活動報告・レポート
2019年7月7日(日)
隊友会講演会
隊友会講演会

隊友会の後援会に参加しました。講師は京都地方協力本部長の亀井一等陸佐で、女性初の地方協力支部長だと伺いました。自衛隊における女性の活躍と女性リーダーとしての役割について話を聞かせていただきました。リーダーとしての心構えを学ぶことができました。

・リーダーにとっては3つのKが必要であること。

一つ。感謝の心。部下、上司、協力してくれている地域の皆さんなど関わる人に対して感謝の気持ちを持つこと。

二つ。希望を持つこと。リーダーはどんな状況になっても諦めてはいけません。どんな状況にあっても希望を持つことです。部下はリーダーを見ていますから、リーダーが希望を持ち続ける限り、組織として機能します。

三つ。改善すること。問題点は次々とやってきます。その都度、改善案を考えて実行することです。問題が発生すれば改善するためのアイデアを出して実行する。組織はその繰り返しです。

以上がリーダーとして自覚すべき3つのKです。

・東日本大震災での部下の派遣について

東日本大震災が発生した時、亀井氏の部隊から30名を現場に派遣することになりました。当時、亀井さんは大隊長で200名の部下を率いていました。当然、全員とも自分が現地入りに指名されると思っていました。自衛隊員ですから現地で活躍することが使命だと思っている訳です。

大隊長は中隊長に「各部隊から30名を選んで欲しい」と指示しましたが、混乱してしまったそうです。選から漏れた隊員から「何故、選ばれなかったのか」という疑問の意見が提示されたからです。

そこで亀井さんは全員を集めて考え方を伝えました。「この中から東北に30名の隊員に行ってもらうことになる。残りの170名はここに残ることになります。私もここ関西に残ります。私が残るのは関西で大きな災害が発生した時に備えるためです。全員が東北に行って任務を果たしたいことは分かりますが、関西で地震、津波などが発生した時、誰かが使命を遂行しなければなりません。私と共にここに残ってくれる隊員が必要なのです。全員を信頼しているから今回、派遣する隊員、残ってもらう隊員に役割分担するのです。現地に行くから信頼している、残るから信頼していない。そんな考えはありません」という訓示だったそうです。

時代は「黙って俺の言うことに従え」の時代ではありません。納得してもらうだけの根拠、言葉が必要なのです。これは女性リーダーとしての言葉ではなく、リーダーであれば伝えるべき内容だと思います。

また部下とコミュニケーションを図ることが指揮で一番大事なことだと考え、部下の誕生日に「お誕生日おめでとう」の言葉を伝えることをしているそうです。これによって会話がつながり、上司は自分のことを見てくれていると思ってもらえるので、距離を縮めることにつながっているそうです。女性ならではの気配りではありますが、コミュニケーションのあり方として見習いたいものです。

自衛隊という規律がある組織でさえ、まとめることは難しいことだと思います。私達が所属している組織や地域の皆さんからの意見は千差万別で、まとめることは難しいことですが、納得できるだけの考え、言葉を使えるようにしたいものです。

女性リーダーに学ぶことがたくさんありました。感謝申し上げます。

竈山神社

竈山神社で陸奥宗光伯の生誕をお祀りしました。7月7日の七夕の日に生まれた郷土の偉人を称えるために毎年実施しています。今あるのは先人たちが平和な社会築いてくれたからで、この平和な時代を引き継ぐことが私達の使命であり、そのために偉人の功績を知り伝えることが必要だと思います。そんな気持ちでお祀りに参加してきました。

竈山神社 陸奥宗光伯生誕百七十五年祭 竈山神社 陸奥宗光伯生誕百七十五年祭
陸奥宗光元外務大臣に学ぶ会

陸奥宗光元外務大臣に学ぶ会が開催されました。県立近代美術館には故郷の偉人のことを学ぼうとする親子が集まり、みんな一緒に福田光男先生の授業を通じて陸奥宗光元外務大臣について学習しました。

陸奥宗光伯が子どもだった頃の紀州藩の状況、勝海舟と坂本龍馬とも出会い、外務大臣として役割を果たしたことなど、その生涯を伝えてもらいました。

そして福田先生は、最後に陸奥宗光伯から学ぶことを総括して説明してくれました。

陸奥宗光元外務大臣に学ぶ会 岡公園 陸奥宗光伯銅像

それは考える力、今何をするか、仲間と力を合わせること。そしてコミュニケーション力だということです。郷土の偉人の功績を知ると共に、その考え方と行動力について学ぶ機会となりました。学習を終えて陸奥宗光元外務大臣の銅像のある岡公園に向かいました。和服姿の元大臣がここに立っています。外務省と和歌山市の岡公園、そして下関では伊藤博文初代総理大臣と共に立っています。これだけ銅像がある外務大臣は他にいないと思いますし、外務省は勿論のこと、全国から評価されている故郷の偉人ですから、地元の私達が功績を知り、子ども達に伝える責務があります。和歌山県で暮らす私達全員が、岡公園に県外からのお客さんを案内し説明できるようになれば素晴らしいことだと思います。

岡公園 陸奥宗光伯銅像

「私達は21世紀を生きています。今日、参加してくれている子ども達は人生100年時代ですから、西暦2100年を生きることになります。つまり22世紀を生きることになるのです」という話がありました。小学生の子ども達は22世紀を生きることに気付きました。現在の大人と違うことに気付きました。かつての大人は、子どもだった私達のことを「21世紀を生きる子ども達」だと思って育ててくれたのだと思いました。間違いなくそう思って教育を施し、育ててくれたと思います。

今度は私達の出番です。22世紀に陸奥宗光伯のことが引き継がれていなければ、郷土の誇りも自信もあったものではありません。誇りとは恥を知ることであり、恥を知るから恥じるような行為をしないことです。それが誇りになります。郷土の偉人を語れないことを恥だと思えば、知って伝えることが誇りと感じることになります。是非、郷土の偉人を誇りと思えるような大人になって欲しいと思います。