活動報告・レポート
2019年7月6日(土)
KNOB演奏会
先輩の言葉

お昼の時間に人生の先輩と会いました。先輩に会ってもらうために僕が紹介した若い人に対して早速、アドバイスを贈ってくれました。若い人にとって教訓になると思えた話を一緒に聞かせてもらいました。

「上司からの指示があればできるだけ判断すること。しかし判断するには判断材料が必要となります。判断するための材料とは情報ですから、必要な情報を集めることです。ですから仕事ができる人と言うのは、情報を集める力を持っていること。情報に基づいて判断できること。判断した後は行動できること。それができる人の条件です。だから情報を集めるための人脈を築くこと。情報に基づいて判断する力を養うこと。そして行動力を持つことが大事です」という話です。

そして「上司や先輩に自分のところに近づいてもらうためにやるべきことがあります。何もしないで待っていても近づいてくれません。近づいてもらうためには、上司や先輩を助けることです。

助けられる機会は少ないと思いますが、上司や先輩が困っている時があれば自分にとってチャンスです。助けられる方法はないか考えて行動することです。人は困っている時に助けてもらったことは忘れませんから、是非、助けられる人になって下さい」という話です。若い人に対して伝えた言葉ですが、僕にとっても参考になるものです。

KNOB演奏会
KNOB演奏会

ディジュリドゥの演奏家KNOBが和歌山市に来てくれました。ディジュリドゥとは何か分からなかったので調べました。以下の解説はKNOBさんのホームページから引用します。

「オーストラリア先住民アボリジニの人々により紡がれてきた 祈りの楽器は自然に空洞となるユーカリの木の笛で、地球最古の楽器であると言われています」、そして「ディジュリドゥとはシロアリが中だけを食べ尽くし、自然に空洞となったユーカリの木の筒です。」というものなのです。

そしてKNOBさんから、ディジュリドゥの音色を聴かせてもらいました。まさに魂に響くような祈りの音が届きました。ところがオーストラリアの楽器ですが、どこか日本文化を表現しているように感じるのです。日本人が演奏しているからではなくて、音色が日本文化的な感じがします。「こんな不思議な世界があるんだ」と思いました。

その正体について閉会の時に話をしてくれた僧侶がヒントを与えてくれました。それは静寂です。雑音の反対語は静寂だということです。静寂とは川のせせらぎ、木の葉が揺れる音、虫の声、風が流れる音など心地よいと感じる音のことです。これら静寂な音は日本人が感じる独特の音であり、静寂な音を外国人が聴くことはできないと聞いたことがあります。

ディジュリドゥの音は静寂ですから、アボリジニの人たちがこの音を演奏してきたのは、日本人と同じような魂を持っているからではないでしょうか。ディジュリドゥの音に共感できるのは、静寂を心地よい音色として感じることのできる民族だから、のような気がします。

KNOB演奏会

演奏の後、KNOBさんは「見える自然。そして見えない創造主や心の営みなどを祈り音色として表現しているのがディジュリドゥ」だと説明してくれました。

そして「この今をありがとうございます」というKNOBさんの書道の師匠の言葉を伝えてくれました。私達は、嬉しいことがあればありがとうと感謝の気持ちになりますが、嫌なことがあれば「ありがとう」の気持ちになりません。しかし「この今にありがとう」は今の出来事に感謝することを示しています。嫌なことがあっても「ありがとう」の気持ちになることを薦めてくれているのです。

KNOBさんはこんな事例を話してくれました。用事があり急いでいたので高速道路を飛ばして走行していました。法定速度から10km超えたところでパトカーに止められたそうです。内心「10kmぐらいのオーバーだから見逃してくれたら良いのに。こちらは急いでいるのだから」と思ったそうですが、その時、「この今にありがとうございます」の言葉を思い出したのです。

そうしたところ「急いでいてここで止められたのは心に余裕がないからで、このまま走行していたら事故につながっていたかも知れない」と思ったそうです。大きな災いが小さな災いになって表れてくれたと思うと、パトカーに止められたことに感謝の気持ちが生じたそうです。

警官が車に近づいて来たので車の窓を開けた時に「捕まえてくれてありがとうございます」と言ったそうです。スピード違反でパトカーに止められたけれど、感謝の気持ちになったことでむしろ清々しく感じたそうです。これが「この今にありがとう」の気持ちです。

KNOB演奏会

今、どんな状況であっても感謝の気持ちを持つことが、この今を幸せに感じることにつながるのです。今この瞬間、感謝の気持ちを持っていることが幸せでいることなのです。

ディジュリドゥの音色から、普段と違う世界が膨らんでいきました。静寂の心地よさを感じられること。「この今にありがとう」と感謝の気持ちになれること。それが幸せなことなのです。

演奏会とそれが終わった後も幸せな気持ちになれた演奏会でした。今日の演奏会に参加できて幸運だったと思っています。