活動報告・レポート
2019年10月31日(木)
外交史料と近代日本のあゆみ展

いよいよ11月2日から「外交史料と近代日本のあゆみ」展が和歌山県立近代美術館で開催されます。この日を迎えることをどれだけ待ち望んでいたことでしょうか。関係各位の皆さまに心から感謝申し上げます。和歌山県で初めての開催ですし、ここに至るまでの経緯を知っていることから、これから先、開催することが得難い展示会ですから、この企画が実現したことに感謝していますし嬉しさも一入です。

そして大変ご多用の中、外交史料館の冨塚さんが和歌山市に来てくれています。和歌山県立近代美術館で準備のお手伝いをしてくれていることに心から感謝する次第です。これまでも展示物の選択、和歌山県からの本企画に関しての要望を聞き入れていただき、実現することに多大な尽力をいただきました。冨塚さんと和歌山県の関係者の方々の尽力があったからこそ実現した企画であり、今回携わってくれた中の一人でも欠けたなら実現していなかった企画です。

仕事には心持ちと熱意が必要です。この二つがない仕事は魂が入っていない仕事になりますから、今回、外交史料展が実現できたことは、関係者の心持ちと熱意の賜物だと考えています。

元々外務省外交史料館で明治150年を記念して開催された「明治外交史料展」のことを知り、現地に赴き鑑賞した時、「これを和歌山県で開催したい」と思ったこと、そして「この史料展を開催できたならどれだけ和歌山県の子ども達に好影響を与えることになるか」と思って、実現させるために関係者の意見をいただきながら動いてきました。

わが国の外交史に燦然と輝く明治外交史料の一級品の本物の史料を、和歌山県で展示できることは夢のような企画です。これまで尽力をいただいた外務省外交史料館の皆さん、和歌山県担当箇所の皆さん、そして外交史料館で明治外交史料展が開催されていることを教えてくれ、今回のきっかけを与えてくれた「陸奥宗光外務大臣」の功績を教育に活かす実行委員会の皆さんに深く感謝申し上げる次第です。

今から2年前になります。「東京の外交史料館で『明治外交史料展』が開催されています。とても素晴らしい企画ですから、是非、ご覧になって下さい」とこの史料展のことを教えていただき、その後、外交史料館を訪れて鑑賞しました。その時、展示されていた外交史料を見て、わが国の明治外交史の素晴らしさを感じました。僕はこの歴史上の出来事を研ぎ澄まされた感覚で捉えたのですが、和歌山県の方々にも「明治外交史料を見て同じような感覚で感じて欲しい」と思ったことを覚えています。

これまでの県議会本会議での動きを以下に記します。

  1. 平成29年2月定例会において「明治維新150年に向けての考え方について」を取り上げました。
  2. 平成29年6月定例会において「修学旅行での外務省訪問について」を取り上げました。
  3. 平成30年6月定例会において「和歌山県の明治150年に関する取り組みについて」を取り上げました。この中で「外交史料館との連携展示の開催について」を提言し、企画部長から「開催について検討する」ことの答弁をいただきました。
  4. 平成30年12月定例会において「外交史料展について」を取り上げました。ここで企画部長から「外交史料展につきましては、陸奥宗光に関する史料を中心に展示を行うために、来年秋頃の開催に向け検討を重ねているところです。
    開催期間、規模、展示点数につきましては、史料を所管・保有している外務省の外交史料館と調整中でありますが、議員御提案のように、ほんものの唯一無二の貴重な史料に触れることができるように、引き続き協議を進めてまいります」と答弁をいただきました。
    また教育長からは「明治の外交史に燦然と輝く陸奥宗光の業績に触れる機会となる外交史料展の見学や、日本の外交史等について専門家から直接話を聞くことは、ふるさと教育とともに、歴史への興味・関心を高め、深い学びにつながる有意義なものと考えております。
    本県で外交史料展及び講演会が開催される際には、市町村教育委員会とともに活用できるようすすめてまいります」と答弁をもらいました。
  5. 平成31年6月定例会において「外交史料と近代日本のあゆみ展について」を取り上げています。ここでも企画部長から「今回の展覧会は、明治期の外交史料等の実物を目にすることで、改めて、歴史の歩みと郷土の偉人の功績を再認識していただくことを意図して、企画いたしました。
    議員の御質問にありましたとおり、11月2日から12月15日の予定で、『外交史料と近代日本のあゆみ』と題した展覧会を、県立近代美術館において開催できるよう、準備を進めております」答えてもらいました。
    教育長からも「外交史料展、また、それにあわせて開催されるフロアレクチャーなどを、ふるさとや歴史に関する学習に十分活用するよう、市町村教育委員会とともにすすめてまいります」と答弁をいただきました。
  6. 令和元年9月定例会にいて「外交史料と近代日本のあゆみ展について」を取り上げました。知事から「今回開催する外交史料展は、まさにその郷土の大先輩である陸奥宗光が活躍した、日本外交史の中でもとても重要な時期の史料に触れられる機会なのでよく勉強して欲しいと思います。
    その他にも外交史料展でありますので、日米修好通商条約など陸奥が直接関わっていない史料もたくさん展示されていますので、日本がどのように国際舞台に乗り出したのか、どんな外交を展開していたのか、史料を通じて、先人達の歩みに思いを馳せながら、今の世界情勢にも目を向けて、未来を切り拓く礎にしてほしいと考えています」と答えてもらっています。

こうして県議会での質疑を振り返ると、改めてここに至るまでの過程を思い返し、和歌山県にとって将来、大きな成果を生み出す企画になると感じています。