活動報告・レポート
2019年12月14日(土)
土曜講座
人口減少

「人口が減少するとその市は衰退し、商売も厳しくなります」ということに関して話を交わしました。和歌山県の人口は約92万人で、毎年、約1万人ずつ減少しています。人口が減少するということは消費も落ちることを意味しています。つまり和歌山県の場合、毎年1万人分の消費が無くなっているのです。これはとても大きな数字になります。

例えば一人当たり年間の食糧費の支出を100万円だとすると、1万人に100万円乗じた金額が消えることになるので100億円の消費が無くなっています。100億円も食料の消費支出が無くなっているとすれば地元スーパーに大きな影響を与えています。決して見逃せる数字ではないので、域内経済に大きな影響を与えていることは明白です。

しかも毎年、1万人の人口が減少していくので、毎年100億円の消費が消えていくことになります。この消費減少を食い止める方法はありません。一人当たりの食料品を買う金額を倍増させれば解決しますが、そんなことは不可能です。個人消費を増やせないとすれば、余程大きな消費につながる政策を実行しなければ補えません。

そこで和歌山県にIRの誘致が決まるとすれば、雇用は約2万人増加と試算されていますから消費はその人数分増加することになります。結局、個人の消費額を大きく増やすことはできませんから、雇用を増やす政策を実施しなければならないのです。

「人口が減少するけれど影響はそれほどでもない」とはならないのです。確実に消費が落ち込み、地域経済の規模は小さくなっていきます。経済活動が縮小することは、企業活動も縮小を余儀なくされるので、停滞、衰退への扉が開かれることになります。

人口減少という現実と将来が分かっているのに、放置することはできないのです。新しい産業を持ってくる、雇用を創り出す政策を実行しないことには、和歌山県の衰退は止められません。 人口減少を前提とした政策立案と実行が必要だと考えています。

土曜講座

明治「外交史料展」の開催に合わせて開催している土曜講座「先人の歩みを引き継ぐ」の第4回目、最終回を迎えました。今回のテーマは「和学と伊達家、坂本家」です。伊達家とは陸奥宗光、坂本家とは坂本龍馬の家系を言います。

主催は「陸奥宗光外務大臣の功績を教育に活かす実行委員会」で、素晴らしい企画を実行してくれたことに感謝しています。和歌山県と和歌山県教育委員会、そして外務省外交史料館が主催している「外交史料と近代日本のあゆみ」展に合わせて「土曜講座」を開催してくれたことは、この企画に厚みを持たしてくれました。

さて本日の「土曜講座」に、遠くタイ王国から、全国龍馬社中タイ龍馬会の苅部俊雄会長が会場に来てくれました。タイ王国から和歌山市の「土曜講座」に来てくれたことに深く感謝していますし、併せて「外交史料と近代日本のあゆみ」展を鑑賞してくれたことを有り難く感じています。

苅部会長から「史料展の展示物はレプリカですよね」と質問があったので「本物の条約、批准書ですよ。坂本龍馬から陸奥宗光に宛てた手紙も本物ですよ」と答えると、驚きを隠せないで「本物の条約書や批准書が展示されているのですか。よくこんな凄い企画が実現できたのですね。和歌山県は凄い県です」と話してくれました。

きちんと本物外交史料の価値を理解してくれていることを嬉しく思います。この「外交史料展」の価値を和歌山県の皆さんに分かって欲しいと思い開催に漕ぎつけたのですが、どこまで浸透しているのか気になります。この企画が実現したのは関係者の熱意と取り組みが生み出した奇跡であり、今後実現するかどうか分からない企画だからです。

いよいよ明日12月15日が最終日ですから、一人でも多くの皆さんに鑑賞してもらいたいと思います。

それにしてもタイ王国で龍馬会を立ち上げて活動している苅部会長の行動力には感服します。和歌山県に来てくれて「土曜講座」に参加してくれたのですから。

邦章会

定期開催している「邦章会」の今年最終の会合を行いました。「こんなメンバーで集まれることは嬉しいことです」という挨拶から始まりました。先輩が後輩を育てるための励ましの言葉もあり良い交流会となりました。

「自分は仲間を守っているように思いますが、実は守られているのです」という言葉がありました。仲間を大切にしている人は、メンバーから大切にされみんなから守られているということです。仲間を大切にしない人はメンバーから守られないので、困った時に助けてくれないことになります。

「一番を目指して思い切りやること」。簡単な言葉のように思いますが実に難しいことです。一番を目指すことは良いことですが、諦めないで目指し続けることは簡単ではありません。初期の目標は時間と共に「届かない」と諦めの気持ちが忍び寄ってきます。諦めないことは簡単なことではありませんが、それを目指す限りは諦めない心を持ちたいものです。