活動報告・レポート
2019年10月7日(月)
建設委員会視察
徳島県ほたる川視察

今日から水曜日まで建設委員会の視察に出掛けます。視察先は徳島県と高知県の二つの県です。初日は徳島県の吉野川の支流であるほたる川の改修についての視察です。吉野川は暴れ川と呼ばれているように台風などの時に氾濫をしている川ですが、その支流である「ほたる川」も台風到来の度に氾濫していた河川です。特に平成16年の台風第23号や平成23年9月の台風第15号の時は浸水被害を受けています。そこで国土交通省と徳島県、及び吉野川市の三者が協力して災害対策に乗り出しました。

国は排水機場を設置して「ほたる川」の水位が上昇した時に吉野川に排水をするようにしました。毎分10トンの排水ができる大規模なポンプ場を設置しています。

徳島県は総合流域防災事業として河川の改良を行っています。

徳島県ほたる川視察

そして吉野川市では「吉野川水害に強いまちづくり条例」を制定し、浸水地域に家屋などの建設を規制するようにしています。私有財産である土地の利用制限を行うような条例の制定をしたことは画期的だと思います。この地域に土地を有している人や住んでいる人からは財産権の侵害になるのではないかとの反対意見もあったようですが、安全を確保するためには規制が必要だと説得をして条例化したと説明してくれました。随分、思い切った政策だと思います。

土地の利用制限を図るような条例を制定するには、余程、覚悟を決める必要がありますから、和歌山県で同様の氾濫地域がある場合の参考になります。ただ実行するには地元の皆さんの同意が必要なので、この政策を実行することは容易ではないと思います。

徳島県ほたる川視察

これは反対意見があるにしても、吉野川市が住民の安全と利益を護るために制定した条例だと思います。

「ほたる川」の治水対策は国と県、そして吉野川市が連携を図って実現できた先進事例だと思います。和歌山県内でも河川氾濫の心配がある箇所がありますから、参考にしたいと思います。


視察した後、四国を縦断する自動車道を通って高知県に向かいました。そこで和歌山県の高速道路について思うことがありました。和歌山県内の高速道路の工事が順調に進んでいます。高速道路は国土交通省の直轄事業ですが、国に事業化してもらうためには県にも財政出動が求められます。国から予算配分してもらうには、県が相応の財政出動をしなければならないので、県としても覚悟が必要です。現在の和歌山県の考え方は、紀伊半島一周高速道路の早期実現のために国からの予算をできるだけ確保したいということです。それに伴う県からの予算出動を行うことにしています。国からの高速道路予算を確保することは、県としても財政出動を伴いますから、和歌山県は相当の覚悟を決めて高速道路の建設に向かっているということです。

半島であることから高速道路の整備が遅れていますが着々と整備が進んでいるので、これから国土軸にある府県に追いつきたいと考えています。高速道路網を整備してからが、本当の意味で他府県との勝負だと考えています。

今日の徳島県の河川改修の事例に学び、和歌山県で災害対策を推進したいと思います。先進事例の現地視察を行うことで得られるものがあります。建設委員会として今日の視察結果を生かせるような取り組みを行いたいと考えています。

高知県ひろめ市場

そして徳島県の視察の後、高知県に移動しました。高知市内にある「ひろめ市場」を訪れました。想像していたよう雰囲気とは違って、まちなかに集いみんなで飲食することができる巨大な居酒屋のような場所でした。高知県は外食に関わる支出が全国一の県ですが、その理由の一端が分かったような気がします。気軽に楽しく交流と飲食できる場所がまちなかにあるからです。それ以外にも飲み方が楽しいことも要因だと思います。

なかなか真似ができるものではありませんが、夜のまちなかの活性化のあり方の参考になるものです。