活動報告・レポート
2019年12月29日(日)
40年
掃除の話

掃除の話です。秋は落ち葉の季節、それ以外の季節も道路にはゴミが落ちていることがあります。就業前に道路や歩道の落ち葉を拾い集めている会社があります。そこを通りかかると気持ちの良いものですし、その会社の印象は格段良くなります。道路は公共のものですから、道路管理者でなくても落ち葉やゴミに気付いた人が拾うべき問題です。

Oさんは「自分のために会社前の歩道に落ちている落ち葉やゴミ拾いをしているのではありません。地域に存在している会社ですから、皆さんにお世話になっているので掃除をしているのです。午前7時には清掃していますから、始業前、他の社員の方の出勤時間前に会社周辺の掃除はやり終えています」と話してくれました。

まだ多くの従業員さんが出勤してくる前の時間に掃除を終えているので、知らない人も多いのです。しかしこの会社の近隣の方から「毎日、歩道などの掃除をしてくれている社員さんがいます。良い会社ですね」という話が聞こえてくるのです。善行は一日や二日など短期間行っても伝わらない性質がありますから、こんな嬉しい話が聞こえてくるのは、毎日、掃除を続けているからだと思います。

誰かが見てくれているからやる。評価されたいからやる。義務だからやる。そんことではなくて、地域社会やお客さんのためが目的なことが素晴らしいのです。地域の皆さんから伝わっている早朝からの掃除の話でした。

40年

40年という年月は大きな流れのようです。当時の20歳代の若手が定年を迎える時期になっているからです。40年前は20歳だった人が、今では50歳代半ばから後半に差し掛かっているのですから、時の流れの速さ大きさに驚いています。時は大河のようなもので、決して止めることはできません。社会で生きてきた跡を振り返ると、たくさんの人と思い出が残されていることに気付きます。時に思い出話で立ち止まることは懐かしく、安らぎになります。

そんなメンバーが集まる機会を、来春に持ってくれることを伝えてくれたので、今から楽しみにしています。当時、若手のリーダーとして強いリーダーシップを持っていた先輩が60歳を迎え、みんな立派に年月を重ねてきました。経験を持たない世代から経験を重ねた世代になり、どんな話を交わせるのかも楽しみです。

40年前と言えば僕が16歳の時に公開されたのが「スター・ウォーズ」です。1977年の公開でしたが、当時、大きな話題となっていたので映画館で観て興奮したことを覚えています。確か「スペースファンタジー」だとか「宇宙版おとぎ話」のような謳い文句があったような気がします。

ヒーローたちの活躍に胸が躍り、少ないお小遣いを使って二度も鑑賞しました。無名の青年が勇気を出してプリンセスを助け出し、ダークな帝国と戦って勝利し英雄になる。そんな物語の虜になりました。その後、続編、そのまた続編も観ましたが、あれから42年の年月が流れ、9部作の最後の作品「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」を観てきました。

16歳の僕が58歳になった今も、まさか「スター・ウォーズ」が上映され続けているとは思いもしませんでした。長い時が過ぎたことを実感すると共に、「長い間、感動をありがとう」という気持ちになりました。

ラストでは、一作目の主人公だった「ルーク・スカイウォーカー」が育てられた家屋に新しい主人公のレイが訪れるシーンがあります。懐かしい家屋とふたつの太陽がそこにあり、再び、42年前の時代に戻ったように気になります。

ここを通りかかった人が「ここで人を見るのは久しぶりだ。名前は何と言うのか」と尋ねられます。レイは「レイ・スカイウォーカー」と答えます。主人公の決意であり、オールドファンにとっては、物語の完結を意味する台詞に感じました。同じ時代を歩いた人にとって一つの物語の完結となりました。

人は苦境に会っても常に成長し続ける存在であり、自分を成長させてくれた師からの教えである知識や意志を、次の世代に引き継ぐことが大切なことを教えられたように思います。志を引き継がなければ気高い志はそこで途絶えてしまいます。たとえ小さな志であったとしても残さなければ消えてしまいます。一度消えた志を再び復活させることは困難なことを、私達は感覚で理解しています。

生きてている限り困難は常にありますが、諦めないこと、気高い志を持つこと、仲間を信じることがそれを打破してくれることになります。

僕にとっての長い長い物語が終わりました。時代を超える素晴らしい作品に出会えたことに感謝しています。