「大阪府や兵庫県に続いて奈良県でも、知事からの休業要請と休業補償が政策として示されました。和歌山県では休業要請も支援もない状況ですが、どうなっているのでしょうか」とたくさんの意見をいただきました。 また「全国知事会でも本趣旨の要望を政府に対して行っています。全国が意思統一できたのではないでしょうか」という意見も頂戴しています。
参考までに、全国知事会が政府に宛てに、都道府県からの休業要請に応じた事業者への休業補償を強く国に対しての要望は次の通りです。
1.感染防止の協力要請に対する補償と観光・宿泊・飲食等への救済措置
外出の抑制の要請であっても飲食店をはじめ事業者に多大な影響が生じることから、緊急事態宣言の趣旨を徹底する観点からも、国の責任のもと事業者への損失補償を行うとともに、感染拡大で影響を受ける観光・宿泊・飲食等の事業者に対する救済的な措置を講じること。
併せて、休業した事業者の家賃負担を軽減するため、テナントの支払を猶予する法制的措置を至急検討すること。
また、「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金(仮称)」について、営業を中止した事業者への協力金を交付する際にも活用できるよう、緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大されたことも踏まえ、その総額を大幅に増額すること。
さらに、持続化給付金については、就労継続支援事業所を運営する社会福祉法人や文化芸術活動を行う公益法人等についても対象とするなど、支給対象をできるだけ幅広くするとともに、生活支援のための給付金も含め早期に給付すること。こうした交付金や給付金については、影響の長期化への不安に対応するためにも、第二弾、第三弾の措置を講じるなど、必要に応じて複数回の給付を行うこと。
雇用調整助成金については、上限額の引き上げや早期給付のための手続きの簡素化を行うとともに、激甚災害時に適用される、休業を余儀なくされた人が実際に離職していなくても失業給付を受給できる雇用保険の特例措置について、今回も対象とするよう弾力的な運用を行うこと。
これに対して西村康稔経済再生相は、知事会からの強い要望を受けて、新型コロナウイルスに対する緊急経済対策として国が地方自治体に配る1兆円の臨時交付金について「休業した事業者に各自治体が支給する協力金などの財源にあてられる仕組みにする」と答えています。
和歌山県として休業または売り上げが酷く落ちている事業者に対して、協力金に充てることに対応すべきだと考えています。
飲食業界の支援策として、他の県で提案されているものがあります。飲食店の現状を鑑みて、またお店の自粛要請を打ち出したことから、そして地元の飲食店を大事だと思っていることからの支援策だと思います。飲食業界の皆さんから「和歌山県でも導入を検討して欲しい」と要望のある二つの県の事例を紹介します。
福岡市の支援策
福岡市では休業や時短営業する事業者に対しては1カ月分の家賃の8割(上限50万円)を補助します。県の休業要請を受けた全ての中小・小規模事業者が対象となる。市によると、1万7千店舗程度あり、予算規模は50億円。休業などを始めた時期に関わらず支給されます。
千葉市の支援策
「テナント支援協力金制度」
休業要請等を受けた店舗が入居しているビル等のオーナーのうち、賃料減額や免除、支払猶予等の配慮要請に応じたオーナーに対して、緊急事態宣言の発令期間中に減免した賃料に対する支援を行うことになっています。この支援制度の上限額は1テナント当たり50万円となっています。これはテナントの賃料を減額・免除したビル等のオーナーを対象にしています。
これから先も飲食店を継続していくためには、休業やお客さんの減少に伴う補填が必要な状況です。飲食店にとって極めて厳しい環境の中、和歌山県民の健康維持と安全を確保するために、しばらく閉店してくれていることに対して、福岡市や千葉市と同様の施策を和歌山県として実施できないものか所管部と協議を行っています。
- 金融機関に融資に関する相談をしてきました。セーフティネットの融資の考え方について意思統一を図るためです。緊急事態を受けて、金融機関では事業者支援のために懸命の取り組みをしてくれています。事業再生にも踏み込んだ支援も検討してくれていることもあり、心強く感じています。
- 雇用調整助成金の特例措置について相談に応じました。休業した事業者が従業員さんの雇用を維持するために活用を図ろうとしています。是非、活用していただき雇用を維持してくれることを依頼しました。
- 持続化給付金に関する問い合わせがあり説明しました。政府の補正予算案が可決した後からの支給になりますが、皆さんには是非申請をお願いいたします。