活動報告・レポート
2020年1月8日(水)
エフエムワカヤマ番組収録
エフエムワカヤマ番組収録

コミュニティエフエムワカヤマの番組収録のため、同ラジオのスタジオを訪問しました。番組は「県議会だより」で令和2年1月の放送番組に出演させていただくことになり、放送のための収録を行ったものです。

パーソナリティの宇和千夏さんとの1時間は直ぐに過ぎてしまうほど、楽しいおしゃべりができました。放送は1月16日、再放送は1月19日予定なので、是非、聴いてくれると嬉しいです。

この番組で話をした内容は次の通りです。

1.スケートボード施設の設置について。

平成30年2月県議会定例会の一般質問で取り上げた項目です。2020年の東京オリンピックで正式種目になるスケートボードですが、和歌山市内に練習場がありませんでした。愛好者の皆さんが和歌山県や和歌山市に要望を行っても実現しなかったことから「2020年までに実現しよう」と目標を決めて議会で取り上げました。

期限を決めて活動しなければ、将来とも実現できないと考えたからでした。

僕の質問に対して知事は「スケートボードは、東京オリンピックの正式種目になったことにより、ますます関心が高まっており、今後、楽しむ人も増えると思われます。スポーツということのみならず、新しい若者文化の振興にもなるというふうに確信をいたします。

そのような中、スケートボードを練習できる場所の確保は、県民のスポーツの振興とか賑わいの創出という観点から、非常に有意義であると考えています」と答弁をしてくれました。

このことから平成31年度に予算化が図れ、令和元年度の実現に向かうことになりました。そして令和2年3月に練習場が竣工することになっています。

一曲目の音楽は「恋をしようよジェニーズ」の「Sha Ra Ra Ra Radio!!」です。

2.和歌山市を元気にするライブ活動。

和歌山市を始め地方都市に共通していることですが、ナイトライフを楽しめるエンターテイメントが不足していることです。地元、観光客が和歌山市で楽しめる場所が少ないことから、ナイトライフを楽しめることを目指して定期的にライブを開催しています。

昨年11月に同年最終の「チーム片桐」主催によるライブを開催しました。宇和さんにも来ていただきましたが、盛り上がりを感じてくれたと思います。「チーム片桐」はライブ開催を通じて、若い人達が音楽を楽しめる時間を提供しています。

この時のゲストは東京で活動しているバンド「恋をしようよジェニーズ」で、和歌山市での公演は3回目となるものでした。和歌山県内外からお客さんが来てくれたことから、和歌山市のナイトシーンの賑わいを創造できたと思います。

そして地元のシンガーとして内川樺月さんにも出演していただき、初めて内川さんの音楽を聴いたお客さんから「次は内川さんのライブを聴きたい」との意見をもらいました。そこで令和2年4月初旬に「チーム片桐」主催で内川さんを始めとするシンガーに出演していただきライブを開催することにしています。

11月のライブから広がりを見せているように、ライブで和歌山市を盛り上げることにつながっていると感じています。

ライブで和歌山市を盛り上げる、若い人達との交流の機会を創り出す活動も重点的な取り組みの一つです。「チーム片桐」は今年もライブの企画と開催を続けます。

二曲目の音楽は内川樺月さんの「Fighting GIRL」です。

3.子ども達との交流。

後ほど聴いて欲しい歌があります。ハニーゴールドの曲で「夢のお話し」です。この曲は和歌山市内の児童福祉施設でミニライブを行ったハニーゴールドが作詞作曲してくれたものです。

僕もこの施設での夏祭りやクリスマス会などのお手伝いをしているのですが、ここで暮らしている子ども達に音楽を楽しんでもらいたいとハニーゴールドに声をかけて、施設内でミニライブを行ってもらいました。

このライブの後、ハニーゴールドの元に子ども達からお礼の手紙が届きました。ハニーゴールドのメンバーは届いた手紙を読んで、子ども達に返事を出しました。そこに子ども達に向けて、励ましの言葉、お礼の温かい言葉、将来の希望の言葉などを記したのです。

子ども達に送った手紙の言葉を読み返してみると、子ども達に向けた言葉は、自分達に向けた言葉であり、私達大人に通用する励ましの言葉であり、勇気の言葉だったのです。だから「子ども達に向けたメッセージは普遍的なものなので音楽にしてみんなに届けたい」と考えできた曲が「夢のお話し」なのです。

僕も大好きな曲で、時々聴いていますが、この歌詞に励まされ辛い時には勇気をもらっています。後にハニーゴールドに同施設で再びミニライブを行ってもらったのですが、その時に「夢のお話し」を歌いました。ここで生まれた曲であることを伝え歌ったのです。子ども達を支援するために行った、和歌山市の子ども達との関わりの中から誕生した歌があることを誇りに思います。

そして子ども達と政治との関わりについてもう一つお話をさせて下さい。平成15年、僕は和歌山市議会議員選挙に初当選させていただきました。その時の和歌山市の課題の一つに行財政改革がありました。その一つとして市立大新幼稚園の廃園問題がありました。和歌山市教育委員会は廃園をする方向性を打ち出し、保護者と意見が対立していたのです。

相反する価値が対立した時に解決するための方法として、主に法的な考え方として利益衡量があります。二つの価値を比較検討して、社会的な利益がより大きく資する方を選択するという考え方です。利益衡量で考えると、行財政改革によって和歌山市の財政を将来とも持続させることは和歌山市民全体に利益をもたらすものとなります。一方、廃園をしない場合の利益は、この幼稚園に通う保護者と子ども達の平穏な環境を維持するという限定的な利益になります。そのため、利益の大小で考えるなら、大新幼稚園は廃園するという結論になります。

しかし政治家の判断は、合理的なものであってはいけない時もあると思います。それは社会的立場の弱い人を守ることが、政治家の取るべき立ち位置であり使命だからです。

結果として、大新幼稚園は意見が対立したものの廃園することになりました。やるべきことをやりましたが、一年生議員だった僕たちの取り組みは敗北という結果になったのです。しかし僕の政治家としての原点が築かれました。社会的に弱い立場の人の味方として活動することが議員の本分であるという基本的姿勢です。

平成15年度に廃園となってしまった大新幼稚園。しかし後に続く展開があったのです。令和2年1月4日にその出来事は起きました。

向陽高校の卒業生で成人式を迎える皆さんをお祝いする「向陽高校同窓会成人式」を、向陽高校では毎年開催しています。僕は海草・向陽同窓会会長として、成人式に毎年参加しています。

1月4日も式典に参加し、会場で今年の幹事と打ち合わせをするため会いました。幹事の男の子が「片桐さんですね。僕は知っていますよ。母から『片桐さんによろしく』と言付かってきました」と挨拶をしてくれたのです。

僕は誰だか分からなかったのですが、彼は「大新幼稚園でお世話になりました」と言ってくれたので「あの時の子どもさん。もしかしたら、〇〇さんの子どもさんですか」と言ったところ、「そうです」と答えてくれたのです。廃園問題で苦しんだ大新幼稚園に在園していた〇〇君だったのです。

あの時、4歳ぐらいだった子どもが成人する年になっていたのです。そして僕のことを覚えてくれていて親子ともに言葉を伝えてくれたのです。政治家としての原点だった出来事が今に続いていて、この持ち続けている考え方は「間違っていなかった」と確信した瞬間でした。廃園から16年の時が経ちましたが、人は成長し、あの時の価値は輝きを増していると感じました。

「こんな出会いがあるんだ」と感動した令和2年の新年でした。

子ども達を支援することは、政治の大きな役割だと確信できた出来事です。

三曲目はハニーゴールドの「夢のお話し」です。

4.時間は同じ長さ。

平成21年に「和歌山県に宇宙がやってくる」という企画を行いました。JAXAの協力を得て、また知事の参加もいただき、宇宙に最も近い県が和歌山県であることを示す企画でした。この時、誰も和歌山県にロケット発射場ができるとは思ってもいませんでしたから「何を夢みたいなことを言っているんだ」と言われたものです。

あれから10年が経過しました。和歌山県串本町でロケット射場の建設が始まっています。令和3年度には初号機を打ち上げる予定なので、和歌山県が宇宙に一番近い県になるのです。

夢を描いて活動すれば結果を得られることがあります。和歌山県で宇宙を感じることができることになります。みんなで宇宙を楽しみたいと思います。

さて今日、最後の話題になります。弁護士の山口真由さんの著書の中で好きな部分があります。彼女は大学時代、ラクロス部のマネージャーだったそうです。ラクロス部の四年生の一人、引退前の最後の大学選手権を控えた先輩の言葉です。「今日の一日も一年生のときの一日も同じ長さだったんだな」。という言葉です。

誰だって自分にとって大事な本番は真剣になりますが、それを目指している過程においては、本番前ほど真剣にはならないものです。

議会の場合も同じで、登壇する一日も、そこに至るまでの一日も同じように大切な一日なのですが、気持ちはそうはなりません。しかし本番に至るまでの日々から準備を実践していれば、より質の高い質疑が交わせるかも知れません。本番当日も、そこに至る今日という一日も、同じようにかけがえのない一日だということです。どんな一日も同じ価値を持っています。だから漫然と過ごすのではなく、毎日が本番であるという意識で真剣に生きたいと思います。

四曲目はハニーゴールドの「片桐あきひろ〜ひとつでも多くの幸せを〜」です。ハニーゴールドが僕の活動を見て感じたことを歌にしてくれたものです。