活動報告・レポート
2020年1月29日(水)
山間部の町づくり
山間部の町づくり

小さな町におけるコミュニティ作りに関して話し合いました。「地域内でエネルギーの自給自足ができ、災害に強い町が作れないか」という問題を協議しました。これは平成30年9月の台風第21号で被害を受けた山間地域を想定して考えたものです。当時、山間部の道路が土砂崩れや樹木倒壊などによって道路が遮断され、停電復旧が遅くなった地域です。この時、復旧するまでの期間、山間部の生活に影響があったことがひとつです。

もうひとつが和歌山市で起きた水道管破損による断水騒ぎによる問題です。山間部で断水すれば、和歌山市よりも復旧に時間を要すると思われるので対応しておく必要があることです。

山間部の危機管理は特有の問題があり、市とは違う対策が必要だということです。

想定しているこの山間部の町には小さな川があるので、小水力発電設備を設置することも解決策です。平時は国の買い取り制度を利用するとして、災害発生時にはその電気を町内で使えるようにできれば、復旧作業に時間を要しても短期間であれば日常生活に必要な電気を賄えます。

生活の場に近いところで発電すれば、町までの配電線が途絶えたとしても、短期的には小水力で電気を賄えます。

また水道管に発電機器を設置することも可能な時代ですから、町内の水道管に発電設備を取り付けることによっても日常生活の電気を供給することも可能です。既に数か所の地方自治体では水道管に発電機器を取り付けているところがありますから、条件さえ整えば山間部の町でも可能だと思います。

行政の方は「山間部の町づくりの観点は、国や県政では気付いていないと思います。そこで生活をしていないので分からないから無理のないことです。しかし山間部の生活や災害対策に課題があることを県政に関わる人には知って欲しいと思います」と話をいただきました。

平地と山間部では地形もインフラ状況も、設備コストも異なるため、同じ政策、予算で対応できないこともあります。法律は全国均一的なものがありますから、山間部に必要なエネルギーや災害への備えを考えることは、非常時の行政出動や財政負担を軽減することや、インフラ企業の負担を軽減することにもつながりますから、考えておきたい政策です。

インフラを担当する民間企業と国の制度適用と支援をいただきながら山間部の町づくりの検討を進めたいと考えました。話を交わすことから生まれる発想と視点があり、そこから具体的に動かす力を加えたら、やがて実現に向かうと思います。山間部の町づくりをテーマに話し合えて、話を進めるための段取りを整えました。

新型ウイルス

中国武漢で発生した新型ウイルスへの支援を考えている人から「医療用マスクの段取り」などの協力をいただきました。現地の状況を素早く把握して対応する姿に感銘を受けています。昨日今日でどれだけ対応できるか分かりませんが、お役に立ちたいと考えています。

この方の考え方が素晴らしいのは今回の新型ウイルスに対応するだけではなく、危機管理の観点を持っているので「医療用マスクなどの備蓄は必要ですし、非常時に品薄になるのは分かっているので、この機会にこれらの品を供給できるメーカーとの関係を作り、継続した取引関係を持ちたい」と考えていることです。メーカーの立場からすると、このために供給体制を増強できないと思いますが、この緊急性があり特殊な状況に対応するためには生産体制を整えることも必要になると思います。仮に設備投資をしてくれた場合には投資コスト回収が必要ですから「その視点を持って対応したい」ということです。

危機管理はその時だけのものではなく将来に亘って整えておくべきものであり、そのための関係を構築しておくことが危機管理です。日頃は連携していないけれど「その時だけ助けて下さい」の姿勢では危機管理体制ができているとは言えません。

今回の支援をベースにして医療での危機管理についても考えています。