令和元年12月県議会定例会が閉会しました。提案された議案を全て本日の本会議で可決して閉会となりました。この議会は、民間小型ロケット、IR、太陽光発電、防災対策などの議論を行い、県行政と共に県政を創り上げていく役割を担わせてもらっていることを感じることができました。
将来に希望が見える県政になることを目指していますが、着実に前進していることを感じています。ある部長が話してくれたように「答弁の言い回しを少し変えるだけで、その政策を前に向けることができる」と思いますから、同じ意味の答弁であったとしても、少しアクセントをつけることで取り組みを加速させることになります。そんな変化を感じられるような県政の取り組みを進めたいと考えています。
さて今年最終の県議会定例会を終えたので、県政は令和2年度に取り組むべき政策の策定に向かい始めました。年末の議会を終えると、一気に令和元年から令和2年へと駆け足で過ぎ行くような感覚があります。これから、皆さんにこの議会の報告に伺う予定です。
「和歌山県高等学校生と科学研究発表会」が開催されました。県民文化会館が会場だったので県議会のお昼休憩の時間に行ってきました。学生たちのポスターセッションが会場内で行われたので、数か所のプレゼンテーションを聞きました。学生たちの研究のレベルが高くて、和歌山県の将来を頼もしく思いました。
この研究会の目的は、「プレゼンテーション能力の向上を図る」こと、「同世代の高校生との質疑応答をすることにより知的好奇心を高め、理解力を高める」ことになっています。
プレゼン能力と質疑への応答能力は社会で求められる能力であり、高校時代に社会で必要な能力を高める勉強をしていることは素晴らしいことだと思います。僕達の高校時代はプレゼンや質疑応答を受ける機会はなかったので現在の高校生を羨ましく思います。
今回、プレゼンを聞いた研究テーマは「音楽が人間に及ぼす影響」、「電柱はスズメの減少を止めている」、そして「缶サットへの挑戦〜視差による画像解析〜」などです。
調査とデータ分析、解析などの手順を踏んだ、まさに研究で、高校生がこれだけの研究と発表ができることに驚き、「僕たちの時代とは違う」と思いました。実際に大会用に製作した「缶サット」を見せてもらいましたが、ボックスの上に帆が取り付けられているスタイルで、学生から聞くと「比較的珍しい」形だそうです。来年も「缶サット」に挑戦して欲しいと願っていますし、他の高校と切磋琢磨して和歌山県のレベルをもっと高めて欲しいと思います。
皆さんの研究成果も凄いのですが、発表も大学生や大人顔負けで聞いていて楽しいプレゼンでした。この「缶サット」のプレゼンをしてくれたのは和歌山県立海南高校の皆さんで、今年の「缶サット甲子園」和歌山県予選にも出場したメンバーです。今年の同予選大会の優勝は向陽高校でしたが、「缶サット」における和歌山県は、全国でも屈指のレベルだと思います。
高校生が今回の研究に挑戦したように、それぞれの分野で成長していくことを期待していますし、将来、日本を代表する人材に育って欲しいと思います。
科学研究発表会で高校生たちのプレゼンを聞いて刺激になり、科学に親しめた楽しい時間を過ごせました。
また会場内で「JAXAスペースティーチャーズ和歌山」の教師の一人とも会うことができ、授業や宇宙少年団の活動で頑張っている様子を聞かせてもらいました。最近、「宇宙教育」に関しても劇的な環境変化が起きていることを感じています。和歌山県の「宇宙教育」が全国に誇れるようなものにしたいと考えています。
連合和歌山が誕生して30年を迎えました。本日、30周年の記念式典が盛大に開催され、参加者全員でお祝いしました。
記念講演では、慶應義塾大学大学院の岸博幸さんの話を聞かせてもらいました。
イノベーションとはニューコンビネーションのことで、今あるものを組み合わせて、新しいものを創り出すことを言います。簡単に言うと創意工夫です。イノベーションを続けると効果があることは社会実験で明らかです。社会は正解のない答を求める世界なので、1プラス1が2ではなく、3や10になることがあります。それがイノベーションの凄さであり、誰でもその結果を導くことができます。
日本の教育では、必ず正解のある問題を解き、決まった答えを導く訓練を受けています。ところが社会では、何が問題になっているのかを理解し、何が正解かを推測することが多いのです。 この考える力こそ生きる力であり、世界と戦える力なのです。日本人はこのことにとても弱いのです。
仕事に必要な知見は二つあります。一つは本業の知識です。深く掘り下げていくべき知識で、これが基本となります。しかし仕事には、もう一つの知識も必要となります。それは本業に関連する知識です。それは深く理解しなくても良いので、広く薄く幅を広げるための知識です。イノベーションとは組み合わせですから、本業の知識だけでは新しいモノを生み出すことはできないのです。新しいモノを生み出すためには本業に関係する知識が必要なのです。
多様な知識、たくさんの経験を重ねることが新しい組み合わせを創る能力となります。
仕事に必要なものは二つあります。一つはディープワーク、つまり深い仕事で、そのことに集中することです。もう一つがシャドーワークで浅い仕事のことです。これはインターネットで検索する時間など、デジタルを使っている時間を言います。自分の頭で考える時間とSNSを活用する時間を持つことで、他の人と違う仕事ができるのです。
芸能界でイノベーションの事例がAKB48です。CDが売れない時代において、このグループが売れているのはイノベーションをしているからです。CDプラス握手券、CDプラス総選挙投票権の組み合わせで売っているのです。あるものを組み合わせて新しいモノを創り出すことがイノベーションですから、まさにこの手法を使っているのです。他にも真似ができる事例だと思います。