鉄工所の社長を紹介してもらいました。笑顔があり人柄が顔に滲み出ている親切な方だったので話が弾みました。笑顔の人は初対面でも話が弾むものです。しかめっ面の人だと話は弾みませんから、表情、特に笑顔は人間関係を形成する上でとても大事だと思います。
最初に社長からは「小さな鉄工所ですから信頼が何よりも大事だと考えています。信頼されなければ私の会社は成り立ちません」と話してくれました。信頼が仕事の受注になり、そこからまた紹介されて仕事が増えていく。そんな循環になっています。
そして「小さな会社が信頼を得るためには納期を守ることが原則です。どんなに時間がなかったとしても納期には間に合わせています。何日、徹夜しても請けた仕事は期日までに仕上げてきました」と自信を持って話してくれました。
ただ最近は、知り合いの社長から仕事と商売は違うことを教えてもらったことから仕事のやり方を少し変えているようです。
仕事は自分が好きで工作物を作っていることから、請負金額が厳しくても、納期が厳しくても今までは請け負ってきたそうです。しかし「時間をかけて工作物を作り上げると達成感があり『やった』と思いますが、大きな利益にはなっていませんでした」ということです。
だから仕事に商売の考え方も取り入れて請け負うようにしているようです。商売になる仕事とは、例えば「過去に作った事例がある単純な工作物を数多く作る仕事」のようなものです。考えることはしなくても比較的簡単に作れるものを請け負うと時間も短縮できますし、試作や企画をしなくても良いので利益率は高くなります。そんな仕事も請けるようにしているとのことです。
「何十年も鉄工所を経営してきました。若い時は好きな仕事なので難しい規格品でも図面を引いて何十個も試作品を作り仕上げてきましたが、年齢も重ねたことから商売になる仕事もやるようにしています」と経営方針を転換しているようです。それは会社を安定させることが従業員さんの生活の安定に資するからです。
「一所懸命に働いてくれる従業員さんがいるから会社が存続していますから、利益をあげて従業員の皆さんのために使うことが会社の使命だと思うからです」ということです。
初対面でしたが、社長の話から家族的な経営であり従業員さんを大切に思う気持ちが伝わってきました。
「できることは限られていますが、社会に役立つこと、従業員さんが幸せになれることを目指しています」と話してくれた以上に、地域社会にも大きな貢献をしてくれていることも知りました。弱い立場にある人を助けることを念頭において行動しているこの社長は素晴らしいと思います。
人の想いが社会を支えてくれている。そんなことを思いました。
物事はあらかじめ企画しておかなければ実行できませんが、企画通りに進行できるとは限りませんから、実際は機転が必要となります。余りにも企画書通りに進行しようと進めていると歪みが生じますし、イベント事は人が主役ですが企画が主役になってしまいます。参加している人が主役だと考えると、企画を変えてでも機転を利かして参加者の願いを取り入れる応用力が主催者には求められます。
企画と準備はとても大事ですが、本番はそこに応用力が必要です。現場の出来事は現場で対応できる力がイベントでは主催者に必要となりますし、仕事においてはリーダーに必要な資質となります。
参加して窮屈だと思わせるような企画だと、次回からの参加者は減少することになりますから気をつけたいものです。