活動報告・レポート
2019年6月5日(水)
高齢者の運転

高齢者の運転事故が増加していることに関して、本日も皆さんから意見をいただきました。70歳の方が訪ねてくれたので意見を聞かせてもらいました。

自動車のアクセルとブレーキペダル

「高齢になると運転に関して反射神経が衰えていることを痛感しています。私も運転中のハッとしたことを最近、三回経験しました。自動車を運転している時、前方に人がいたので急停止しようとしたのですが、アクセルからブレーキに右足を踏み変えようとした時、アクセルとブレーキに段差があるため引っかかってしまったのです。つまりアクセルから右足を離してブレーキを踏もうとしたのですが、ブレーキの方が高い位置にあるので、上手く踏めなかったのです。

もしブレーキの右横に右足が引っかかったままであれば、アクセルを踏み込んだ状態が続いたことになります。ブレーキに引っかかった後、幸い右足を浮かせてブレーキを踏むことができましたが、もっと高齢になるとアクセルを踏み込んだ状態になっていたかも知れないと思いました。

つまり高齢者の運転事故として『アクセルとブレーキを間違えて踏み込んだ』と原因が言われることがありますが、もしかしたらブレーキを踏もうとして右足を踏み変えようとしたけれど上手くいかなくてアクセルを踏み込んだ状態になっていたことも考えられると思ったのです。

まして人が飛び出して来た時などの咄嗟の場合は、更に慌てるのでブレーキを踏んでいなくてもアクセルを踏み込んでしまうことが考えられると思ったのです。

つまり踏み間違いの事故は、自動車のブレーキとアクセルの構造上の問題が高齢者の踏み間違いの原因の一つではないかと思ったのです。だから高齢者のドライバーにブレーキとアクセルの高さが違うので、急ブレーキを踏む時は気をつけるように啓発して欲しいのです」という熱心な意見を聞かせてもらいました。

そこでブレーキとアクセルの高さの違いを調べてみたところ、次のような見解がありました。

「大型車のエアーブレーキは、段差はなく同じ高さです。普通車の様に段差が無いので咄嗟の場合、ブレーキが早く踏めます。アクセルペダルとブレーキペダルは同じ形状になっていて、アクセルペダルはA 、ブレーキペダルはBとアルファベットが入っています。

構造上、乗用車等のオイルブレーキではブレーキマスターシリンダーのピストンを圧縮しなければならないので、今使われているブレーキの踏み代であるストロークが必要になる訳でこの高さが必要になります。

アクセルペダルをこの高さに合わせると右足が疲れてしまいます。

エアーブレーキはエアータンクを備えていますのでほんの少しのブレーキ操作で大きな制動力が得られますのでアクセルと同じ高さにできるのです」というものです。

また次のような意見もありました。

「アクセルペダルとブレーキペダルの高さに違いがあります。自動車はアクセルよりブレーキペダルが床より高い位置にあります。そのため、右足をアクセルからブレーキへと高さを変えずに移動させる際に、ほぼ必ずブレーキペダルに当たり、そこから足を床から上げないとスムーズにブレーキペダルを踏めない位置関係になっているのです。

これは設計の欠陥だと思います。なぜ、皆それに気が付かないのだろう。ブレーキを踏む時は、いつも右足を上げて上の方から踏むことを心がけているのですが、高齢になると容易ではなくなってきます。構造上の欠陥だと思うのですが、改善できないものなのでしょうか」というものです。

そのため「和歌山県としても高齢者の運転事故は看過できない問題だと思います。何か独自の対応を考えるべきではないでしょうか。是非、県議会で取り上げて下さい」と指摘がありました。対応を考えます。