活動報告・レポート
2019年11月16日(土)
ロケット発射場建設工事祝賀会
ロケット発射場建設工事祝賀会
ロケット発射場建設工事祝賀会

串本町でロケット発射場の進入路の建設が既に始まっていますが、今日は建設工事祝賀会が開催されました。主催者のスペースワン株式会社から祝賀会にお招きをいただき出席してきました。

祝賀会は盛大で、知事の言葉を借りれば「これまで和歌山で開催された祝賀会の中で最も豪華なものだと思います」ということです。ロケット射場への期待の高まりが感じられるものでした。

名称は「スペースポート紀伊」で、紀伊の国(和歌山県)でのロケット事業は世界を目指す鍵になるという意味が込められています。奇しくも南紀白浜空港のコンセプトも「世界のKiiへ」ですから、このロケット射場も南紀白浜空港も世界を目指す紀伊(の国)を掲げることになります。

ここに地方自治体や鉄道、そしてインフラ企業も連携することで世界を目指せる文化と歴史、そして自然を育んでいる観光地、和歌山県を訴えることができます。

初号機打ち上げは2021年ですから、もう2年先には和歌山県にロケット発射場が完成し、稼働することになります。本州で和歌山県串本町を超える適地はなく、民間における宇宙進出の分野で和歌山県が先駆者になります。ワクワクする事業計画が進もうとしています。

出席してくれた来賓の中に、JAXA理事長を始めとする理事や役職の方がいたので挨拶を行いました。実は昨日、和歌山県出身の元JAXA役員の上野精一さんのお別れの会が東京で開催されたのですが、出席した理事長を始めとする皆さんが串本町に来てくれたのです。人と宇宙がJAXAと和歌山県を結んでくれています。

昨日のお別れの会では、僕の弔電を最初に読み上げてくれたことを聞き感謝の念に堪えません。

ロケット発射場建設工事祝賀会

関係者によると「心が入り感動する内容だったので一番に読むことにしました」ということなので、尚更、僕の方が感謝するばかりでした。

いくつか上野精一さんの仕事の凄さを感じられるエピソードを伝えてくれました。

JAXAがアメリカ航空宇宙局と交渉をする時に使う世界地図は大西洋が真ん中に位置しているものを使用するのが慣例です。アメリカを始め西洋の国では大西洋が真ん中に位置している地図を使っているからです。

しかし上野さんは「日本とアメリカの二国だけで交渉するのだから、太平洋が真ん中に位置している地図を使うべきだと」何度も主張して、とうとうアメリカに受け入れさせた話があります。交渉の序盤戦で対等の位置に着くことに意味があります。最初から相手有利な場面を設定されることは交渉を不利に進めることになりますから、何度も交渉をして日本で使用している地図を交渉の場で採用させたことは大きなことだと思います。

これは「ごり押しではなく譲らない人」であったことを物語っています。交渉のごり押しは決裂させることになりますが、信念を貫いて譲らないことは信頼へとつながります。

また宇宙を産業とした場合、最も大切なことは人材育成であることを提言していました。技術や収益ではなく人材を育成することが宇宙産業では大事であると考えていたので、子ども達に宇宙教育を実施してくれていました。勿論、和歌山県の学校で上野さんが直接、授業をしてくれたこともあります。

ロケット発射場建設工事祝賀会

何よりも和歌山県教育委員会でスペース・ティーチャーズを組織し、子ども達に宇宙教育を実施する体制を作ってくれたことは、人材育成の大切さを理解し、それを実現させようと考えてのことです。和歌山県教育委員会とJAXAの間で「スペース・ティーチャーズ」の提携を結ぶことができたのも上野さんを始めとするJAXAの皆さんのお陰なのです。和歌山県ではもう何年もの間、宇宙教育も実践していますから、和歌山県が宇宙を産業として受け入れる素地はできていたと思います。

このように直接的ではないかも知れませんが、宇宙教育と人材育成を図れる教育の取り組みの基礎を作ってくれ、その精神を県教育委員会とスペース・ティーチャーズが受け継いでくれていますから、ロケット射場が完成した後の体制も大丈夫だと確信しています。

今日の祝賀会には「上野さんも来たかっただろうな」と思いながら、JAXAの皆さんと思い出話とこれからも意志を実現させることの話を交わしました。祝賀会でお会いした皆さんに心から感謝しています。

外交史料展

外交史料展が開催中ですが、今日と明日、会場のフロアレクを務めてくれるため和歌山県入りしてくれた外交史料館の冨塚さんと意見交換を行いました。面白い観点から話をしてくれました。「不平等条約改正ができたのは、不平等であっても日本はその条約に従っていたから信頼できる国だと相手国が思ってくれたことも要因としてあります。もし条約内容が不平等だから守らなくてもいいと判断して条約を無視していたら、相手国は『日本という国は信頼できない国だから条約改正はできない』と考えたということです。現代も同じで、二国間の条約や世界で決めているルールを守らない国は信頼されませんから、約束を守らない国に対して有利な条約提案をすることはありません。まして決めごとを守らない国との間の条約改正をすることはありません。だから日本が不平等条約を改正できたのは信頼できる国だと判断してくれたこともあります」という見解です。

ルールを守る国は信頼されるので、やがて対等な国として認めてくれることになります。決められたルールを守れない国は信頼されませんから、対等な国だと認めてくれることはありません。約束を守らない国と新しいルールを決めても守らないだろうと思うからです。

明日は県立美術館のフロアレクに行く予定なので、冨塚さんが学生たちにどんな話をしてくれるのか今から楽しみです。

ライブ

東京から「恋をしようよジェニーズ」の皆さんが三度目の和歌山県入りをしてくれました。今回のライブのテーマは「The Jennys’ Party」で4組のバンドシンガーが参加してくれまし た。 「恋をしようよジェニーズ」、「THE STEPHANIES」、「匕首蝮」、そして「内川樺月」さんのメンバーです。

今回のライブは「The Jennys’ Party」と銘打って開催したものですが、これは彼らが和歌山でのライブを盛り上げようと命名したものです。和歌山を音楽で盛り上げるために、このシリーズを続けて実施することを目指しています。

今夜は4組のアーティストが会場に熱気を運んでくれました。和歌山県を元気にするためナイトライフを盛り上げることを目指したライブですが、アーティストと来場してくれた皆さんの熱演のお陰で大いに盛り上がりました。

ライブ

参加してくれた方からは「とても楽しかったです。次回も開催して下さい」、「聞きたかったアーティストでした。和歌山に呼んでくれてありがとうございます」、「凄い熱気とクオリティで楽しかった」などの意見をいただきました。

ライブ終了後、出演者の皆さんと懇親の時間をいただき、音楽を通じた和歌山市活性化などの話を交わしました。出演者の皆さんからも「和歌山の人は熱心だったので、今日のライブは楽しかったです。また来たいと思います」と話があり、和歌山ファンが増えたと感じています。