活動報告・レポート
2020年1月20日(月)
災害への対応
断水の回避

和歌山市の広域で断水が予告されていましたが、現場を掘削したところが断水を回避できることが判明しました。影響を受けるとされていた約3万5千軒、約8万人の生活への影響が避けられました。本当に良かったと、今朝、安心しました。この和歌山市での広域断水のことは全国ニュースになっていたので、回避できたことに安堵していますが、同時に水道管の老朽化への対応の必要性が目前に迫っていることを実感させてくれました。早期に対応のあり方を検討する必要性を感じています。災害への対応の課題の一つとして、水道管の老朽化対策も含めて考えていきます。

非常用飲料水用袋

また和歌山市の連絡所では、高齢者や障がい者の方を支援するため、非常用飲料水用袋を用意して配布準備を整えていました。昨日、届けたところもありますし、断水は回避できたものの必要とする人がいたので配布の対応をしたところです。

これまで高齢者や障がい者の方々へ個別に配布する体制は整えていなかったのですが、今回は市役所の福祉対策として対応することになりました。これまでになかった支援体制を確立できたことは前進だと考えています。学校などの給水所に飲料水を受け取りに行けない人がいますから、支援を必要とする方々への対応ができたことは、小さなことかも知れませんが、福祉行政、災害への備えとして大きな前進だと考えています。

そして皆さんに理解して欲しいのは、小さな取り組みであっても「実行する」と判断するまでには多くの人が関わっているということです。意見を聞き取れる感性、対策本部での提案資料をまとめる力、プレゼン能力、判断できる責任者の存在、そして実際に実行できるための体制を整えることなど、決して簡単でないことを分かって欲しいと思います。

まだまだ完成形には遠いのですが、今回の断水への事前準備に際して、支援を必要としている皆さんからの意見を聴き取り、考えて実行したことで関係者の実力を高められたと思います。

巨大台風、地震、津波、集中豪雨、そして停電や断水などに備えるための危機管理体制を更に前進させたいと考えています。

今回の断水に備えて対応していただいた関係者の皆さんに感謝しています。本当にお疲れさまでした。

災害への対応

断水への対応と共に災害時の対応として「避難所運営について」の協議を行いました。これは熊本地震における熊本県指定避難所、大阪府北部地震での茨木市指定避難所、そして西日本豪雨での倉敷市真備町避難所での経験を踏まえて当局と避難所運営に係る危機管理体制について協議したものです。

災害発生後の避難所には多くの人が避難しますが、初期段階では行政職員や防災士などの到着が間に合わないことが多く、何の準備をして良いか分からないで避難所運営が遅れる場合があります。

避難所運営サポートセット

避難所生活に必要な準備ができていないこと、何から着手して良いか分からないことなど戸惑いがあります。そこで準備しておくと避難所運営に役立つ機材もあります。「避難所運営サポートセット」がその一つです。指定避難所にこの機材を備えておくことで、避難した人が初期段階の避難所開設の準備を整えることができます。

避難所はそのままだと安全な場所と言えないで危険が潜んでいますから、危険を知らせることや逃げてきた人を適切に誘導することが必要となります。避難所に人が逃げ込む初期段階において、適切に誘導できること、危険個所を知らせることができれば、避難所は安全な場所となり、その後の運営がスムーズに進むことになります。

和歌山市においては2年前の台風第21号の影響による停電や、今回の断水計画などと同じように事前に考えられる最大の準備を整えておくことが後の安全行動と安心につながります。

過去の震災時における避難所運営の経験に基づいて改良を加えられている「避難所運営サポートセット」は役立つと考えています。

災害発生直後の初期対応、避難所運営は自助と共助、近助が必要です。それをスムーズに導入してくれるものがこのサポートセットなので、指定避難所に備えておくことは有効だと考えています。災害発生の前にできることはやっておく、必要と思えるものは備えておくことが、被害を最小限にするために必要なことです。

南海トラフの巨大地震への対応が求められている和歌山県こそ、危機管理体制の更なる充実に敏感になるべきです。その視点に立って避難所運営についての提言を行いました。

和歌山市を元気に

今回の断水は回避できましたが、これから先に向けて和歌山市を元気にするための取り組みの必要性を感じています。その一つの取り組みとなるアイデアを協議して、和歌山市の玄関口で「和歌山市を元気にする」ことを実施する提案を行いました。

提案先からは「前向きなに検討する」意思を示していただき、この企画が実現する運びになってきました。今年3月に実施するこの企画が和歌山市を元気にしてくれると思っています。