和歌山市を再生させるための言葉、「一緒に地域を創ろう」。それがキーワードです。和歌山市の中心地は公共施設や大学の誘致などで活性化を図ろうとしています。それはこの場所の基本レベルを上げるものですが、公共事業だけでまちの再生は図ることはできません。公共事業でまちのレベルを上げたと言うためには必要なことがあります。そこに民間事業者が進出してくれるという結果が必要です。民間事業者が進出してくれないまちづくりは成功とは言えません。
和歌山市民会館や和歌山県立医科大学薬学部などの公共施設が建設された周囲に、全国的なブランド力を持つ店舗が進出してくれることが、結果として欲しいのです。地元のお店と全国展開している店舗が混ざり合う街並みがあれば、再生は成功したと思います。学生がキャンパスの外に出てくる。まちにあるおしゃれな店舗で勉強をする。そんな場所と空間を創り出したいと思います。
和歌山市の中心地の一部を歩き、まちの雰囲気を確かめました。まちが動き出そうとする胎動を感じましたが、これだけでは不足しています。点と点が存在して線にすることと共にアクセントが必要だからです。アクセントとはブランド力のある店舗がこの場所に来てくれることです。同じ大きさや形の点ばかりではなく太い点、色の違った点などが存在することが、私達が点と点を結びたくなると思う動機になります。
そのために「一緒に街を創ろう」と話しかけることのできる力強い言葉と、応えてくれる熱意の持った事業者が必要です。熱く語れる人がいること、その誘いに応えてくれる事業者がいること。まちづくりに欠かせない台詞であり結果です。
事業者は利益を優先する存在ですが、利益と共に事業を通じて実現したい価値があります。利用する人が快適に、豊かに感じる空間を提供することと共に、お店を核として人が交流する地域づくりをすることがサービスを提供する事業者は持っていると思います。衣服、飲食などのお店は人が交流する場所と空間を創り出します。
そんな店舗を和歌山市中心地に創り出したいと思い、こんな言葉を投げ掛けました。和歌山市が進めている人が交流する中心地になるための計画を事業者に伝え、それに応えてくれることを期待しています。
「一緒に地域を創ろう」。この呼び掛けによって人が動き、まちが動き出すことを期待しています。
1月に開催した宝塚観劇ツアーがきっかけとなり、今回の議会報告会を実施することになりました。同ツアーに参加してくれた方が中心となり、この報告会を企画してくれたものです。
今日の議会報告会の内容は次の通りです。
【説明した事項】
- 和歌山県における統合型リゾート誘致と可能性について。大阪府との近接性は議会一般質問の質疑に基づいて説明しました。
- 民間ロケット射場誘致について。串本町に誘致をしていますが、誘致ができた場合の経済効果や地域活性化について説明を行いました。県内外からの観光や周辺産業の誘致、雇用確保などにつながることが期待できます。
- 台風第21号からの復旧の考え方と状況についても説明を行いました。台風などの自然災害に強い県土づくりに努めています。
- 和歌山市中心地再生については4つの大学の開学による交流人口と居住人口を増やす報告について説明しました。
【皆さんからの主な要望、意見】
- 点と点を結ぶと線になりますが、和歌山市のエンターテイメント性については点にもなっていないと思います。まず拠点となる点をつくること。そこから広げていくことから始めるべきだと思います。
- 行きたくなるようなカフェ、スイーツ、雑貨屋などのお店が欲しいと思います。流行に敏感とまでは行かないまでも、欲しいものがある店舗を誘致して欲しいと思います。
- 買いたいものが買える和歌山県であって欲しいと思います。女性は購買意欲が旺盛なので大阪に行かなくてもショッピングが楽しめる街づくりを期待しています。
- 統合型リゾートが誘致できるとすれば、JR和歌山駅からIRまでのルートが必要です。道路の混雑を避けるために駅から施設までをモノレールで結ぶことは如何でしょうか。事業費用は大阪府が言っているように事業者に求めて欲しいと思います。
- 観光地はあるけれど買い物をするお店がありません。天満宮や東照宮に案内してもお土産を買うところがありません。和歌浦を案内しても、同じようにお土産物屋さんがないので滞在できないのです。観光地にはお土産物屋さんとカフェや雑貨屋さんが必要だと思います。
以上のような要望、意見をいただきました。皆さんに熱心に聞いていただき、たくさんの意見を頂戴しました。