大規模津波防災総合訓練に参加しました。主催者は、国土交通省、和歌山県、大阪府、和歌山市、そして堺市、加えてインフラを担ってくれている企業など138の団体が参加する大規模な防災訓練は圧巻でした。実際の巨大地震や津波は、更に想定を超える規模のものだと思いますが、今回の訓練は、それに対応していく覚悟を感じさせてくれるもので、安心さえ感じることができました。
日頃からの備えは、防災と非難時の行動などの知識と共に、実地訓練をしておくことが必要です。訓練のない備えはあり得ませんから、国と国の機関、和歌山県や和歌山市、そして民間企業が一堂に会して参加する訓練は意味のあることです。
特に組織が違うと情報の連携が不足します。初期動作に最も重要なことは情報の連携と伝達ですから、その連携につながる訓練だと感じました。
それぞれの組織が持っている災害支援用の車両、飛行機、船舶などが集まり、総合的に機能するように訓練を行っていました。人命救助は何よりも救助体制の確立と連携が重要ですから、動きを見て横のつながりを感じることができました。
また災害要支援者の救助に関しては、和歌山市片男波自治会の救助モデルが採用されていることも特筆すべきことです。高齢者で介護支援などを必要とする人の救助方法は大きな課題ですが、片男波ではこれらの皆さんの情報を把握していて、災害発生時には救助するしくみを整えています。防災倉庫には人を運ぶことのできるリヤカーを備え付けており、自治会の災害要支援者の救助を担当する人が近くの避難所まで、リヤカーに乗ってもらって送るしくみです。
今回の防災訓練ではこの救助モデルが採用され場内アナウンスでも「今回、災害時に助けを必要としている方の救助について、地元和歌山市片男波自治会のモデルを採用しています。高齢者が支援を必要としている方は所定の場所に集まっていただき、救助するしくみで救助訓練を行っています」と伝えてくれました。
国土交通省などが主催する防災訓練で、地元自治会の取り組みが紹介されたことは、津波被害が想定されている地元の皆さんの防災意識の高さが認知されることにつながり、嬉しい出来事となりました。
防災訓練は連合自治会、または単位自治会で実施されています。それに加えて救助する立場にある国や県、市などの機関がすべて参加して救助訓練を行うことで、課題を見つけることができますから、訓練と訓練を踏まえた反省点を抽出することは、訓練に参加した私達に大きな安心感を提供してくれるものです。
また報道のあり方も関係者と話をさせていただきました。大災害が発生した時は、報道が出す情報が初期の安全行動を促すことになります。迅速、正確に災害発生状況を報道してくれることが命を守ることにつながるのです。関係者は「災害発生時は早く情報を伝えることが大事だと認識しています。そのために自治体などと連携を密にして対応することにしています」と話してくれたように、その使命感を感じることもできました。
今回は南海トラフの巨大地震が発生したことを想定して実施した総合訓練でした。これだけの規模の総合訓練を実施する機会はそれほど多くありませんから、万が一の時を前提とした本番さながらの緊張感のある訓練だったと感じました。
国や県、市が私達の生命を護るため活動を担ってくれていることを感じる総合防災訓練でした。参加することで、今まで以上に防災に関する意識と行動を高めていく必要性を感じました。今日の訓練に関係する皆さんに感謝いたします。
宇宙ロケットに参入しようと考えている会社の役員と会いました。「和歌山県ではスペースワン社が宇宙ビジネスを開始しますから、和歌山県での起業も検討して下さい」と依頼を行いました。この会社の約款にも宇宙事業が記されていて「スペースM」計画を掲げています。近隣には同じ起業家として流れ星ビジネスを行っている会社があり、宇宙と流れ星をくっつけた展開など未来のビジネスと人類の夢が広がります。
そんな会社の計画が和歌山県で実現するなら素敵なことであり、宇宙ビジネスに最も適した場所が和歌山県だと自負しています。お誘いが経営者の心に届くことを期待しています。
そのほかにもホログラム事業や海水などから水資源を生み出す事業に着手していて開発途上国にその技術を輸出しようとしています。この会社の掲げている理念は「社会に役立つ事業であること。社会が発展する事業でなければ参入する意味は感じないので、資本投下も見合わせることにしています」と話してくれました。儲けるからその分野に参入するのではなく社会が望んでいる事業だから参入することを理念にしているのです。
柔軟でアイデアが豊富な会社が和歌山県と関係を築けるよう、彼らの意見を確認しながら協同したいと考えています。