活動報告・レポート
2019年8月1日(木)
建設委員会視察

和歌山県議会建設委員会の視察に参加しました。本日の行程は国道371号線の仮称新紀見トンネルの掘削現場、国道370号阪井バイパス、有田海南道路、広川町道、そして南紀白浜空港の視察です。

・新紀見トンネル
建設委員会視察 トンネル工事

まず新紀見トンネルは橋本市と河内長野市を結ぶ道路で、和歌山県として府県間道路の早期完成を求めています。完成予定は2020年代半ばだと伺いましたが、可能な限り早期完成を依頼しています。大阪府でも和歌山県の強い思いを理解してくれ、この工事を一括発注してくれているので、早期完成に向かっていると思います。この工事は和歌山県と大阪府の担当箇所が連携を図ってくれていることで進捗していることが分かりました。現場で両府県の担当箇所の方が出会った時に、お互いに信頼感が醸成できていることを感じたからです。仕事は人がやるものですから、お互いの信頼関係が基礎となって仕事は進みます。逆に言えば、お互いに信頼関係がなければ仕事は進みませんし、そもそも両者が組んで仕事をするにも至らないと思います。

現場で感じた信頼感に基づいて掘削工事をしていることが分かり、更に安心しました。

建設委員会視察 新紀見トンネル工事 建設委員会視察 トンネル工事
・有田海南道路

続いて視察した有田海南道路もトンネル工事を行っています。このトンネルの掘削をしていたところ、岩盤が強固な個所が出現したので、この後は発破を使用して掘削を進めることになるようです。入ることが難しいトンネル工事の現場に入ることができ、このトンネルの必要性と早期実現を図ることが大切なことだと理解が深まりました。有田海南道路も早期完成を求めている道路なので、現場を視察して順調に工事が進んでいることを確認することができました。

・南紀白浜空港
建設委員会視察 南紀白浜空港

今回の視察の最終は南紀白浜空港です。岡田社長が建設委員会の対応をしてくれ、南紀白浜空港の課題と将来展望を聞かせてもらいました。白浜町は和歌山県を代表する観光地ですが課題もあります。日帰り観光客が多いこと、首都圏からは観光地であることを認識されていないこと。南紀白浜空港があることを知られていないこと。観光地が広域に及んでいることから、空港から観光地までの二次交通が必要であること。これらの課題を解決するために空港運営会社として地域振興に関わる取り組みをしていることを示してくれました。これまで空港の民営化を請け負ってきた経験を生かして、南紀白浜空港の運営をしてくれていることを頼もしく感じました。

ところで国際線就航の取り組みは、まずはロシアと就航を目指していることを説明してくれました。ロシアの旅行会社を招いて南紀白浜空港と共に南紀の観光地を巡ってもらっています。自然に恵まれた観光地と共に食事や海のきれいさを感じてくれたようです。

また平日はビジネス客の利用が多いことが特徴です。ここは観光地の空港ですが、ビジネス客が多いことは他の地方空港にはない特徴です。これは和歌山県、白浜町がワーケーションの適地であることを主に首都圏で訴え、実績を上げていることに起因しています。首都圏の企業が白浜町に進出してくれていることから、ビジネスでの飛行機の利用が増えているのです。観光は季節によって波がありますが、ビジネス利用は比較的安定しています。経営を安定させるために安定した利用が必要ですから、良い方向に向かっていると思います。

今後は欧米便の誘致、プライベートジェットやヘリコプターの利用促進、空港は飛行機だけではなく、関西圏の観光客を呼び込むためにバスターミナルとして活用することなどの取り組みを紹介してくれました。

建設委員会視察 南紀白浜空港

ところで白浜街は観光地ですから、ここを訪れる人の第一印象はとても大事です。南紀白浜空港を利用した観光客のファーストコンタクトは、空港職員ではなく警備員であることもあります。警備員さんの印象が白浜町の印象を決定づけることもあり得ます。民営化してからのことですが、警備員さんの印象が観光地らしくないことの指摘があったそうです。早速、空港警備会社に話をして、警備員さんに伝えてもらったのです。その翌日から姿勢が良くなり、観光客からの印象も良くなりました。警備員さんの印象が白浜町、南紀白浜空港の印象につながりますから、この改善によってファーストコンタクトは好印象になっているようです。

さて、南紀地域は地域活性化につながる取り組みがたくさんあります。南紀白浜空港の運営会社は地域振興こそ経営安定になると分かっているので、官民一体となった地域振興を目指しています。

本気で取り組んでいる人と会社があることを知り、南紀地域の観光振興と地域活性化は大丈夫だと思いました。本気こそ人と地域を動かす鍵になるものです。