わいを持たせてくれるのでしょうか。
和歌山県が他府県と同じような支援制度を打ち出さないことは、こんな大事な飲食店の火を根本から絶やしてしまおうとしているように感じます。
そうなのです。飲食店の灯り、元気な声、お客さんの話し声と笑い声がまちの元気を支えてくれていたのです。飲食店が閉まった途端に、さらに活力がなくなっています。今、この状況を見て何が大切なのか分からなければ、この先の和歌山市はありません。
困っている事業者に支援を行うこと。それがまちを支えてくれている皆さんへの思いやりであり、感謝の気持ちです。感謝の気持ちから始めなければ、本当の支援ではありません。支援のための制度設計をする立場にあるものは、そんな気持ちで職務に当たりたいものです。
困っている人、助けを求めている人から期待をしてもらっていること、期待を負っていることを意識した仕事をしたいと思います。
そして「活動報告は毎日読んでいます。新型コロナウイルスへの対応状況や課題などが良く分かります」と伝えてくれたことに感謝しています。そして「皆さんから必要とされる支援を行うためには想像力が必要ですから」と付け加えてくれました。
新型コロナウイルス感染症の現場で命を懸けて戦っている、米国コロンビア大学循環器内科の本間俊一教授の話になりました。教授は循環器内科なので、新型コロナウイルスと戦うニューヨークの医療現場の最前線に立っています。教授と交友ある友人から「新型コロナウイルスのような敵と戦えることは命を懸ける価値がある」と話していることを聞きました。医師としての誇りを感じる言葉です。危険と言われているニューヨークの医療現場で戦っている教授は日本人として誇りであり、戦う姿勢に勇気をいただけます。
さて本間教授は、本来であれば令和2年3月に日本、東京に帰国し、そこから和歌山市に来てくれる予定でした。和歌山市に戻ってきた時にラジオ番組で対談をする予定がありましたが、日本に新型コロナウイルス感染者が発生していることからニューヨークから出ることができなくなり来日は中止になったのです。その時は、ニューヨークで感染者が拡大、そして医療崩壊の危機が訪れるとは思いもしませんでした。
そしてNYCは新型コロナウイルスと戦う最前線となり、命を懸けた戦いをしていることの話になりました。
また聞くところ、教授は東日本大震災の時も現場を訪れているということなので、医師の視点からの危機管理について学ぶことは大いにあると思います。
友人と、「いつかこの感染が収まり教授が来日できるようになれば、和歌山県内での講演会を企画したい」という話を交わしました。ニューヨーク医療現場での経験を伝えてくれることは医療現場での危機管理、そして緊急時の危機管理の学びになると思います。起きたことから学ぶことは大事なことなので、教授の話から危機管理を学びたいと思います。
和歌山県で講演会が開催出来れば、NYC医療現場の最前線で新型コロナウイルスと戦って勝った叡智を学ぶことができるので、和歌山県民は宝物を受け取ることになります。是非、実現させたい講演会であり、この企画を実現させることを想うと希望の光が見え始めました。
- 金融機関に融資の相談に伺いました。融資申込件数が増加していることは、来店しているお客さんの人数から分かります。金融機関の方には、今を乗り切る支援をお願いいたしました。
- 台東県からの新型コロナウイルスへの物資支援について、県庁所管課と対応について協議を行いました。大型連休明けに支援物資が届くことになりそうです。
- 飲食店を訪問し、休業要請を受けた後の状況を聞いてきました。いつも賑わっていた店内は少し寂しい感じがあり、僕から支援制度の説明を行い、店主からは知事への要望を聞かせてもらいました。早く、お店とまちに賑わいが戻ることを祈るような気持になりました。