和歌山雅楽会の方と懇談してきました。僕も毎年、参加しているのですが、同会主催の「第20回定期演奏会」の話をするためです。今年は県民文化会館で開催することが決定し、雅楽に興味がある人に案内をしているところだそうです。
僕が雅楽のことを知ったのは、ジャパンエキスポ南紀熊野体験博の田辺新庄会場での演奏会が最初でした。伝統的な楽器演奏で、夜間の演奏会だったこともあり、幽玄でその音色に魅せられたことを覚えています。その時、演奏してくれていたのが和歌山雅楽会だったことを知ったのは、10年以上経過した後のことです。
そのご縁があったことから定期演奏会を鑑賞していますし、雅楽演奏にも関心を持つようになりました。和歌山雅楽会主催で、以前、和歌山市民会館に「東儀家」が演奏に来てくれた時も鑑賞したことがあります。
さて本日は、雅楽会としての現在の活動と、今後も継続的な活動をするために必要なことなどを話し合いました。歴史は継続しているから歴史であって、途絶えてしまうと失われてしまうことになります。和歌山県の雅楽を継続するためには奏者の育成は必須ですし、ファンを増やすことも必要です。「どうしても奏者も来てくれる人も高齢化しているのが課題です」と話してくれたように、どの分野でも活動している世代の高齢化が課題になっています。
雅楽会の活動、明治維新と和歌山県、和歌山県議会の話をしている中で、「そろそろ和歌山県が誕生してから150年を迎える時期だと思いますが、それは何時でしょうか」という質問がありました。僕は「令和3年ですよ。来年の11月頃を中心に記念式典を開催することで検討する予定です」と答えました。
「やはりそうですね。僕が高校生の頃、和歌山県誕生100年を迎えた式典がありました。県民文化会館で『宮内庁式部職楽部』の演奏会があり、僕はそれを聴きに行きました。とても素晴らしい演奏会で、今もその時のことを覚えています。先日、確か和歌山県誕生100年の演奏会から50年ぐらい経過しているように思い、『そろそろ150年目を迎えるのではないかな』と思っていたところです」と話してくれました。
そして「和歌山県誕生100年の時に演奏会を開催したのだから来年の150年の時も宮内庁式部職楽部に来て演奏をしてもらいたいと思っています」と希望を話してくれました。
「素晴らしい提案です。僕は令和元年9月県議会で『和歌山県誕生150年に記念式典の開催』を提言し、知事からは『検討する』答弁をもらっています。来年は実現することになりますから、個人的にもその企画を考えているところです。和歌山県が生まれてから150年ですから、近代和歌山県の基礎を築いてくれた故郷の偉人を取り上げ、現代にその功績を蘇らせたいと考えています。過去を知ることが現代を知ることになり、未来へとつながります。
和歌山県を創り上げてくれた偉人の功績を称える機会にすべきだと思っています。敬称は略しますが、濱口梧陵、陸奥宗光、南方熊楠、松下幸之助、小野田寛郎さんなどの偉人の功績を和歌山県民である私達が知り、子ども達に語り継げるようになりたいと思います。それが故郷の力となると確信しています。
そこにわが国の伝統である雅楽演奏を『宮内庁式部職楽部』をお招きして演奏してもらうことは、誕生150年に華を添える素晴らしい企画だと思います。是非、実現したいですね」と答えました。
「国民文化祭は毎年各地で開催されているので『宮内庁式部職楽部』は来てくれないと思いますが、誕生150年であれば来てくれる可能性はあると思います」と話してくれました。
このような話に展開していったので、「とても良い話し合いができた」と二人で笑いながら確認しました。和歌山県誕生100年の時に実現した企画ですから、来年の誕生150年の時にできない理由はありません。この企画を実現させたいと思います。