活動報告・レポート
2018年12月8日(土)
平等条約130年記念シンポジウム
平等条約130年記念シンポジウム

明治150年 陸奥宗光伯−新国家への夜明け−平等条約130年記念シンポジウムが開催されました。佐藤正久外務副大臣と坂本龍馬十代目坂本匡弘さんにも来ていただいた素晴らしいシンポジウムとなりました。明治150年の節目の年に歴史を考え、郷土の偉人の活躍した時代を想像できる期待通りのシンポジウムとなりました。

平等条約130年記念シンポジウム 平等条約130年記念シンポジウム

佐藤副大臣の講演で特に印象に残った話です。

  • 自衛隊では「思いやり」ではなく「労り」の気持ちを持つことを指導されました。「思いやり」は相手に対する気持ちですが、「労り」は思いやりに加えて汗を流すことが必要です。相手のために汗を流すことが「労り」なので、相手に対する「労り」で接することが大切だということです。
    佐藤正久外務副大臣と 自衛隊は集団行動であり仲間を大切に思う気持ちが大事です。どちらも必要で、それが欠けると責任を果たすことはできません。そのため上に立つ人は頂点に立っていると思うのではなく、先頭に立っているという気持ちのリーダーである必要があります。先頭に立って背中で部下を引っ張っていくことがリーダーです。頂点に立っていると勘違いをすると誰もついていかないので組織は崩壊します。
  • 現場に目線をやらないと結果は出ません。結果を出すためには魚の目を持つことが必要ですが、それは潮の流れの変化を感じることが必要です。潮の流れの変化を知るためには現場に行かなければなりません。現場を知ることが変化を知ることであり、そこから結果を出すことができるのです。

また坂本匡弘さんの言葉で印象に残ったことを記します。

    坂本龍馬十代目坂本匡弘さんと
  • 坂本龍馬の最大の仕事は薩長同盟です。これを達成できたのは、幼い頃から不平な社会は駄目だという精神があったからです。徳川幕府になって、高知県は長宗我部氏の時代から山内氏が支配する時代へと変わりました。それまでの武士は下士とされ、山内家に仕える武士は上士となり身分制度ができました。幼い龍馬は同じ武士でも差があることを疑問に思ったそうです。
    また坂本家は豪商だったので上士が刀を質入れに来る様子も見ていて「普段は偉そうにしているのにお金を借りる時にはペコペコしていること」を知ったそうです。この身分制度を崩さなければ社会は進歩しないと感じて行動を起こしたそうです。
    そのため身分制度をなくさないことには日本は良くならないと感じて以降の行動へとつながって行ったのです。根底にはあるのは不平等な社会はいけないということです。
  • 坂本龍馬は陸奥宗光を海軍操練所の時代から弟のように可愛がり、どこに行くのも一緒だったようです。行動を共にすることで陸奥は龍馬のやり方、精神を学んで行ったと思います。根本は人のために尽くすこと、国のために尽くすことです。それは「自忘他益」の精神であり、他人のために尽くすことこそ価値のあることだと考えたようです。
    自分の利益よりも他人の利益を優先させ、人、国のために平等な社会を築こうとした龍馬の精神が陸奥に宿り、後に不平等条約改正へとつながっていくのです。この師弟関係が明治時代の基礎を築いていったように感じました。
議会報告会

夕方から議会報告会を行いました。若い皆さんが対象だったことから、和歌山県の将来に夢を感じられる政策を中心に話を行いました。納得して頷いてくれた方やメモを取ってくれた方もいたので、話をしていて気持ちが乗ってきました。報告会はわずか数分に感じられた程でした。参加してくれた皆さんに感謝しています。

報告した項目は次のようなものです。

  • 四国新幹線を含む紀淡海峡ルートの建設について。四国新幹線は昭和48年の新幹線整備計画に掲げられていることから、次に新幹線を着工する区間があるとしたらこの区間となります。大分県から四国を通り和歌山市を経由して関西空港から新大阪に至るルートが望ましいと和歌山県では考えています。もちろん高速道路も併設する構想なので和歌山県の生活、観光、流通、防災などの観点から有益なものになります。
  • ロケット発射場の計画について。和歌山県串本町で民間ロケット発射場の計画があります。民間ロケット発射場が実現すれば日本初のことになりますから、観光、雇用、経済効果で大きな期待ができます。ロケットに関しては和歌山県として宇宙教育を実施してきた実績がありますから、根付いている土壌のもと、県政として実現を目指したいと考えています。
  • 資源産業の実現について。和歌山県新宮港沖のメタンハイドレートや串本町での海流発電、そして平成30年9月議会で補正予算を計上した洋上風力に関して調査することなど、和歌山県は再生可能エネルギーの拠点となり得る可能性を秘めています。これだけの再生可能エネルギーの実現可能性があるのは和歌山県だけですから、これらの資源の産業化を図れたら大きな雇用と経済効果が期待できます。もちろん、地域活性化につながるものですから実現を目指しています。

以上のような項目が将来に夢のある政策です。

また現在、実現させている取り組みが太陽光発電での開発に歯止めをかける条例の制定や感震ブレーカー導入に関わる支援制度の制定など、生活に関係する県政の課題を解決するための取り組みについて県議会で取り上げてきました。平成30年12月県議会でも登壇するので、県政に関心を持ってもらえる内容の話を行いました。

熱心に聞いてくれた皆さんに感謝しています。ありがとうございます。

紀州宗光龍馬会
紀州宗光龍馬会発足

紀州宗光龍馬会が発足しました。平成30年12月8日に発足させることになり、197番目の龍馬会となります。和歌山県は陸奥宗光と坂本龍馬の師弟の名称を掲げ、この会を発足させました。その意思を引き継ぎたいと話し合いました。