B型就労移行支援事業所「森の小径」を訪問しました。今回が二度目の訪問となりますが、障がいのある皆さんが元気に働いている姿に接し、こちらが励まされました。困難がありながらも懸命に働いている姿は接する人の心に届きます。訪問している多くのお客さんが同じように感じていると思いますし、働いている皆さん、そして運営している皆さんの取り組みを心から応援しています。
このような支援事業所が地域にあることは、障がいを持つ人達の希望になりますし、今後の支援事業所のあり方を考えるうえでのモデル事業となります。レストランや農園、そして乗馬クラブなどがあり、立地を始め地域の方々に愛されている事業所であることが分かります。
障がいのある皆さんが、働くことに生きがいを感じながら就労している姿を感じることができ、「和歌山市でも熱心な取り組みを行っていますが、現在の事業所に加えて更に、こんなに仕事に生き甲斐を感じながら働いている事業所なので和歌山市にも来て欲しい」と思いました。
また夏休みの企画として、この事業所を訪ねてくれた子ども達にここで孵化したカブトムシをプレゼントする企画が用意されています。これは子ども達に人気の企画だそうで、「用意していたカブトムシは直ぐになくなります」ということです。
ここでカブトムシをプレゼントしているのは、乗馬で飼育している馬の堆肥を敷地内に積み上げて天日で発酵させ肥料にしていますが、ここにカブトムシが卵を産みに来ているからです。毎年、何百匹というカブトムシが孵化するので、それを子ども達へのプレゼントにしているのです。
子ども達、特に男の子はカブトムシが好きなので、プレゼントされた子ども達は夏休みの期間中、虫と遊び楽しい思い出を創ると思います。カブトムシが家にやって来た時の嬉しさを僕は今も覚えていますから、プレゼントされた子ども達もそれと同じように嬉しくて眠れない日が訪れると思います。夏休みの期間中、昆虫を飼育することで命の大切さを学ぶことになります。子ども達の家庭教育にも良い影響を与えるものだと思います。
楽しくて学びのある事業所を訪れましたが、ここで迎えてくれた職員の皆さんの心配りに感謝しています。
「あの人を紹介して欲しい」、「あの人に会わせて欲しい」、「この企画を説明したいのでプレゼンの機会を調整して欲しい」などの依頼を挙げたらキリがありません。たくさんの企画が持ち込まれ、たくさんの出会いが生まれています。しかしその中で企画が実現するのは、恐らく数パーセント、大半が企画倒れになっています。企画した人、依頼をした人は、その時点では「この企画を説明すれば理解してくれて、実行に移したら成功する」と思って依頼してくるのですが、世の中、自分が思うような結果になることは少ないのです。
その企画をした人は「凄い企画だ」と思いますが、依頼を受けた人、プレゼンを聴いた人も同じように「凄い」と思うことはそれほど多くありません。多くの場合、聴くだけで終わってしまうのです。それは依頼を受けた人に関心がなかったか、聴いたけれど「私、または私の会社がやるべきものではない」と判断しているからです。
紹介するということは依頼からプレゼンまでの時間をショートカットするものなので、紹介者の信頼によって出会えているのです。うまく進めば良いのですが、不幸にして企画が前に進まなかった場合は、「紹介して欲しい」と依頼をした人が、責任をもって結果報告をしなければなりません。そうでなければ紹介者の信頼に関わりますし、紹介者の立場が危ういものになるからです。自分から依頼して紹介を受けた人は、その企画がどんな結果になろうとも、「紹介者の信頼を活用したから出会えてプレゼンができた」と感謝しなければなりません。そして企画した人は結果を締め括るまで責任を持つべきです。