活動報告・レポート
2020年2月17日(月)
経営者との話
経営者との話

先週、約束していたのですが、毎年のように売り上げを伸ばしている経営者と会って話す機会がありました。社長が実践していることは次のようなことです。

毎年、数人の新人を採用しています。新しい人が入ってくることによって刺激がありますし、従業員は新人を指導することによって自覚と責任を持つことにつながります。

転職組を採用することです。実績のある転職者を採用することは即戦力ですし、大きな刺激をもたらしてくれます。この会社では、県外の人をスカウトして和歌山市に転職してもらっています。すると人脈がなくても、土地勘がなくてもいきなり成績を上げるそうです。従業員はそれまで「和歌山市は市場が小さいから、こんな目標達成は無理だよ」、「東京だったらできるけれど和歌山市では難しい」、「こんな高い目標は誰がやったとしても無理ですよ」など言っていたのですが、転職とはいえ新人がいきなり成果を上げるのですから、心と行動に火が付くそうです。

しかも今いる従業員の成績より少しだけ高い実績を残すのではなく、初月からみんなの三倍ぐらいの実績を上げるようなので圧倒的です。その圧倒的な成績を見た従業員は、転職組を批判するよりも「自分の方が長くこの営業をしているのに差をつけられて悔しい」と思うのです。

その翌月から、みんなの成績は確実に上がるそうです。勿論、一気に三倍も成績を伸ばすことはできませんが、全員が前月までの成績を上回る成績をあげることになっています。これが相乗効果ですが、高いレベルの人が加入することで、これまでのレベルを一段高いところまで引き上げてくれるのです。

組織はレベルの高い人を入れることで、それまでのレベルを高めることができます。

地域経済のあり方

ある人から次のような意見を伺いました。

「和歌山県に新型コロナウイルスが発生して、観光産業、飲食業界に来る人が大幅に減少しています。街中の外国人は減少していますし、ホテルや飲食ではキャンセルが相次いでいると聞いています。今月の売り上げは相当落ちていると思います。如何に和歌山県の経済は外国人、特に中国人に依存していたかが分かります。これまでは外国人観光客に来てもらうための施策を講じ、お店でも対応していましたが、こんなにこの図式が崩れるとは思いませんでした。

ただこのような新型ウイルスの脅威は今後ともあり得ることなので、外国人に頼る施策を見直す必要があります。日本人に来てもらって楽しんでもらえる取り組み、域内で経済が循環する取り組みを考える必要があると思います」という意見です。

先日も、これと同じ経済活動の見直しの提言をいただいています。地域経済のあり方を見直すこと。そして外国人観光客が減少した場合でも影響を最小限にするような地域のあり方を考えてみます。

この方が「今回の事例は地域経済のあり方を改善するきっかけになると思います」と話してくれたように、外国人観光客を増やすことに一辺倒だった取り組みを見直すことが必要です。

講演会

案内をいただいていた「大転換」の講演会に参加しました。話を伺い、ヒントになる考え方がたくさんありました。その一部について感想を交えて記します。

  • 本を忘れないこと。本とは、初心やご恩、そして生命の源を忘れないことです。時には自分のことを振り返って原点を思い返すようにしたいものです。
  • 微差は大差であること。毎日積み重ねてきたことは大きなものになっています。その差は一朝一夕で追いつくことはできない差です。毎日の積み重ねこそが大切なことですから、毎日が大切な一日なのです。
    「微差は大差」は僕も大好きな言葉で、手帳にも記していますし良く使っています。微差をつけるための行いを日々行いたいと思います。
  • 良樹細根を知っておくこと。表面から見えない根の部分は、挨拶、掃除、朝礼、後始末、そして感謝の心などです。それに対して枝や葉を構成しているものは行動と実践です。見える世界にあることは行動と実践ですが、その根底には見えない根っこがあるのです。根っこがなければ枝や葉はありませんから、見えないものも見えるものも大事なことです。
    その結果、お客さんや周囲の人から「ありがとう」の言葉を、その成果として受け取ることになります。