帝京大学ラグビー部の岩出雅之監督の話を聞く機会をいただきました。和歌山県出身の監督の話を聞くことができ感動しています。
ラグビーの大学選手権9連覇の実績を作った組織マネジメントの一端を聞かせてもらいました。全ての組織や人間関係に当てはまる考え方だと思いますから、とても勉強になりました。その一部を紹介します。
チーム内にキャプテンは一人ですが、リーダーは何人も作る必要があること。強いチーム、組織にはリーダーが多数存在しています。監督が言わなくても意向を悟り、部員に自分の言葉で伝えてくれるリーダーの存在は不可欠だということです。キャプテン一人がリーダーである組織は強い組織とは言えないのです。
リーダーシップとは部員に対して「今、困難に打ち勝てば、未来こそ幸せ」であることを伝えられることです。未来の幸せを語れない人はリーダーとは言えません。
魂とは心の底からのエネルギーのことです。「魂を動かせ」と言う人がいますが、魂を動かすことができるのは本人です。監督や他人がどれだけ「お前の魂を動かすんだ」と言っても動かすことはできません。自らの魂にエネルギーを入れることができるのは本人だけです。自分で魂にエネルギーを注いで動かせる人がリーダーなのです。
「楽しむ力」を持つことは大事なことです。「楽しむ力」とは、食事の後のスイーツのようなものです。満腹になってもスイーツは別腹で食べることができます。スイーツを楽しめるようなことを「楽しむ力」と言います。満腹であってもスイーツは食べられるように、練習で苦しいとしても楽しめる力があると成長できます。
可能性とは、何度も何度も自分の目標と夢を語らせることで実現できるのです。目標を達成、夢を実現させるためには、「何度も何度も語ること」が必要です。一度や二度では夢は叶いません。毎日、毎日、人に語れるようにならなければ本気ではありません。本気にならなければ目標は達成できないのです。
目標は「現状の外」に設定しなければなりません。現状最大化できたとしても、現状維持に過ぎないのです。現状の範囲内で目標を掲げても突破する力にはならないのです。現状を超えたところに目標を定める力を持つことが成長へとつながります。現状(コンフォート)でいいなら目標はいりません。
勝ち続けるためには勝利の後のロマンが必要です。勝った後に感動できるロマンを配置しなければなれません。例えば、建築家のチームが力を合わせて聖堂を作ってもロマンはありません。でも「歴史に残る大聖堂」を作っているだとか「みんなが集まって幸せを感じてもらえる大聖堂」を作っていると思うと、人はその目標に向かって頑張れますし、成し遂げた結果にロマンを感じるのです。試合や仕事の後にロマンを感じられるしくみを作らなければ勝ち続けることはできません。
努力をし続けられる力こそ大事なことです。そのためには努力を継続できる習慣を身につけることが必要です。努力を続けられる習慣を得た人は、何事も成功できる人になります。
満足と不満足は全く違うものです。満足は自分が掲げた目標を達成した時に感じるものであり、不満足は他人に対して思うものなので、それを消したとしても決して満足にはなりません。不満足が一つ消えただけのことです。満足を高めるためには自分がやりたいことを達成する努力と結果が必要です。不満足を消せたとしても満足にはつながらない、満足は自分を高めることで得られることを覚えておきたいものです。
現在は「関われる力」がリーダーの条件です。人と人との関係の中に「関われる力」を持っている人が問題を解決できる人であり、リーダーだと言えます。人と「関われる力」を持っていない人に問題解決はできませんし、リーダーにはなり得ません。これをサーバントリーダーシップと言います。
以上は、私見に基づいた僕の思ったことですから、岩出雅之監督の意思と違うかも知れませんが、リーダーのあり方の参考になると思います。
- 和歌山文化協会茶道部部長を訪問しました。明日の会合や今後の行事に関しての話を交わしました。文化活動を進めることは、長い道のりなので簡単なことではありません。継続していることは凄いことだと思います。
- お世話になった団体の会長の奥様がお亡くなりになり、お悔やみ、通夜式に行ってきました。突然のご不幸に言葉はありませんが、心からご冥福をお祈りしています。