活動報告・レポート
2019年2月23日(土)
郭邸
郭邸

和歌山市内にある郭邸を訪ねました。この建築物は明治10年に建てられたもので、神戸にある異人館よりも古い洋館です。この洋館の中に紀州藩士伊達家の生家が移築されたと言われている数寄屋があります。紀州藩士伊達家は陸奥宗光伯の生家である可能性がある、しかも幕末に建てられた貴重な建築物です。ここには茶室もあり、江戸から明治の空気に触れることができます。

郭邸 郭邸

陸奥宗光伯の生家は現存していないことから、もしこの建築物が紀州伊達家のものであれば、郭邸と共に数寄屋にも歴史的価値が見いだされることになりますから、和歌山県の誇る財産となります。

平成31年度には和歌山県立美術館で「外交史料展」を開催予定なので、この期間中、郭邸を訪れることが可能な日と合えば、「外交史料展」を見学した方がこの貴重な洋館を訪れることができますから、連携を図りたいと思います。

郭邸 数寄屋

当時、郭家は紀州藩の御殿医であり、明治維新後は西洋医学の普及を目指して「和歌山医学校兼小病院」の設立に尽力をしてくれた人物だと伺いました。

この歴史的役割を持った洋館と陸奥宗光伯の生家と言われて調査を進めようとしている数寄屋が和歌山市内にあることは市の文的価値を高めるものです。貴重な建築物で老朽化が進んでいることから保存の必要性があり、常時、開示することはできないようですが、明治の歴史的意義のある洋館の開放日に観光客が訪れることができれば、きわめて貴重な観光資源となります。

郭邸を後世に伝えられるよう保存と活用が図れるようにしたいと思いました。本日は特別企画として「郭家のひな祭り」が開催されたこともあり、案内をいただき見学することが叶いました。江戸と明治の空気に触れることができましたが、まさに平成の時代から新しい時代に移ろうとしている現代も同じような変化に富む環境だと感じています。今春は時代の変革期を迎えるに際して、時代は次の時代を担う和歌山県の政治家を生み出そうとしています。歴史的役割を担えるよう過去を知り現代に生かす活動を行いたいと思いを新たにしました。

郭邸 数寄屋 郭家のひな祭り

郭邸を案内してくれたスタッフの皆さんに心から感謝しています。時代の変革期という空気に触れることができたことは幸せなことです。

展示会

山西先生と大西屋さんが主催した「大西屋美術品展・山西未成子書道展」に行ってきました。山西先生の書道作品と大西屋さんの骨董品の組み合わせという珍しい展示会です。

山西先生の作品は柔らかくて強さがあり作品の持つ力に圧倒されるように感じました。柔らかいものに力が宿る感覚とは、一見、強さが感じられないのですが、内部に芯が通っていることからしなやかな強さが潜んでいるのです。ですから先生の作品には「柔よく剛を制す」のような感覚がありました。

大西屋美術品展・山西未成子書道展

言葉には力がありますが、書道家が言葉を書に記すことによって、そこに新しい命が吹き込まれているように感じます。言葉が生命力を持ち躍動する。そんな感覚があるのです。

生命が宿っている作品を鑑賞できる。これは凄いことだと思います。生き物だけではなく、生命が宿っていると感じられるものには力があります。思うに、全てのものにおいて生命力は力であり、力を持っているものが美しく、ここから躍動する力を秘めているのです。人も同じで生命力を感じられる人が成長していけると思っていますから、優れた作品を鑑賞して、改めて生命力の強いことが時代を切り拓くことができると思いました。

生命力が成長、発展していくための源泉になることを感じることができました。このような感覚を与えてくれた山西先生と大西屋さんに感謝しています。