活動報告・レポート
2019年11月25日(月)
エフエムワカヤマ
エフエムワカヤマ
エフエムワカヤマ出演

和歌山市を拠点にしているエフエムワカヤマの番組に出演いたしました。宇和千夏さんの生放送に出演し、和歌山県に進出が決定しているロケット射場計画と教育面からの和歌山県の取り組みについて話しました。

今日の放送で話した要点を以下に記します。

和歌山県でロケット発射の現場を見ることができる。夢のような話が現実のものとして発射場建設が進められています。スペースワン株式会社が串本町で計画しているものですが、ソフト面では子ども達への教育に生かすことが重要です。教育に関して、以前から和歌山県は宇宙教育を導入しているのでどの府県よりも宇宙教育に関して先進的な教育を行っています。

  1. 宇宙教育の切り口になった出来事があります。それは平成22年7月31日に行った「宇宙が和歌山にやってきた JAXA タウンミーティング&ユース・スペース・プログラムin和歌山」を開催したことです。
    宇宙服のインナーを製造してくれている島精機と和歌山大学の協力を得て、フォルテワジマで開催したものです。当時、日本中を感動の渦に巻き込んだ「はやぶさ」が持ち帰ったカプセルのレプリカの展示も行うなど、JAXAからも多大な協力を得て実施したものです。
    テーマは「宇宙が和歌山にやってきた」ですから、いち早く宇宙を意識したイベントを開催したのです。子ども達に宇宙への関心を持ってもらうことを目指した内容となっています。
    具体的には、JAXA宇宙教育センターと和歌山大学観光学部とは「宇宙を切り口とした総合的な教育システムの構築とその教育を生かしての地域再生」に共同して取り組んでいますが、今回、JAXA宇宙教育センターによる宇宙の魅力と宇宙開発に関係する仕事の紹介、NASAで実施された教師のためのスペース・キャンプ・プログラムに参加した教師による「宇宙授業」を行うなど、宇宙が持つ教材としての無限の可能性を示し、理系に限らず文系も求められる新しい産業分野としての宇宙の可能性などを学習しています。
    宇宙と教育、子ども達への夢を目的とした大きなイベントを実施したことが宇宙教育の始まりとなりました。

  2. 平成22年11月15日。和歌山県教育委員会とJAXA宇宙教育センターと宇宙教育活動に関する連携協定を締結しています。
    このことで、宇宙を素材とした教員向け研修プログラムの開発及び実施、社会教育支援、学校教育支援などの活動を通じて相互の関係を深め、宇宙教育を推進することを目指すことを志向し始めました。

  3. 平成23年3月31日には、和歌山県教育委員会は、平成22年10月に実施した「JAXA教師のためのスペースプログラム」に参加した教師をスペースティーチャーとして委嘱し「JAXAスペース・ティーチャーズ和歌山」を発足させました。教師が訓練に参加している時、僕も筑波宇宙センターを訪問し、訓練の一端を体験したことがあります。宇宙服を着て月面探査車の操縦訓練や、宇宙船内と同じ広さの部屋に入りコミュニケーション能力を鍛える訓練などを行ってきました。宇宙ではチームとして機能しなければ仕事は果たせませんし、それ以上に乗組員の命にかかわってきます。個人の能力も大事ですが、チーム力を高めるためのコミュニケーション力が大事になります。この訓練や考え方は宇宙空間だけで発揮できる能力ではなく日常生活にも必要な能力となりますから、宇宙教育は生活や仕事でも通用する能力を鍛えてくれるのです。
    このように、宇宙教育の授業を行える訓練を受けたスペース・ティーチャーズによって、和歌山県は宇宙教育を実施している県となったのです。例えば宇宙での公用語は英語ですから、宇宙を目指すのであれば英語の学習が大切だと子ども達は思います。宇宙を目指すのであれば、科学だけでなく英語の学習にも力を入れようと思った子どもはいると思います。
    子ども達に夢を与える教育を実施している和歌山県こそ、宇宙に最も近い県に相応しいと思います。

  4. 僕もオーランドにあるケネディ宇宙センターを見学した経験があります。当時はスペースシャトルが打ち上げられていた時代で、同センターでスペースシャトルを見ることができました。
    施設内を案内してもらった経験は今も忘れることはありませんから、ロケット発射場に行くことだけでも得難い経験となると思います。
    串本町のロケット発射場の施設見学コースを設置してもらえたなら、子ども達にも見学してもらうことで和歌山県を誇りに思ってもらえることになります。見学コースの設定、将来の可能性として研究所や組み立て工場なども立地出来たら宇宙産業が和歌山県にやってくることになりますから、経済効果や雇用増にもつながります。
    宇宙産業が和歌山県にあるとなれば自信と誇りを持てるので、全国に誇れる和歌山県を発信できます。
地区退任役員懇談会
地区退任役員懇談会

地区組織を担ってくれていた歴代地区本部役員の皆さんの懇談会があり、お招きをいただき出席しました。開会に当たりS会長からは「課題を放置していれば組織は衰退する」と教訓を話してくれました。長年にわたり組織をリードしてきた経験から、課題を見つけているのに解決するための取り組みをしないでいると、組織は衰退していくことを知らせてくれたものです。

私達は課題を見つけているのに先送りすることは往々にしてあります。個人としても先送りは止めたいところですが、それ以上に、組織として先送りをすることは衰退につながると強く感じます。「誰も対応しない」、「気付こうとしない」、「誰かがやるだろうと思っている」と、瞬く間に組織は衰退していくのです。

リーダーには課題を見つけること、都度、課題に対応していくことが求められます。昔も今も変わらない原則だと思いますから、先輩方の考え方を吸収したいと考えています。

地区退任役員懇談会