和歌山市が主催している毎年恒例の、一万人大清掃に参加しました。和歌山市の宮街道沿いのゴミを拾いながら道沿いを歩きました。今回は例年よりも捨てられているゴミが少なかったように思います。最も多かったのは道路沿いのタバコの吸い殻です。車の窓からポイ捨てをしていると思いますが、ポイ捨てをする人に対しては「あなたが捨てたタバコの吸い殻を拾ってくれる人がいることを伝えたいと思います。誰かが社会のルールを守らなければ、社会のコスト増や誰かの時間を奪うなど負担になっていること自覚して下さい」と言いたいと思います。
今回は空き缶や弁当の空き箱などのポイ捨てがなく、喫煙者のマナーの悪さが際立っていたようです。清掃活動に参加してくれた皆さん、お疲れさまでした。
とても嬉しい話を聞かせてもらいました。堺市立文化館の職員さんが話していたことを伝えてくれたのです。それは次のような感想です。
「和歌山県立近代美術館で企画展が開催されていることを知っています。この企画は『ミュシャと日本、日本とオルリク』展と『外交史料展 外交史料と近代日本のあゆみ』展の同時開催ですが、これは素晴らしいと思います。単独でも凄い企画を結び付けて、同時開催することのセンスの良さを感じます。この企画をした人は素晴らしいセンスをしていると思いますし、同時開催のこの企画を鑑賞できる和歌山県の皆さんを羨ましいと思います。素晴らしいセンスがある企画を実現した和歌山県の文化度の高さを感じます」という話です。
堺市立文化館の方の感想にあるように、羨ましいほどの企画展ですから、開催中に多くの方に鑑賞して欲しいと願っています。
冨塚さんには、「今回の企画に尽力いただいたことに感謝しています。和歌山県での外交史料展を大成功に終えることができたなら、再び、開催する機会を与えて下さい」とお願いしました。
冨塚さんからは「文化財保護法が改正になりました。改正の一つに、文化財の公開施設の整備に対し補助を行ったり、展覧会などによる文化財の鑑賞機会の拡大を図ったりするなど文化財の活用を図ることとなりました。そのため貴重な史料を保存することに加え活用することも目的となったので、活用を図ろうとする府県があれば起用したいと思います」と話してくれました。
今回展示している明治外交史料はとても貴重なものばかりで鑑賞する価値は非常に高いので、皆さんにはこの機会に是非とも鑑賞して欲しいと願っています。
さて本日、冨塚さんによるフロアレクが開催されました。フロアレクに参加した約100人の皆さんと共に冨塚さんの説明を聞かせてもらいました。参加者の中には向陽高校と向陽中学の生徒21人も参加して勉強の機会となっています。
フロアレクのために資料を用意してくれたので、それに基づいて外交史料とその史料に基づいた外交史の説明をしてくれました。
- 日米修好通商条約。1858年7月29日に調印されています。アメリカとの間に民間の自由貿易を設定したことによって、領事裁判権の承認と関税自主権を喪失しました。江戸幕府はわが国にとって不平等な条約を締結してしまった訳です。それは江戸幕府が外交の経験がなかったことから後々、不平等な扱いをされることを予知できなかったことから調印したものです。
この後、明治政府は不平等条約の改正が最大の外交課題となります。 - メキシコとの修好通商条約の締結。1888年11月30日に調印しています。これは内地雑居を許したことで領事裁判権を認めないことを記したもので、アジア以外の国との間の初の対等条約となります。陸奥宗光駐米公使とロメロメキシコ公使がワシントンで調印したものです。
ただ国内世論の中には内地雑居を認めることに反対の人も多数いました。それはメキシコ人が日本全国どこにでも滞在出来ることを認めることで、外国人による犯罪が増えることを懸念したものです。内地開放になることを嫌がる国民がいたのですが、陸奥宗光伯は国内世論を抑えることに苦心したようです。 - 日英通商航海条約。1894年7月16日に調印しています。領事裁判権を撤廃し関税自主権を部分的に回復したことで条約改正が大きく前進しました。
以上に代表される貴重な明治外交史料を見ながら説明を受けることで歴史背景が分かり理解が深まりました。
陸奥宗光伯に関しては「先考訓書」の説明をしてくれました。これは陸奥宗光伯が長男に対して処世訓を書いたものです。陸奥伯の考え方が理解できる資料となっています。
素晴らしい説明をしてくれた冨塚さんに心から感謝しています。ありがとうございます。