活動報告・レポート
2020年3月21日(土)
一歩を踏み出すこと

友人である経営者が、「若い頃はやんちゃもしました。そのことから仕事では随分苦労しました。遠回りしたけれどその経験をしたから今があると思っています。だから若い人達には遠回りして欲しくないので自分の経験を伝えたいと思っています。経験したから分かることがあるので、経験しなくてよいことも伝えたいと思います。遠回りの人生から得られることもありますが、できれば若い人達には遠回りの人生を送って欲しくないですから。遠回りしないでもできる仕事があること、人生があることを伝えなければ、僕の経験を生かせないと思います。40歳代後半になると、これから人生の後半戦に入ります。後はお返しの人生です」と話してくれました。

とても立派な考えを持って仕事をしている方です。昨年、故郷である和歌山市に戻り仕事の拠点を設け、和歌山市に本社機能を移転してくれています。「これから和歌山市で社会貢献をすることを考えています」と伝えてくれました。

「若い頃はやんちゃもしましたし、友人や周囲の人に迷惑を掛けたと思います。和歌山市を出てたくさんの仕事をしてきました。経験を重ねる中で人に迷惑をかけてはいけないと分かるようになりました。人や社会に迷惑をかけたことで分かることがあります。和歌山市を出てから会社を興しました。若い頃は自分と会社の利益だけを求めて来たので、随分、儲けることができました。

儲けたお金で新しい会社を設立し事業を拡大するなど投資を続けたことから、お陰様で本社地に法人税などそれなりの税金を納める立場になりました。

そこで得た利益は必要分を確保して残りは全て『社会貢献に使う』と社員と仲間の会社に宣言し、賛同してくれた人達と一緒に社会貢献事業のために使いました。主なものは、子どもの夢を叶えるための事業と、虐待を受けた子どもや家庭や地域に居場所を無くしている子どもを支援する事業でした。一定の成果を得たので、一緒に事業を続けてきた仲間に後を託して和歌山市に戻りました。

和歌山市に戻って感じたことは、そこで行ってきた子ども達の支援の姿を見つけられないことでした。誰かがどこかでやっていると思いますが、戻ってきた僕には分からなかったのです。

そこで仕事を通じて付き合いのできた仲間に呼びかけて、『その県と同じような子どもへの支援をやろう』と思ったのです。今、賛同してくれた仲間と準備を進めているところです。

和歌山市で仕事をして感じていることは、言うことは言うけれど、具体的にその一歩を踏み出す人が少ないということです。良いと思っていても、やらなければと思っていても、踏み出せない人が多いのです。でも誰かがやろうと決めて踏み出せば、一緒にやってくれる人がいるので、やることができると思います」。こんな話を伝えてくれました。

とても素晴らしい意気込みを聞かせてくれました。和歌山市に戻って約1年ですが、仕事を通じて得たお金を、子ども達を支援するために使おうとしてくれています。他の県で実施した経験があるので「やれる自信があります」ということです。「その一歩を踏み出せるかどうか」がそれを実現するために必要な覚悟と行動です。

「自分は若い頃はやんちゃをして迷惑をかけたけれど、できることなら若い人達には他人に迷惑を掛けるような経験はしないで欲しいのです。迷惑をかけるよりも社会に役立つことに力を注いで欲しいと思います。だから若い人達に手伝ってもらって子ども達の支援を行います」と続けて話してくれました。

今日、開催した和歌山会議に参加した一人の方の話です。主に40歳代、50歳代の経営者の方が参加しているので、共に活動できることは活動し、自分の経験を若い人達に伝えることを目指しています。

友人は最後に伝えてくれました。「若い頃は儲けたお金で車を買うことや飲むことにお金使っていました。今はそんなことに関心はありませんし、同じような浪費をやりたいとも思いません。子ども達を応援する役割を担いたいのです。それが社会に賛同が得られることであり、僕にできることだと思っています」。

この思いが形になって表れる時は、もう直ぐです。